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電子デバイス生産施設

歩留り向上技術

微振動制御技術

クリーンルームに伝わる振動は製品の歩留まりに大きく影響
鹿島は豊富なデータと多くの経験、次世代を見据えた研究開発で微振動を制御し影響を排除

  • 独自手法により振動源の影響を的確に解析・把握
  • 様々な技術メニューによる振動低減
  • 更なる振動予測精度の向上と新技術の開発推進

微振動予測防止システム(V-Fineシステム)

微振動対策のアイテムは数多くありますが、建物を単純に硬く重くするだけでは良い建物にはなりません。建物の要求品質には大スパン・短工期・ローコスト等の微振動と相反する条件があります。よって、より正確な振動特性を捉え、必要な微振動対策を施した上で総合的にベストの建築計画を構築する事が重要です。
鹿島のV-Fineシステムは建設前に振動源や振動の建物への伝わり方の調査・解析を行うソフト技術です。豊富なデータと経験を活かした迅速・的確な微振動対策の提案が可能です。

微振動対策床の研究開発

電子デバイス生産用の露光装置や計測装置等が大型化・高速化する一方で、電子デバイスメーカーは、競争力強化のために、生産プロセスの微細化、製品の高精細化を進め、クリーンルーム床に求められる振動性能はますます厳しいものとなっています。
鹿島では、お客様の多様なニーズにお応えできるよう、様々なタイプの高剛性床、免震床、制振床を考案し、実用に向けて実験による性能の検証を行っています。
また、実験データとシミュレーション結果との対比などから、振動予測手法の精度向上に取り組んでいます。

技術研究所における高剛性床の加振実験状況

技術研究所における高剛性床の加振実験状況

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微振動対策のアプローチ

1.振動を予測する
振動源の予測と分析
振動伝達シミュレーション
(多層階振動伝搬プログラム)
2.振動伝達を抑える
(入力を低減する)
振動伝達を抑える
(防振ユーティリティーフレーム・独立嫌振架台・防振基礎)
振動伝達をカットする
(免震防振構法)
3.揺れ難くする
(応答を低減する)
柱・梁を硬くする (CFT柱等)
大空間で硬いフレームを組む(カテナリーアーチ構法等)
床を硬くする/重くする
(Ks嫌振架台)
(sKs嫌振架台)
微振動予測防止システム(V-Fineシステム)

微振動予測解析手法

外部からの環境振動の建物内への影響を、より精度よく予測評価する手法であり、建物のどの位置でも実現象に近い伝播振動特性を再現することが可能です。

外部からの環境振動とは、周辺道路での車両走行、また建設作業によって発生する振動等があり、電子デバイス工場の嫌振機器に影響を与える場合があります。

従来は、地盤・基礎モデルの応答と建物モデルの応答を別々に解析していましたが、この評価法では、振動源から地盤・基礎・建物までを一体化したモデルによって予測評価できます。

従来の手法
地盤・基礎モデルの応答と
建物モデルの応答を別々に解析

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微振動予測解析手法
振動源から地盤・基礎・建物までを
一体化したモデルによる予測評価法

メリット
  • 精度の高い予測を低コストで迅速に行なうことが可能。
  • 効果的な事前対策による短工期を実現。
  • 早期の生産ライン稼動へ貢献。

微振動予測解析手法

振動監視システム

工事期間中は、常時振動を自動計測し、設定値を超えるとブザー音と回転灯で警報を知らせる振動監視システムを活用し、既存工場へ振動を与えないようにします。

システム図

システム図

振動監視システムの機器

振動監視システムの機器