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プレスリリース

[2015/11/11]

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複数の「Kプラットフォーム コンボ」による風車の急速施工法を確立

工期短縮・コスト縮減を実現し、先行完成した発電設備の部分運転も可能に

 鹿島(社長:押味至一)は、先ごろ開発した洋上風力発電設備の海上作業構台「Kプラットフォーム コンボ」を複数台利用した2種類の効率的な施工法を確立しました。施工手順、コスト、工期などを検証した結果、急速施工が可能であることを確認しています。

複数のKプラットフォーム コンボを使った洋上ウインドファームの建設イメージ   

複数のKプラットフォーム コンボを使った洋上ウインドファームの建設イメージ
(別工種並行施工型)

開発の背景

 世界各国において再生可能エネルギーへの転換が急ピッチで進む中、日本国内でも風力発電の市場規模が拡大しています。特に、設備の建設に適した陸上の土地が減少していることもあり、洋上風力発電が注目を集めています。なかでも、日本の気象・海象などの諸条件から、建設に適していると評価される港湾区域内において、今後風車の増加や大型化が見込まれています。
 鹿島は、洋上風力発電設備建設用の海上作業構台「Kプラットフォーム コンボ」を複数台利用することにより、港湾区域内で迅速、かつ安価に洋上ウインドファームを建設できる2種類の施工手順を開発・検証し、効率的な施工法として確立しました。

複数のKプラットフォーム コンボを使った施工方法

I.別工種並行施工型
 別工種並行施工型とは、1台のKプラットフォーム コンボに基礎施工用のアタッチメントを、もう1台には風車組立用のアタッチメントを取り付け、先行して基礎施工を行う1台を、もう1台が追いかけながら風車の組立を行い、順次、風車を完成させていくものです。
 Kプラットフォーム コンボを移動する際のフロータは1セットで複数の作業構台に共用でき、また、岸壁内の陸上作業ヤードは基礎施工用と風車組立用設備の同時稼働となります。一隻の大型SEPを用いて24基の洋上ウィンドファームを施工することを想定した場合、海上工事が約3年かかるところ、この施工法によれば2年以内に短縮でき、コストの縮減も図れます。さらに、一部の完成した風車を先行して運転開始することも可能となります。

別工種並行施工型の建設イメージ     

別工種並行施工型の建設イメージ
(手前は風車施工、奥は基礎施工)


II.同工種同時施工型
 同工種同時施工型とは、複数のKプラットフォーム コンボに同じアタッチメントを取り付け、基礎施工時は同時に複数の基礎を、風車組立時には同時に複数の風車を施工することによって、施工速度を上げようというものです。
 別工種並行施工型と同様に、フロータは1セットで複数の作業構台に共用可能ですが、岸壁内の陸上作業ヤードは、設備の組み替えによって同じ場所を使用するため、大きなスペースを必要としません。 陸上作業ヤードの敷地に制約がある場合には有利な施工法となりますが、別工種並行施工型と同様に、工期短縮とコスト縮減が可能となります。

同工種同時施工型の建設イメージ     

同工種同時施工型の建設イメージ
(手前、奥とも基礎施工)

今後の展開

 Kプラットフォーム コンボは、アタッチメントを取り換えることにより多様な工種に対応できるため、洋上風力発電事業の建設段階のみならず、最終的な解体・撤去作業までを見据えた施工法の検討を進めています。また、Kプラットフォーム コンボに加えて、洋上風力に関連する種々の要素技術についても開発を進めており、洋上風力発電設備のライフサイクルをトータルで支援する技術を整備、確立していく方針です。

洋上ウィンドファームの全景イメージ     

洋上ウィンドファームの全景イメージ


洋上風力発電用の海上作業構台「Kプラットフォーム コンボ」の開発 別ウィンドウが開きます   (2015年8月19日プレスリリース)
洋上風力発電設備に用いる基礎の施工法を開発 別ウィンドウが開きます   (2015年9月29日プレスリリース)

 

プレスリリースに記載された内容(価格、仕様、サービス内容等)は、発表日現在のものです。
その後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。

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