
信頼される企業グループであるために
鹿島はコンプライアンスを徹底し、リスクを管理しながら業務を適正に遂行するための内部統制システム整備を推進してきましたが、2008年、子会社において不適切な取引が判明しました。これを重く受け止め、内部統制システム整備の取組みを鹿島グループ全体の活動として、より一層の強化・充実を図っています。
鹿島では、コンプライアンスの根幹をなすものとして、「
鹿島グループ企業行動規範(PDF: 197KB) 」を定めています。
コンプライアンス・マニュアルの制定と教育
2007年の改定を機に、同規範の理解と定着のため、コンプライアンス・マニュアル「鹿島グループ企業行動規範 実践の手引き」を作成し、全役員・社員に配付しています。2008年度には、グループ各社が、自社の業務内容や取引形態に合わせた「企業行動規範 実践の手引き」を作成し、グループ全体でのコンプライアンス意識の徹底を図りました。
また、2008年度、全社員を対象としてe-ラーニングによる研修を実施しました。その内容は、「鹿島グループ企業行動規範 実践の手引き」をベースとした解説と、具体的な事例を織り込んだ設問とで構成され、既に対象者全員(9,130名)が受講を完了しています。また、このe-ラーニングによる企業行動規範の研修は、グループ各社の全役員・社員(受講対象者5,549名)にも展開しており、今後も継続して定期的に実施する予定です。

鹿島グループ企業行動規範 実践の手引き

e-ラーニングを各自が実施
談合防止体制の運用の強化
鹿島では、2006年10月に談合防止体制を整備し、公共工事などにおける入札プロセスの明確化、各段階での決定経緯の記録・保管を義務付けるとともに、社外会合の参加にも一定の制限を設けています。
この遵守状況をチェックし、法令違反を疑われる行為を行っていないことを確認するため、弁護士の協力を得て、本社監査部門・法務部門が、毎年度、国内全支店を対象に独占禁止法監査を実施しています。2008年9月には、年一度の本社部門の監査だけでなく、各支店の管理部門においても日常的に記録を確認するよう規則を改正し、運用を強化しました。
また、毎年度、本社・各支店において、本支店幹部、全営業担当者、グループ会社営業担当者らを主な対象として独占禁止法研修会を開催し、法令遵守の意識の啓発を図るとともに、入札談合に巻き込まれないための注意点について再確認しています。2008年度の独占禁止法研修会参加者は1,391名でした。
情報セキュリティの徹底
2001年8月に「情報セキュリティポリシー」を制定しています。このポリシーは、管理体制や対策の一般則を定めた情報セキュリティ規程、細則を定めた情報セキュリティ実施規則および業務情報を取り扱う社員などの適切な行動を具体的に定めた情報セキュリティ対策行動規範で構成されています。2009年1月にはグループ各社にも展開できるよう規程と対策行動規範を改正。グループ各社はこれらをモデルとし、自社独自の内容も加味して自社の規程などを整備しています。
イントラネットにサイトを開設し、ハンドブックも作成・配付、さらに全社員対象の対面教育や部署パトロールを実施しました。5月を情報セキュリティ強化月間と定め、2009年はe-ラーニングによる理解度確認を実施しました。

内部通報制度の整備
鹿島およびグループ各社は、役員、社員などによる法令違反や不正行為の発生(あるいはその兆候)を知った者から直接通報を受け付けるホットライン「企業倫理通報制度」を整備しています。当制度では、通報者に対する報復行為や不利益な取扱いを禁じており、また、啓発用カードの配布などにより制度の周知および積極的な活用を促しています。
適正な取引
建設業では、施主から工事を直接発注される元請会社が品質や工程を確保するために管理し、専門職である協力会社に各工程・作業を発注して施工を進めます。適正な施工体制のもとで運営すること、協力会社との契約締結・履行を徹底し、信頼関係を持つことが大切です。
鹿島ではイントラネットに「KARISMA-NET」というページを設けており、これまでの安全・環境に関する情報ページに、2008年度から「施工体制・協力会社取引」のページを加えました。今後も手軽に関係法令や通達を調べられるよう情報更新を進めます。そして、適正な手順で、適正な価格による高品質な建物・構造物の提供をさらに徹底します。

鹿島では、毎年3月に開催するリスク管理委員会(委員長:代表取締役社長)で「全社的に管理すべき重大リスク」を選定し、リスク意識の高揚と、リスク管理活動の定着、レベルアップを図っています。国内外のグループ会社においても、鹿島に準じた体制を整備し、PDCAサイクルによる自律的なリスク管理活動を実施しています。







