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人は計画する

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図版:きわめて計画的な人工都市(ブラジリア,ブラジル)

きわめて計画的な人工都市
(ブラジリア,ブラジル)

ブラジルの首都ブラジリア。リオデジャネイロから遷都され,1960年に完成した計画都市である。街全体が飛行機のような形に設計されており,その姿は宇宙からもよくわかる。機首部分には国会議事堂,大統領府や最高裁判所といった最高機関,胴体部分には官公庁や文化・商業施設,両翼にはホテルや住宅が並んでいる。1987年にユネスコ世界遺産に登録されたが,歴史的な都市ではなく建設30年未満の都市が登録されるのは当時異例のことであった。世界でいちばん若い世界遺産と呼ばれている。翼の付け根部分にあるテレビ塔の正面には「宇宙時代(Era Espacial)」と呼ばれるモニュメントが置かれている——それはさすがに宇宙からは見えない。

地図:ブラジリア,ブラジル
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図版:きわめて自然な人工物 (セントラルパーク,アメリカ)

きわめて自然な人工物
(セントラルパーク,アメリカ)

人口800万人超を抱える,アメリカ最大の都市ニューヨーク。17世紀に入植後,発展に発展を重ね,400年をかけて現在の姿となった。その中心マンハッタン島は,幅約4km,長さ約20kmの細長い島で,言わずと知れた五番街,タイムズスクエア,ウォール街,国連本部……そして摩天楼がそびえるなかにこの街のオアシス,セントラルパークがある。自然の地形を生かしながら意図的に自然に見えるよう人の手が加えられた,きわめて計画的な公園だ。宇宙からも独特の存在感を醸し出しているのがわかる。

地図:セントラルパーク,アメリカ

今回で最終回となる「宇宙からの“絶景”」。右のイラストに示した一辺約50cmの立方体,わずか60kgの超小型衛星「ほどよし1号機」が,すべての画像を撮影した。
今日も,高度500km上空から1日に約14周,地球を周回しながら撮影を続けている。

T.A.R.O.

衛星画像のスペシャリスト集団。東京・日本橋にて超小型衛星の設計・製造・運用を行うアクセルスペース社のビジネスチーム。画像は,24時間365日,高度500kmの上空から地球観測(リモートセンシング)を続ける同社開発の超小型人工衛星「ほどよし1号機」が撮影したもの

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