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鹿島の見える風景 season2

vol.121

次の「400年」を目指して

東北支店 大西経

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2022年7月の安全祈願祭。石垣上部は昨年度工事で解体し,江戸期の背面盛土保護のため法面保護工を施工

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見学会にて市民の方を迎えるチーム鹿島。
文化財に関わる工事らしく,幟(のぼり)を立て半纏(はんてん)を着て参加

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2022年10月開催の市民見学会での子どもたちによる石曳体験。3.3tの石を昔ながらの方法で引っ張る

塞王の楯という戦国時代の石工(石垣職人)の小説をお読みになった方もいるでしょうか? 三代目当主鹿島精一氏の故郷として当社とも縁深い岩手県盛岡市にて,同小説を想起させる国史跡盛岡城跡三ノ丸での「石垣」の解体・修復工事を施工中です。

およそ400年前に構築され幾年月の風雪や地震に耐え,盛岡市のシンボルともなってきた盛岡城跡の石垣ですが,傷みや孕(はら)みも目立ちはじめ,貴重な歴史遺産を次世代へ継承するために文化財保護事業として石垣を一旦解体し,再度積み上げ,「元通り」を目指します。

「元通り」にするにあたっての図面や書類が無いため,一つひとつの積石を外しながら施工当時の石工の設計思想や経年変化を読み解き,400年の時の流れに想いを馳せる工事となっています。

「100年をつくる会社」が鹿島のスローガンではありますが,当工事では400年前の職人さんがつくって今に残るこの石垣を「もう400年残そう!」という意気込みで日々の作業にあたっています。竣工の折は石垣を見に盛岡さ,おでんせ(いらっしゃいませ)!!

図版:地図

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