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笠掘ダム

笠堀ダム23年災河川助成工事
笠堀ダム嵩上げ工事

住所:
新潟県三条市
発注者:
新潟県
設計者:
新潟県,八千代エンジニヤリング
工事内容:
本体掘削工5,660m3 堤体コンクリート22,872m3 既設堤体コンクリート撤去2,705m3 基礎処理工8,135m ゲート更新2門 既設減勢工改修一式 既設堤体漏水対策工一式
工期:
2014年3月~2018年3月

(北陸支店JV施工)

図版:地図

ダム再開発の代表的な手法のひとつが,堤体の嵩上げである。堤体の高さを増して貯水容量を増大させることで洪水調節機能を強化する。ダムは多くの場合,堤体上部になるほど面積が広くなるため嵩上げすることで貯水容量を効率的に増すことができ,地形条件が許せば非常に有効な手法となる。現在,再開発で堤体の嵩上げを行っているのが,笠堀ダムだ。

笠堀ダムは五十嵐川支川・笠堀川に位置する多目的ダムで,当社施工により1964年に完成した。ダム完成後にも,洪水調節量の増強を図るために既設洪水吐の右岸側にゲート増設を行い,1979年に竣工している(当社施工)。今回の再開発は「平成23年7月新潟・福島豪雨」の災害復旧助成事業として行われている。

写真:豪雪での作業

豪雪での作業

この工事は,ダム既設堤体の一部を切削してコンクリートを増打ちし,堤高を4m嵩上げする。ゲート設備2門の更新(既設ゲート撤去と新設ゲート据付)を行い,放流量増加に対応するために減勢工の一部改修も進めることで,洪水調節容量を大幅に増強する。工事中に洪水が発生した場合は,既設あるいは更新したゲート設備で洪水調節をするため,ゲート更新と減勢工改修は非出水期に限られ,冬季は降雪により作業が制限される。

堤体内に配線されているケーブルを段階的に更新していくことで,ダム管理機能と発電機能を維持しながら工事を進め,ダム嵩上げが完了後,2017年度中に試験湛水が行われる予定になっている。

改ページ

写真:工事中の全景。堤体に仮設構台を設置して作業が進む

写真:工事中の全景と完成予想パース

工事中の全景。堤体に仮設構台を設置して作業が進む

完成予想パース。4mの堤体嵩上げと下流側に2mのコンクリート増打ちが行われる

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