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●大地震時には建物の基礎も被害を受ける場合があります。 |
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杭長のバランスが悪かったり地盤が軟弱の場合、予想以上の力が杭に加わり杭が破損したり、地盤が液状化して建物が沈下、傾斜する恐れがあります。
特に1984年以前に建てられた多くの建物は、地震時水平力を考慮しない杭の設計をおこなっていたため、宮城県沖地震・兵庫県南部地震において、多くの杭に被害が生じました。 |
短杭の破損 |
軟弱地盤での杭の破損 |
液状化による
建物の沈下、傾斜 |
●対策は基礎を強くしたり、地盤を改良したりします。 |
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地中連続壁の増設 |
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直接基礎底板の拡大 |
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杭頭周辺の地盤改良 |
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杭の増設 |
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原理 |
工法の概要 |
主な工法 |
地盤の安定化 |
地下水位制御工法 |
地下水の水位を制御することにより、地盤を液状化しにくくする |
ソイルセメント遮水工法、地中遮水膜連続壁工法、ディープウェル工法 |
注入固結工法 |
土にセメントやモルタル・薬液などを混合して固結体を作る |
SUPERJET工法、コンパクショングラウチング工法 |
地盤改良杭の追加 |
新たに地盤改良杭を建物外周に囲うことにより地盤を液状化しにくくする |
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基礎の補強 |
基礎形式の変更 |
直接基礎を杭基礎に変更する |
鋼杭圧入工法、深礎工法、BH杭工法 |
基礎形状の変更 |
直接基礎底版の面積を拡大する |
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原理 |
工法の概要 |
主な工法 |
地盤の安定化 |
杭頭部の地盤改良 |
既存杭の頭部周辺の地盤を改良し安定させ、杭を補強する |
SUPERJET工法 |
杭周りの地盤改良 |
杭の周辺・先端を地盤改良し、地盤と杭の間の摩擦力を向上させ、支持力を改善する |
地盤改良杭(壁)の追加 |
新たに地盤改良杭(壁)を建物外周に囲うことにより地盤を液状化しにくくする |
地中連続壁工法 |
基礎の補強 |
杭の補強 |
既存杭の頭部に鋼管や繊維シートを巻き付け杭頭部を補強する |
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杭の増設 |
新たに杭を増設することにより基礎を補強する |
鋼杭圧入工法、深礎工法、BH杭工法 |
土圧壁の増設 |
新たに地中連続壁を増設することにより基礎を補強する |
地中連続壁工法 |
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参考文献 |
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鹿島都市防災研究会 |
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都市・建築防災シリーズ2 建築物の地震被害 |
日本建築学会 |
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2000年鳥取県西部地震災害調査報告 |
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