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KAJIMAダイジェスト

自然災害への当社の対応

建設業の歴史は,自然災害との対峙の歴史といっても過言ではない。
地震をはじめ,水害や火山災害など自然災害への当社の主な対応を振り返る。

1923(大正12)年9月1日関東大震災
関東大震災で,当社(鹿島組)の木挽町本店,月島倉庫などが全て焼失するなか,三田網町にテント事務所を立ち上げ,震災復旧活動にあたった。“まずは電灯と交通を”という合言葉のもと,震災直後から北千住駅など各地で鉄道インフラを中心に復旧工事を担った。
図版:関東大震災
1947(昭和22)年9月カスリーン台風
関東地方で1,100人の死者・行方不明者を出した台風。当社(鹿島組)が,利根川大決壊の緊急締切工事の特命を受けて,総動員体制で対応した。
図版:カスリーン台風
1959(昭和34)年9月伊勢湾台風
愛知,三重両県を中心に死者・行方不明者5,098人を出した戦後最悪の台風災害で,当社は救援,復旧工事を担当した。
1981(昭和56)年8月台風15号
台風15号は,昭和40年8月の台風17号以来16年ぶりに関東に上陸した台風。利根川水系利根川の支流である小貝川が決壊し,当社が緊急復旧工事を担当した。
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1984(昭和59)年9月王滝村土石流災害
御嶽山(長野県)山麓の長野県木曽郡王滝村直下を震源とした長野県西部地震(M6.8)による王滝村土石流災害の復旧工事を担当。
1985(昭和60)年7月地附山の地すべり災害
長野県長野市の北西側にある地附山の斜面の地すべりにより,老人ホーム「松寿荘」の一部建物が押しつぶされ,多数の死者を出した。当社は,緊急対策工事などを担当した。
1990(平成2)年11月雲仙普賢岳噴火
長崎県の島原半島中央部にある火山・雲仙普賢岳の噴火は,その後も1991年6月の大規模火砕流,1993年7月の土石流により周辺地区に甚大な被害をもたらした。被害拡大を防止する目的で,大規模な砂防工事が行われ,危険地域では無人化施工が必須条件となった。当社は建設省(当時)の技術公募による無人化施工試験工事に参画。約9万m3の除石工事を無人化施工で行った。ここで開発した技術が,当社の無人化施工技術のベースとなり,その後の災害対応工事で活かされている。
図版:雲仙普賢岳噴火
1995(平成7)年1月17日阪神・淡路大震災
阪神・淡路地区に未曾有の大被害をもたらした地震災害。震災直後から,社員の安否確認,自社施設や施工中の現場,過去に施工した建造物の被害調査を行い,救援や応急復旧対応にあたった。全国から技術系社員を中心とした支援部隊を現地入りさせ,全社的支援体制で対応。また,大量に発生した震災廃棄物の処理も行い,廃棄物処分場の埋立量を減量するため選別・破砕・リサイクルを実施した。
図版:阪神・淡路大震災
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2000(平成12)年3月有珠山噴火
北海道・洞爺湖の南に位置する有珠山の噴火は,事前に緊急火山情報が発表され,危険地域に住む1万人余りの避難を実施していた初の事例。地域は,噴火に対する意識が高く,ハザードマップの作成や,防災教育などを行っており,被害は限局化された。当社は,雲仙普賢岳の無人化施工技術などを発展させ,緊急砂防災害対策工事を担当した。
2000(平成12)年9月東海豪雨後の
災害廃棄物処理
愛知県名古屋市およびその周辺で起こった豪雨災害。都市水害の恐怖を実感させる大きな被害となり,後に激甚災害に指定された。当社は,家財,生活品などが混合状態で積み上がった災害廃棄物の分別・処理を担当。重機や選別機を計画的に配置して,安全面・衛生面からも迅速さが求められるなか6ヵ月という短期間で処理を完了した。阪神・淡路大震災での震災廃棄物処理の経験を活かすとともに,東日本大震災での災害廃棄物処理のベース技術にもなった。
2004(平成16)年7月福井豪雨後の
災害廃棄物処理
福井県嶺北地方から岐阜県西部で起こった豪雨災害。当社は,東海豪雨での経験を活かし,災害廃棄物処理業務に対応。
2004(平成16)年10月23日新潟県中越地震
新潟県中越地方を震源として発生したM6.8,震源の深さ13kmの直下型の地震である。当社は,JR上越線や国道291号など寸断されたライフラインの復旧工事にあたった。県道小千谷長岡線の斜面崩落現場では,走行中の乗用車の母子捜索に当社の無人化施工技術が力を発揮。また,当社が設計・施工した制震・免震建物に,大きな効果が実証された。
2011(平成23)年3月11日東日本大震災
東北地方太平洋沖地震は国内観測史上最大のM9.0を記録し,最大震度7の大地震とともに巨大津波を伴って日本を襲った。当社は,震災直後から全社的な支援体制を整え,支援社員の派遣,救援物資の輸送などを行った。その後,災害廃棄物処理,インフラの復旧作業,東京電力福島第一原子力発電所の安定化,除染作業,復興まちづくり事業などをとおして復興に向けて奮闘を続けている。
図版:東日本大震災
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2011(平成23)年6月~10月タイ洪水
タイ・チャオプラヤ川で大洪水が発生し,アユタヤなどの7工業団地が水没して数百の工場が被災した。タイ・カジマが施工を担当した約100棟の工場の復旧作業に,本社・国内支店・KOAから応援部隊を派遣して対応した。
2011(平成23)年9月紀伊半島大水害
台風12号による豪雨が,紀伊半島(和歌山県・奈良県・三重県)に,浸水や河川氾濫,土砂災害などの甚大な被害をもたらした。当社は,災害直後から現地調査に入り,奈良県五條市の赤谷地区で,斜面崩落によるダム湖の排水作業などの緊急対策工事を担当。現在も,砂防堰堤の構築を行っている。

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