ホーム > KAJIMAダイジェスト > November 2023:鹿島の見える風景 season2

鹿島の見える風景 season2

vol.131

明治から令和,
“鹿島史”のロマン

東北支店 原田あゆ

図版

写真① 地元の皆さんと。左から2人目が石碑のある土地の所有者の鈴木さん。
右から2人目が水島宣勝所長

図版
図版

磐越東線(牛小川地区周辺)100年前と現在の比較。トンネルと線路は100年前のままです

改ページ
図版

昔は小学校の校長先生をされていた吉田さん(写真①の右から3人目)が作成した冊子。鈴木さんが,吉田さんに石碑の調査を依頼したことで石碑の由来,鹿島との縁が判明

「鹿島さん,待っていたよ!」 牛小川地区は福島県いわき市の山間部,緑豊かな夏井川渓谷沿いに位置し,現在施工中の神楽山風力発電事業建設工事にてお世話になっている地区のひとつです。初めて同地区の鈴木さん宅に工事のご挨拶に伺った際,冒頭のようにお声がけいただき大変驚きました。

お話を伺うと,同地区には写真①のような石碑があり,「ここに運びあげてくれたのが鹿島さんなんだよ…」とのこと。石碑は元々磐越東線(いわき駅と郡山駅を結ぶ鉄道路線)の計画地に人知れず埋まっており,工事の際にたまたま石碑を掘り出した当社が,本来なら埋めてしまってもよいものを,今の場所に据えてくれたと言うのです。

半信半疑ながら社内の記録を確認したところ,1912(明治45)年~1917(大正6)年にかけて同地区が通る区間を当社が施工しており,鈴木さんのお話は確かだったと分かりました。

調査によると,石碑の文字は中国古来の陰陽道に由来し,同様の石碑があるのは国内で沖縄と同地区の2ヵ所だけだそう。

明治の鉄道工事が,百年の時を超えて令和の風力発電工事に繋がる。“鹿島史”のロマンを感じるとともに,現在施工中の工事も次の百年に誇れるものにしたい,と決意を新たにした出来事でした。

改ページ

図版:地図

ContentsNovember 2023

ホーム > KAJIMAダイジェスト > November 2023:鹿島の見える風景 season2

ページの先頭へ