屋根瓦、漆喰、木部等の保存、復元の様子をご紹介します。
解体時の調査で傷みの確認された部位について、傷みの状況に適した修理方法で修理、取替等を行い、
部分的な耐震補強も実施しました。
屋根にかかる荷重を軽減する為、旧来の方法より葺き土を減らし、新たに土居葺きの上に瓦桟を組み瓦葺きをしました。
80,506枚全ての瓦の反り、歪み、割れ等を確認したあとに、それぞれ清掃し選別した結果、不足・不良分な瓦を製作することとしました。
お城を保護し、白く美しく見せていた漆喰は、傷んでいる箇所毎に修理方法を決め、最善の方法で作業を進めていきました。
改ページ
各木部の腐食度合いによって取替等の判断をし、他に傷みのある部分も修補しました。お城の耐震性を高めるための補強も実施します。
規矩術により、原寸・型板等を作成します。補足瓦を製作すると同時に、新しく瓦桟を組んだ上に全ての瓦を固定していきます。
漆喰塗の補修作業は、瓦葺き替え作業との流れを考慮し、軒裏を先行して仕上、目地漆喰中塗、壁漆喰、そして、目地漆喰上塗と進めます。
瓦葺き替え作業も終盤に向い、平成の葺き替え工法として、確かな技法、技術として記録にとどめ、後世に伝え残していきます。
土壁は、各層の乾燥期間を工期の範囲内で、出来るだけ長く取り、乾燥、ひび割れの状況を見極め、次工程へと進めていきます。
各層の乾燥期間を出来るだけ長く取り、乾燥、ひび割れの状況を見極め、中塗・上塗を進めます。