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鉄道技術

歩行者シミュレーションシステム
「Sim-Walker®

駅改良工事など施工中の歩行空間の安全性・円滑性を定量評価
歩行者挙動を動的に再現

歩行者シミュレーションシステム「Sim-Walker(シム・ウォーカー)」は、歩行空間が狭隘となる駅改良工事などにおいて、歩行者の安全性を確保し、かつ円滑な通行に配慮した施工計画の立案支援を目的としたシステムです。

列車の発着に伴う旅客数の著しい変動や空間的な密度のバラつき、通路・柱等の形状の影響等、駅構内特有の歩行者流動を動的に再現し、歩行速度や密度等、複数の評価項目から歩行空間を多面的かつ客観的に評価できます。

図版:シミュレーションによる歩行者の再現

シミュレーションによる歩行者の再現

キーワード

歩行者、旅客、シミュレーション、評価、施工計画、鉄道、駅改良工事
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歩行空間の評価フロー

「Sim-Walker」を用いた歩行空間の評価のための基本的なフローは以下のとおりです。

空間的な特徴や利用する歩行者の特徴によって異なる様相を見せる歩行者流動について「現状再現シミュレーション」を行い、システムの再現性確認と正確な予測解析を行うためのインプットデータを作成します。続いて、「原計画のシミュレーション」で歩行空間のボトルネックを把握し、「改善案のシミュレーション」でその効果を確認します。

図版:Sim-Walkerを用いた歩行空間の評価フロー

Sim-Walkerを用いた歩行空間の評価フロー

歩行空間の評価には、古くから流動係数や旅客密度を基にしたサービス水準が多くの場面で用いられてきました。ただし、これは幅員や人の流れが一様な条件を対象とした評価手法であり、列車の発着に伴う旅客数の著しい時間変動や空間的な密度のバラつき、通路幅の変化や柱の位置・形状の影響といった駅構内特有の状況を正確に評価することができません。

Sim-Walkerでは、独自に開発した調査ツールと併せて、多様な歩行挙動を正確に再現し、予測、評価することができます。

図版:駅構内での著しい旅客数の変動(調査ツールによる実測:10秒間集計)

駅構内での著しい旅客数の変動
(調査ツールによる実測:10秒間集計)

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特長・メリットココがポイント

歩行者の行動特性を任意に設定

歩行速度や人体円半径(他の歩行者との接近許容距離)等の行動特性を任意に設定することができます。

  • 高齢者の多い空間や子供の多い空間、またそれらが混在する空間など、利用者の特徴に応じた歩行空間を適切に評価
  • 列車乗降時の降車客優先といった譲り合い行動も再現可能

多様な空間を一体的に評価

階段・エスカレータなどを含む複雑な多層空間を三次元的にモデル化し、複数の出発地・目的地を任意に設定できます。

  • ホーム、階段、コンコース、改札といった特徴の異なる空間を一体的に評価
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歩行速度の違う歩行者が混在した多層空間の再現(アニメーション)
普通に歩く人/急いで歩く人

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解析結果をビジュアルに表現

歩行空間を任意のメッシュで分割し、混雑状況を赤(混雑)~青(非混雑)のカラーコンターで表示することができます。

右に示す表示例では、赤いほど高い歩行者密度が継続することを意味しています。また、三次元グラフィックスソフトと連携することで、駅構内の状況をよりリアルに表現することもできます。

図版:解析結果の表示例

解析結果の表示例

  • 原計画のボトルネックを把握、改善案の効果を確認
  • 「歩行者密度」、「移動速度」、「交錯」等の複数の評価項目から歩行空間の特徴を多面的かつ定量的に評価
  • 歩行空間の現況・将来計画について、関係者間でのイメージ共有と円滑な合意形成の促進
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三次元グラフィクスソフトとの連携(アニメーション)

学会論文発表実績

  • 「駅改良工事における施工中の旅客流動・安全性評価 ─旅客流動シミュレーション「SIM-WALKER」の適用─」,土木学会第68回年次学術講演会,2013年

弾性波速度を探る3次元孔間弾性波トモグラフィ

固化した地盤の品質・出来形をせん断波速度の分布で確認

3次元孔間弾性波トモグラフィは、弾性波速度を解析することにより、従来は2次元的な評価に限られていた地質状態を3次元的に可視化・予測できる物理探査手法の一つです。山岳工事や都市土木工事において、様々な目的を対象に、当該技術の利用が考えられます。液状化や地震対策工事では、想定する地震力の増大により、地盤を固化することで構造物の耐震化を図る事例が最近増加しています。固化した地盤の品質や出来形の空間的な評価に、3次元孔間弾性波トモグラフィの適用が期待されます。

図版:3次元孔間弾性波トモグラフィによる地質調査のイメージ

3次元孔間弾性波トモグラフィによる地質調査のイメージ

キーワード

液状化対策、地盤改良効果、弾性波速度、トモグラフィ、三次元
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探査方法と探査事例

探査は次の手順で行います。超磁歪式発信器・受信器を利用することで、都市部の工事や、既存施設に近接する工事でも調査を行うことができます。飽和した砂地盤の液状化や地震対策工事を念頭に実施したセメント注入試験工事において、改良前後の地盤のせん断波速度の分布を3次元孔間弾性波トモグラフィで調査し、注入箇所の出来形と品質を確認しています。

①探査対象範囲を囲む複数のボーリング孔のうち、1孔を発振孔、その他の1孔を受振孔とします。
②発振孔には超磁歪式発振器を探査対象範囲とする深度まで挿入します。
③受振孔には、1~2m間隔で10数個連結した加速度計を挿入します。
④発振孔において超磁歪式発振器により弾性波を発振し、受振孔においてその波を受振します。
⑤発振は1~2mの間隔で振源を引き上げながら、探査対象範囲とする深度まで行います。
⑥発振孔と受振孔を入れ替えたり、地表において発振したり、その他のボーリング孔を利用したりして、探査対象範囲全体をとり囲むように①~⑤の手順をくり返して、探査を終了します。

図版:探査概念図

探査概念図

図版:孔壁に圧着可能な構造へと改良した超磁歪式発信器

孔壁に圧着可能な構造へと改良した超磁歪式発信器
※受信器も同様な構造を採用

図版:セメント注入地盤を対象とした探査事例

セメント注入地盤を対象とした探査事例

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特長・メリットココがポイント

固化した地盤の出来形や品質を評価

試験工事において、セメント系固化材で改良した地盤の品質や出来形の空間分布を評価できることを確認しています。固化した地盤の品質や出来形の空間的な評価に、3次元孔間弾性波トモグラフィの適用が期待できます。

都市部の工事でも利用可能

超磁歪式の発信器・受信器を利用することで、探査時の振動や騒音が問題にならないため都市部での工事でも利用できます。

図版:弾性波トモグラフィと速度検層の結果の比較

弾性波トモグラフィと速度検層の結果の比較
(比較箇所:前出の断面図でX=0、Y=0.5mの位置)

適用実績

図版:液状化対策技術

大規模地下空洞やトンネル工事の地質評価、注入効果の把握、および廃止坑道や防空壕探査などの実績があります。

学会論文発表実績

  • 「三次元孔間弾性波トモグラフィによるセメントグラウトの改良効果の評価」,第39回岩盤力学に関するシンポジウム講演集,2010年
  • 「3次元孔間弾性波トモグラフィによるグラウト効果の評価」,岩盤力学に関するシンポジウム講演論文集,No.32,2003年

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