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ダム技術

コンクリート大量搬送「SP-TOM」

コンクリートを分離させず連続大量搬送を実現

SP-TOM(Special Pipe TranspOrtation Method)とは、パイプを用いてコンクリートや土石類を高所から低所へ運搬する工法です。パイプをシュートとして利用したコンクリート運搬は従来から行われてきましたが、材料分離が生じやすいことや、運搬量・速度の管理が困難なこと等から、ごく短い距離のみで使用されていました。そこで、これらの問題点を解決するために、内側に羽根を螺旋状に取り付けた搬送管を回転させることで、コンクリートを分離させることなく連続で大量に運搬することを可能にしました。

特許出願中

図版:湯西川ダムSP-TOM全景

湯西川ダムSP-TOM全景

キーワード

コンクリートダム、技術開発、高速施工、連続打設、施工性向上
改ページ

特長・メリットココがポイント

急斜面での連続大量搬送の実現で
施工を高速化

  • 25~43度の急勾配斜面での運搬が可能です。(急勾配斜面への設備配置が可能であるため、運搬距離が短くなる)

図版:SP-TOM全景

SP-TOM全景

品質保持した搬送

  • 搬送管に投入された材料は、適宜羽根で受け止められながら回転と重力で下方に移動するため、材料分離が生じることなく、品質が保持された状態で搬送されます。また、降雨の影響を受けません。

図版:搬送管の内部状況

搬送管の内部状況

環境負荷が少なく省エネルギー

  • 基礎工事が小規模であり、自然環境の改変が少なく済みます。(クレーンのような大規模な基礎工事が不要で
    設置工期が短い)
  • 搬送管内の運搬であるため粉じんが発生しません。
  • 重力を利用する方法であるため、小さなエネルギーで運搬可能です。

適用実績

図版:嘉瀬川ダム

嘉瀬川ダム

場所:佐賀県佐賀市

竣工年:2012年3月

発注者:国土交通省九州地方整備局

規模:堤高97m 堤頂長460m

堤体積122万m3

図版:湯西川ダム

湯西川ダム

場所:栃木県日光市

竣工年:2012年9月

発注者:国土交通省関東地方整備局

規模:堤高119m 堤頂長320m

堤体積約103万m3

図版:第二浜田ダム

第二浜田ダム

場所:島根県浜田市

竣工年:2016年3月

発注者:島根県

規模:堤高97m 堤頂長218m

堤体積32万m3

高速・連続・大量CSG混合装置「SPミキサ」

CSG材にセメント・水を加え、連続して混合・攪拌する装置

SPミキサは、CSG材にセメントと水を加え、正転・逆転・正転の順に回転する混合筒の中を通過させて攪拌・混合する装置です。混合筒を傾斜した状態に設置し材料を自重によって流下させ、混合機内で重力による落下混合と動力による強制攪拌の2つを作用させて攪拌・混合します。

*CSG材とはダムサイト近傍で入手が容易な河床砂礫や掘削ずりのこと。

平成24年度 一般社団法人日本建設機械施工協会 会長賞 貢献賞

図版:混合筒5連方式のSPミキサ設置状況

混合筒5連方式のSPミキサ設置状況

キーワード

SPミキサ、ダム、CSG、セメント、連続供給、連続製造、技術開発

特長・メリットココがポイント

品質を確保するための工夫

  • 正転・逆転の組み合わせによる3または5連混合筒による混合方式
  • ドライとウエットの2種類のミキシング工程(5連混合筒方式の場合)

図版:SPミキサ混合概要図(5連混合筒方式)

SPミキサ混合概要図(5連混合筒方式)

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製造能力

  • 混合筒径φ1200mmタイプでは250m3/h以上の連続大量製造が可能です(混合筒径φ500mm、φ700mmの選択も可能)。

施工実績

鹿島における、SPミキサを用いたCSG製造実績は以下のとおりです。当別ダムにおいて、φ1200mmのSPミキサ2系列を設置し、月間最大12万m3の製造実績を有しています。

  • 稲葉ダム:49,000m3
  • 湯西川ダム:19,000m3
  • 当別ダム:666,000m3
  • 大滝地区地すべり対策工事:212,000m3

適用実績

図版:稲葉ダム

稲葉ダム

場所:大分県竹田市

竣工年:2010年10月

発注者:大分県

規模:堤高56m 堤頂長233m

堤体積22万m3

図版:大滝地区地すべり対策

大滝地区地すべり対策

場所:奈良県吉野郡

竣工年:2011年12月

発注者:国土交通省近畿地方整備局

規模:CSG盛土 224,316m3

図版:当別ダム

当別ダム

場所:北海道石狩郡

発注者:北海道空知総合振興局

規模:堤高52m 堤頂長432m

堤体積81万m3

学会論文発表実績

  • 「連続・高速・大量CSG 製造設備の開発と合理化システム ─世界初となる台形CSGダム─」,日本建設機械施工協会 建設の施工企画,2012年

ケーブルクレーン自動化運転システム

ケーブルクレーンの運転を自動化して、
運搬効率と安全性を向上

ケーブルクレーン自動化運転システムは、オペレータに代わりコンクリートバケット(以下CB)を吊ったケーブルクレーンを自動運転するシステムです。オペレータが運搬先の目標位置を設定するだけで、CBがコンクリートを受取るバンカ線からコンクリートを放出する堤体ホッパまでの往復運転を全自動で行います。オペレータは運転状況の監視を行うのみです(右図版参照)。また、運行ルート上の障害物を回避するルート設定や、高精度の振れ止め・位置決め制御により、全ての打設エリアにおいて正確でスムーズな運搬が可能です。

図版:自動運転全体構成

自動運転全体構成

キーワード

コンクリートダム、コンクリート運搬設備、自動運転、振れ止め
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特長・メリットココがポイント

信頼性・安全性の向上

  • CB運搬ルート上の侵入禁止エリアを、容易に設定できるため、障害物(重機や構造物等)とCB との衝突を確実に防止できます。
  • CBゲートの誤開放防止装置を備えているため指定場所以外で誤開放しません。

安定したコンクリート打設サイクルの確保

  • オペレータの技能差による運搬能力のバラツキがなくなり、安定したコンクリート打設サイクルを確保することが可能で、工期短縮にもつながります。

図版:自動運転監視状況

自動運転監視状況

高精度な振れ止め・位置決め制御

  • ケーブルクレーンの加減速時に発生する振れを打ち消す制御を行いながら運転するため、目的位置への正確かつスムーズな運搬が可能です。さらに、横行トロリを牽引するワイヤのたるみ(横行索サグ)に起因する応答遅れを都度計算し、横行停止位置の補正を行います。そのため、全ての運搬エリアで高精度な振れ止め・位置決め制御が可能です。

図版:コンクリート放出状況

コンクリート放出状況

適用実績

図版:嘉瀬川ダム

嘉瀬川ダム

場所:佐賀県佐賀市

竣工年:2012年3月

発注者:国土交通省九州地方整備局

規模:堤高97m 堤頂長460m

堤体積122万m3

図版:湯西川ダム

湯西川ダム

場所:栃木県日光市

竣工年:2012年9月

発注者:国土交通省関東地方整備局

規模:堤高119m 堤頂長320m

堤体積約103万m3

図版:第二浜田ダム

第二浜田ダム

場所:島根県浜田市

発注者:島根県

規模:堤高97m 堤頂長218m

堤体積32万m3

ロープロファイル型バッチャープラント

コンクリート練上がり温度の抑制

一般的なバッチャープラントには上部に受材槽、計量装置が装備されています。そのため夏季においては、ストックヤードから送られた骨材がこの受材槽に長時間留まることによりコンクリートの練上がり温度が上昇していました。そこで、この受材槽を小容量化し、計量装置をストックヤード下部のカルバートの中に設けて、骨材を1バッチ分毎にバッチャープラントへ送る方式にして受材槽に溜まる時間を大幅に短縮することで、温度上昇を抑えるようにしました。これにより、プラントの高さが低く低重心となることから、ロープロファイル(Low Profile)型バッチャープラントと名付けました。

バッチャープラントの高さが低くなり、骨材供給位置が低くなることから、骨材供給ベルコン長の短縮やバッチャープラントの基礎を小さくできる利点があります。

図版:ロープロファイル型バッチャープラント全景

ロープロファイル型バッチャープラント全景

キーワード

重力式コンクリートダム、ダム施工用仮設備、バッチャープラント
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特長・メリットココがポイント

  • 骨材の受材槽に溜まる時間を大幅に短縮することで練上がり温度上昇を抑えることができます。
  • 受材槽の小容量化と計量装置の別置きにより、大幅な軽量化と低重心化が図れ、設備基礎が小規模になりプラント建設のコストダウンが可能です。
  • 骨材供給位置が低くなることにより、骨材供給ベルコン長を短くすることでコストダウンが可能です。

図版:ロープロファイル型と標準型

適用実績

図版:早池峰ダム

早池峰ダム

場所:岩手県稗貫郡

竣工年:2000年3月

発注者:岩手県

規模:堤高73m 堤頂長333m

堤体積33万m3

図版:沖美地区畑地帯総合整備事業三高ダム

沖美地区畑地帯総合整備事業
三高ダム

場所:広島県佐伯郡

竣工年:2004年2月

発注者:広島県

規模:堤高44m 堤頂長202m

堤体積79,000m3

図版:鶴田ダム施設改造

鶴田ダム施設改造

場所:鹿児島県薩摩郡

発注者:国土交通省九州地方整備局

規模:減勢工コンクリート7.2万m3

ケーブルクレーン鉄塔の移動技術

鉄塔の移動により、
堤頂部まで2台のケーブルクレーンが使用可能

コンクリートダムの堤体高標高部では堤体幅が狭くなることから、下流側のケーブルクレーンが、水平打継面から外れてしまうことや、下流面スライド枠と干渉することから、堤体内へのコンクリート供給、資材の荷降ろし作業などが不可能となります。そこで、堤体高標高部においても効率的なコンクリート打設を可能とするため、下流側ケーブルクレーンの鉄塔を数m上流に移動できる構造にしました(湯西川ダムの場合4m移動)。移動作業は主索や各索(横行・巻上・ハンガー)をそのままにした状態で実施できるため、休工日を利用した3日間で可能です。これにより、施工日数の大幅な短縮が可能となります。

鉄塔移動前後状況(左岸側)

図版:移動前状況

移動前状況

図版:移動後状況

移動後状況

キーワード

大規模ダム、RCD工法、ケーブルクレーン、鉄塔移動
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特長・メリットココがポイント

堤頂部まで2台のケーブルクレーンが
使用可能

  • 下流側のケーブルクレーン鉄塔を移動することにより、高標高部でも2台のケーブルクレーン使用が可能になり、工期短縮が可能です。

図版:高標高部でのケーブルクレーン配置図

高標高部でのケーブルクレーン配置図

短期間で移動可能

  • ケーブルクレーン鉄塔は上部台車と架台から構成し、上部台車が架台上をスライド移動可能な構造としているため、移動に際しては台車のバックステー装置の解除と復旧以外に大掛かりな作業を必要とせず、3日間で数mの移動が完了して打設工程への影響を最小限にすることができます。

適用実績

図版:湯西川ダム

湯西川ダム

場所:栃木県日光市

竣工年:2012年9月

発注者:国土交通省関東地方整備局

規模:堤高119m 堤頂長320m

堤体積約103万m3

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