「ゼロからのものづくり」
そこに求められる高い人間力
土地にひとつの建物が建つ。その過程には実に多くの人が関わり、持ちうる知識と技術を駆使して構想を形あるものにしていきます。
総合建設会社(ゼネコン)である鹿島の役割は、工事を受注した後、元請と専門工事業者からなる施工組織を編成して工事現場全体を統括、そして、適切な工事管理を行って建設物を完成させること。さらに近年は、顧客自身の潜在的なニーズも見出し、付加価値のある建設計画につなげていく提案力が重要とされています。また、先進的な工法の開発やVE(バリュー・エンジニアリング)によるコスト低減の努力など、提案を効率よく実行するための技術力も欠かせません。建物をつくること、それはいつも「ゼロからのものづくり」。そして、そこに携わる人間には単なるものづくり以上の力、例えば安全や環境、近隣への配慮など、多方面に目配りのできる力、言い換えれば、よりよい形で事業を進めていくことのできる「人間力」が求められます。
私たちのプレゼンス
1840年に大名屋敷をつくる大工から始まった鹿島は、常に社会のニーズに先駆けて取り組んできました。江戸時代には業界に先駆けて施工した英国一番館の実績から「洋館の鹿島」として時代をけん引し、1968年に日本ではじめての超高層ビルとなった「霞が関ビルディング」を施工。以降、「超高層の鹿島」と呼ばれています。2018年に策定した「鹿島スマート生産ビジョン」では、建設業就業者不足への対応や働き方改革の実現に向けて、建築工事に関わるあらゆる生産プロセスの変革を推進。こうした先駆的な姿勢とマインドが信頼に変わり社会的に「鹿島でなければできないこと」として定着することを目指しています。
技術の鹿島。
暮らしの中の笑顔を未来へ
超高層ビルから、オフィスや集合住宅、美術館、スポーツ施設、学校に至るまで、鹿島は豊富な実績と総合力で信頼を獲得してきました。顧客やユーザーのニーズはますます高度化・多様化しており、日々、新しい工法や資材の開発におけるたゆまぬ努力の積み重ねが欠かせません。時代の要請を受け、これからは建築物の長寿命化をはじめ、建設時の省エネルギー化、省資源化といった建設事業者としての課題解決に努めるとともに、持続可能な活力あふれる都市づくりへの貢献を実践していきます。その街に暮らす一人ひとりの笑顔を、未来へつなげるために。それが、建築という分野の根底にある大きなテーマだと考えています。そして、鹿島の技術はいつも100年先を見つめていきます。
超高層の鹿島。
剛から柔、そして制震への挑戦
超高層ビルが誕生して半世紀、多様なニーズに応えるための技術は進化を続けています。その原点になるのが霞が関ビルディングです。超高層ビルはオフィスだけではなく住宅分野にも広がりを見せ、同時に居住空間としての性能も求められています。1995年には業界に先駆けて超高層用制震オイルダンパーを実用化し、「東京ミッドタウン日比谷」に新世代制震装置を採用するなど進化を続けています。安心できる暮らしと事業活動の持続的な成長を支えるため、当社はたゆまぬ技術開発への挑戦を続け社会貢献を果たしたいと切に願っています。
私たちが描く、建築事業の未来
鹿島では2024年を目標に、ICTを活用したロボット技術の開発と現場管理手法の革新を進め、人と機械の協働による生産性向上と現場管理業務の省力化、施工中・竣工後に得られる実績データなどのノウハウを今後の設計・施工計画にフィードバックする仕組みなど、新しい建築の生産プロセス構築しています。我々が建物をつくるためには、人と技術がこれからも中心であることに変わりありません。この両輪の質をデジタル化によってスパイラルアップさせ、建設業がより魅力にあふれ、夢のあるものになるよう鹿島は次の100年に向けて進んでいます。
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