プロジェクトストーリー
利便性の飛躍的向上と交通渋滞緩和を目的とした
「横浜環状南線」、2.1kmの大規模トンネル工事
【プロジェクトストーリー01】現在、私が担当しているプロジェクトは、圏央道(首都圏中央連絡自動車道)の一部で、横浜環状道路の南側区間である横浜環状南線(総延長8.9km)の公田笠間トンネル工事(公田IC~栄IC間のシールドトンネル、掘割擁壁、盛土擁壁を含む延長約2.1km)です。この開通によって、横浜市郊外各区との相互連絡、圏央道へのアクセスが容易になり、利便性が飛躍的に高まります。また、交通混雑の緩和によるCO2削減など、沿線地域の環境改善も期待されています。規模が大きいことに加え、技術的難易度も高く、社内外から注目されているプロジェクトの一つ。2018年4月から半年かけて、トンネルを掘りはじめる深さにシールドマシンを設置する縦穴である発進立坑(深度20m)を掘削。今後のシールドマシン発進に向け、開削工事やシールド準備工事を実施しているフェーズです。
現場の司令塔として担うミッション
円滑な工事進捗と適正な利益確保
【プロジェクトストーリー02】私は工事課長として、2016年7月に着任しました。工事を進める上での中心的な立場であり、文字通り、人を動かし現場を動かす司令塔の役割を担っています。同時に重要な役割が「工務」と呼ばれる職務。工事全体の原価管理と損益管理を基本業務としながら、工事の進捗とともに発生する追加・変更工事に対する契約変更手続きや追加工事費の協議など、工事の円滑な進捗と適正な利益確保が私のミッションといえます。今回の現場では最初から大きな問題に突き当たりました。掘削当初に、想定していなかった瓦礫や旧護岸などの障害物が大量に発生したのです。どこに何が埋設されているかを明らかにする試掘を行い、その撤去方法を考え実施し、工事を再開しました。これにより工程に変更が生じてしまいましたが、こうした想定外の事象に対する最適な解決策の立案・実行は、我々の仕事の面白さであり、腕の見せ所だとも思っています。
メンバーとともにさまざまな課題をクリアし
将来の開通を目指して一歩一歩着実に
【プロジェクトストーリー03】本格的なトンネル工事はこれから始まる予定ですが、トンネル上部の地盤の厚さである「土被り」が十分に確保できない環境であることや、河川や道路の下を掘削すること、また縦断線形が急勾配であることなど、技術的に難しい局面が予想されます。メンバーとともに、安全確保を最優先にしつつ課題解決に取り組んでいきたいと考えています。当工事で使用するシールドマシンは、国内有数の規模を有しており、今後は地下でのシールドマシン組み立てがメイン作業となります。また、当社を代表する現場の一つとして、最先端技術の試行や生産性向上など、新たな取組みにも積極的に挑戦していきたいです。そして、これまでの経験で培ってきた知見をフルに活かし、仲間とともに将来の開通を目指して着実にプロジェクトを推進していく考えです。
※原稿は取材当時のものです。