仕事内容

【仕事内容】鹿島のエンジニアリング事業は、医薬品や化粧品、食品等の生産施設や研究施設に特化した展開を行っており、私は入社以来、主に医薬品メーカーの生産・物流設備に関わってきました。鹿島のエンジニアリングの特徴は、施設の構想や基本計画段階から担当者が関わり、その後の具体的な設計や施工、施設運営まで、一貫して携わることです。施設をつくるためには、社内だけでなく、顧客、協力会社、機器メーカーなど、様々な業種の方々と仕事をすることになります。その際、顧客ニーズを具現化しつつ、それらを関係各所と調整し、プロジェクトを円滑に進めていくことが求められます。顧客や協力会社に寄り添い、問題が発生すれば一緒に考え、関係者すべてにとってwin-winとなるようプロジェクトを完了させるのが、私たちのミッションであり、その達成感の中にやりがいを感じています。また同じ内容の仕事はほとんどありません。常に、新たなことにチャレンジすることが求められます。

ONE DAY SCHEDULE

  • 8:30

    出社。メールチェック。To Doリストの確認

  • 9:00

    医薬品メーカー新工場建設に伴い、プロジェクトメンバーと打ち合わせ。

  • 11:00

    打ち合わせ内容を踏まえ、担当する設備の設計・仕様検討。

  • 13:00

    医薬品メーカー新工場建設現場で進捗確認。

  • 17:00

    帰社後、メール確認。翌日の打ち合わせ準備。

  • 18:30

    退社

プロジェクトストーリー

「省人化・自動化」を実現する
医薬品メーカーの新工場建設

【プロジェクトストーリー01】入社6年目に経験した、ある医薬品メーカーの新製造棟(工場)プロジェクトは、私のキャリアの中でもターニングポイントとなるものでした。私は、医薬品製造に係る生産機器の設計、施工、試運転を担当。具体的には、生産機器の開発および仕様の決定、機器のレイアウト検討、建築/建築設備図との図面調整、各機器に必要なユーティリティ(電源や圧縮空気)や集塵の取り合い調整、連動する設備との通信仕様の検討、各生産機器の搬入据付およびその後の試運転調整業務など多岐に及ぶものでした。新工場のコンセプトは「省人化・自動化」。そのため、従来、人手に頼っていた作業を機械に置き換えることが最大のテーマであり、世の中にないオリジナルの装置開発が求められました。原料を砕いて秤量し、その後、調合や抽出に至るまでの工程をどのように自動化し、どのような装置構成にするか。私の最初のミッションは、顧客が漠然と抱いている構想を、よりリアルに具現化して提案することでした。

世の中に存在しない生産装置の開発
多角的検討から意見を集約し着地点を見出す

【プロジェクトストーリー02】各生産工程において、省人化・自動化のためにどのような装置が適切か。その検討自体が初めてであり、機器メーカーにとっても未知の領域でした。たとえば、調合した医薬品原料を抽出タンクに投入するプロセスで、単に省人化・自動化だけを実現すれば良しとされるわけではありません。装置はレイアウトに即した規模である必要があり、要求能力を満足し、耐久性、メンテナンス性が考慮され、後工程への円滑な流れを実現し、またコストも考慮する必要があります。こうした新規設備の開発は、机上のみでは難しく、簡易的なデモ機によるテストが必要でした。そのためテスト計画の立案、顧客や機器メーカーとのテスト要領の検討、日程、場所、資材の確保等に時間を費やしました。肝要なことはテストを通じて課題を浮き彫りにし、解決に向けた対策を立案・実施していくことです。その実践のため、顧客や機器メーカー、協力会社等の多様な知見や実績を元に機構や制御を見直し、それぞれが納得する着地点を見出していく作業に取り組みました。

何が最善か、納得するまで徹底して追求
その姿勢がプロジェクトを前進させる力

【プロジェクトストーリー03】生産工程において、一から装置開発・仕様決定、デモ機によるテストを実施し、その結果、最終的にプロトタイプの1ラインが完成ました。残りのラインの製作開始も視野に入ったのですが、プロトタイプの試運転で判明した課題に対して、コスト、工程、レイアウト、ユーティリティなど、装置を取り巻くすべての条件・環境への影響度合いを見極める必要性に迫られました。条件によってはトレードオフの関係になる場合もあり、その中で何が最善かを徹底して追求し、提案をし続けました。それがプロジェクトを前進させる力となったことは間違いありません。社内でも難易度の高いプロジェクトとして知られていたこともあり、無事に引き渡しを迎えることができたときは、喜びが込み上げてきました。このプロジェクトでは、課題解決のためには多くの人の協力が必要であり、それをまとめ上げるには熱意と技術力の両方が必要であることを改めて実感しました。また、顧客に寄り添い、本質的に何が求められているのかを理解し、技術的な提案に付加価値をつけることが、顧客からの信頼獲得や満足度向上につながることを強く感じました。

※原稿は取材当時のものです。

※原稿は取材当時のものです。

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