仕事内容

【仕事内容】鹿島の施工現場は、資材やコスト、スタッフの管理は現場ごとに行う独立採算制が採用されています。従って、所長をはじめ現場の裁量と権限が大きく、それが自由闊達な風土を生み出してきました。しかし、全ての現場が計画通りの利益を確保し、円滑な運営ができるとは限りません。不測の事態に見舞われることもあります。そこで独立採算制を保ちつつも、現場の損益状況を支店から「見える化」することで、課題等の情報の把握・共有を図る組織が、2014年に発足しました。それが、私が所属する損益管理グループです。損益管理とは、その名が示すように、現場の受注と原価を高い水準で把握して、利益と損失を見通すことで、採算性をより良いものに改善していく取り組みです。ゼネコンは建物を建てることがミッションですが、適正かつ確実な利益確保があってこそ、その事業の着実な持続性が担保されています。

ONE DAY SCHEDULE

  • 7:30

    出社。原価管理システムと予算整合の確認(EC承認)。

  • 9:00

    個別定例損益パート(報告会議)。

  • 10:30

    会議の反省会。次回の個別定例損益パートに向けた準備。

  • 13:00

    EC承認業務。

  • 14:00

    個別定例損益パートの議事録チェック。

  • 15:00

    グループ内ミーティング。

  • 16:00

    担当する施工現場と個別定例損益パートに関するフォロー。

  • 17:00

    EC承認業務。

  • 17:30

    退社。

プロジェクトストーリー

受注力向上、コスト競争力強化に向けて
求められる精度の高い損益管理

【プロジェクトストーリー01】現在、建設業界を取り巻く環境は大きく変化しています。市場の成熟化に伴い建設投資は減少傾向にあり、建設業は持続的な成長を維持するため、受注力・営業力の向上やコスト競争力の強化、生産性の向上、事業構想の改革等、解決すべき課題は少なくありません。私が担当する損益管理は、受注力の向上やコスト競争力強化と密接に関連してくるものです。厳しい競合の中で着実に受注を確保していくためには、競争力の高い見積り(コスト)が求められますが、その実現のために必要なのが精度の高い損益管理と、それにより得られる損益データです。例えば、曖昧さが残る大雑把な原価・利益計算をもとにした見積りでは、コスト競争力が減じ、失注する怖れがあります。そのため損益管理の精度向上は、受注確保のために重要な作業となっています。損益管理の精度向上のカギを握るのが、原価管理システムです。このシステムを適正かつ円滑に運用することが、受注に向けたコスト競争力強化につながり、さらに原価の維持・低減を図ることで、適正な利益確保が実現します。

施工現場が適切な損益管理を行うために
損益報告会議の運営と実践

【プロジェクトストーリー02】東京建築支店全体の損益管理の精度を向上させることが、私たちのミッションですが、私たち自身が、損益管理そのものを行うわけではありません。最も大切なことは、各施工現場に原価管理システムを用いて適切な損益管理を実施してもらうことです。それによって適正な損益データが得られることになります。独立採算制である施工現場は、所長の個性によって運営が異なってきます。損益管理の場合、徹底した正確性・整合性が求められるものの、それが100%実現しているとは言い切れません。周知徹底に向けて、各現場に対して3か月ごとに開催されるのが、個別定例会議と呼ばれる報告会議であり、個別定例会議のなかの「損益パート」に向けた準備が私たちの日常業務の多くを占めています。個別定例会議は、東京建築支店の中でも重要な会議とされており、支店長以下の役員、部長、現場所長が参加。ここでは現場の損益管理の状況を支店から同じ目線で確認し情報を共有、現場ごとの特徴を把握する中で懸案事項や課題を分析・検討していきます。現場の損益管理の問題点を改善し、その最適化を追求していく場となっています。

施工現場を支援する手応えの中にあるやりがい
将来、実際の現場で損益管理を実践したい

【プロジェクトストーリー03】施工現場の損益管理は、多くの場合、所長や副所長といった現場経験豊富な社員が担当するため、かつて自分が施工管理を担当していたときは縁遠い業務でしたが、実は根本はシンプルであることがわかり、一気に身近なものになりました。つまり、予算がいくらあり、どれだけ費用がかかるか(原価)がポイントであり、その差である利益の積み重ねによって現場全体の利益も導き出されていきます。この利益を確保するために奮闘している施工現場を支援するのが私たちの立場。損益管理の精度向上は必達目標ですが、現場の人たちと対応する際は、重箱の隅をつつくような指摘から入るのではなく、汎用性のある基本的なこと、現場のためになることなど、優先順位を付けて伝えるようにしています。私の説明や指摘で、「損益管理がスムーズになった」「曖昧さが払拭された」等の現場の声を聞くと、支援できた手応えの中にやりがいを感じます。実感するのは学びの多さ。複数の現場の損益を見ていますから、損益状況から現場の動きや途中経過、現場ごとの運営のやり方・特徴を把握できます。再び現場に戻った際は、現在の経験を活かしたいですし、実際の現場で損益管理を実践したいと考えています。

※原稿は取材当時のものです。

※原稿は取材当時のものです。

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