ONE DAY SCHEDULE
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8:30
- 出社
- メールチェック。
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9:00
- グループ研究会
- グループ内で研究や実務について報告し、ディスカッション。
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12:00
- 昼食
- 主に社員食堂へ。
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15:00
- 他部署との打合せ
- 依頼のあった解析について依頼者と打合せ。
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18:00
- 退社
01
仕事内容
解析プログラムの提供で構造設計を支援。
先進的な手法を用いて、より高い安全性能を確保する。
構造設計は、建物の安全性を確保する上で極めて重要な仕事です。建築物の構造計算を行い、建物の基礎や骨組みを地震や風をはじめとする様々な外力に耐えられるように性能を満たしながら、経済的に設計することが求められます。これが構造設計者の基本的な業務ですが、私の役割はこれら構造設計を行うグループを支援すること。その一つが、構造計算するための、自社開発解析プログラムの提供です。解析プログラムは、たとえば地震が発生した場合、想定される荷重に対して、どこにどの程度の応力や変形が発生しているかを分析し、一定の揺れを抑制し強度を確保するための構造計算を行います。このツールを使うことで、構造設計担当者はより安全性能が高い、基礎や柱、梁などの耐力、形状、配置等を見出していきます。建物は多彩であり、また気象・立地条件等によって、要求される建物の構造も変わってきます。私は、構造設計者のニーズに応じて新たな機能を追加するなど、解析プログラムをメンテナンスし、また構造設計者からの解析依頼、質問対応、ナレッジ支援等を行っています。
インフィニティプールから建物の制震装置まで、新しい「構造解析」への挑戦が大きなやりがいを生む。
私の仕事は解析プログラムの提供に留まりません。その一つにインフィニティプール(プールのふちに手すりなどの視界を遮るものがなく、目の前に広がる海や湖と繋がっているように見えるプールのこと)のスロッシング(容器の中の液体が振動によって波打つ現象)解析があります。インフィニティプールは、主にホテル屋上に設置されますが、振動によって溢れる水の量を出来る限り抑え、人のプール外への落下を防ぐような設計とし、万が一、人が落下してしまった場合の安全性も考慮する必要があります。安全性能だけを優先すると意匠に影響を及ぼすため、意匠設計とやり取りを重ねて、最適な着地点を見出していきました。また、「制震装置」の解析にも取り組んでいます。対象としているのは、TMDと呼ばれる揺れに同調する錘を用いて建物の揺れを抑制させる装置。この、錘と建物の間に設置する高い座屈安定性を有する積層ゴムの複雑な動きを把握するための解析を進めており、近く学会で発表する予定です。このように、難易度の高い技術へ日々挑戦し、構造の世界を切り拓いていくことに、大きなやりがいを感じています。
02
入社の動機
研究と設計の両方に携わることができる魅力。
さまざまなキャリアの可能性があることに
惹かれた。
私が大学院で取り組んだのは、地震などによる天井落下の際の防止ネットの研究です。東日本大震災で天井が落下したケースは少なくなく、人命を守るために不可欠なものと感じたからです。こうした研究に加え構造設計にも興味があり、就職活動では、研究と設計その両方に携われる場を志望しました。鹿島は、それら希望が叶うゼネコンであり、またさまざまなキャリアの可能性があることに惹かれました。社員の方々から感じた柔らかく、温かい雰囲気が自分に合っており、直感的に働きやすい環境と感じたことも入社の動機の一つです。
03
今後の目標
常に解析精度の向上を追求していく。より合理的な構造設計の実現に寄与していきたい。
これまで、インフィニティプールや制震装置の解析以外にも、たとえば実験施設で万が一爆発が起きた場合をシミュレーションして解析する取り組みもありました。実験して検証することが可能な現象もありますが、難しい場合も多くあります。自分の解析が本当に正しいのかどうか。その確度を上げていくには、多彩な知識の吸収と多様な経験の積み重ねしかありません。解析精度の向上を追求していくことは、変わらないテーマです。また解析プログラムを常にアップデートしていくことで、より合理的な構造設計の実現に寄与していきたいと考えています。将来は、今の技術では実現不可能なことも可能にするような技術を開発したい。「解析のプロ」と呼ばれる人材に成長することが目標です。
04
休日の過ごし方
約半年で60日、大好きなスキーを楽しむ。
プライべートが充実しているから、仕事も頑張れる。
子どもの頃から、スキーを趣味としています。特にここ数年は、楽しむだけでなく技術も磨きたいと思い、スキーの技術を競う大会にも出場しています。昨シーズンは11月~6月の期間で約60日、スキーを楽しみました。もう一つの趣味は海外旅行。コロナ禍も明けた最近では、ハワイやスイスを旅しました。次の行き先は韓国と決めています。鹿島はプライベートが充実できる環境であり、そのことが仕事にもハリを与えていると感じています。
05
鹿島の社風
人を大切にして、人を育てる社風が根付いている。話しかけやすく、気軽に相談できる環境。
新人時代は頼まれた仕事の結果を早く報告したいという気持ちが強く、ケアレスミスをすることが少なくありませんでした。そうした失敗に対しても、当時指導員としてついてくれた先輩社員には温かく見守っていただき、適切に指導していただきました。人を大切にする、人を育てる社風が根付いていることを感じました。また入社当初は、歴史ある会社なので硬い社風のイメージを持っていましたが、優しく柔らかい人が多く、硬さを感じたことはありません。上下関係もフラットで、歳の離れた上司・幹部にも話しかけやすい雰囲気があります。専門知識を持った方や経験豊富な方に気軽に相談できる環境も魅力的だと思います。
学生へのメッセージ
さまざまな業界や企業を見て、自分に合った企業を見つけてほしいと思っています。鹿島の構造設計部門は、解析担当者と設計担当者が近い関係にあり、両者のシナジーが質の高い「構造」を生んでいます。興味がある方は、是非一度アプローチしてください。
MESSAGE
※原稿は取材当時のものです。
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