ONE DAY SCHEDULE

  • 8:30

    出社
    メールチェック。
  • 9:30

    客先(電力会社)との打合せ
    業務の検討結果や進め方について協議。
  • 12:00

    昼食
    自席でランチ。
  • 14:00

    資料作成
    客先等へ提出する構造検討に関する資料作成・整理。
  • 16:00

    協力会社との調整
    業務を依頼する協力会社への指示。
  • 19:00

    退社
    繁忙期には残業することもある。

01

仕事内容

原子力施設の高い安全性を確保するための構造検討。建築物や構造物の挙動を解析・評価する。

鹿島は、ゼネコンの中で最も多くの原子力発電所建設に携わってきた実績を有しています。私が所属する原子力部は、原子力発電所建屋の設計や、工事受注に向けた営業活動などを行う部署。その中で私は現在、電力会社のもとで原子力施設の構造検討を担当しています。東日本大震災以降、原子力施設の高い安全性を確保することは、再稼働に向けて喫緊の最重要課題の一つであり、再稼働の実現のためには国の厳しい審査をクリアする必要があります。地震をはじめとしたさまざまな外的事象に対して、安全性を確保できる構造であるかどうか、といった原子力施設の構造検討のみならず、液状化の影響考慮した地盤や土木分野の解析等、土木設計本部や技術研究所の専門家からの協力を得ながら、業務を進めています。建築物や土木構造物の挙動を詳細に解析するためには、それらの背景にある理論の理解が必要であり、常に勉強を継続することが求められます。どのように評価条件や解析モデルに落とし込むか、試行錯誤することも多いですが、客先に提案した案が採用されたとき、達成感ややりがいを感じます。

入社1年目に取り組んだ新規施設の設計業務。
自ら設計したものが形になった、心から感動した。

近年は、再稼働に関係する審査対応が多く、既設施設に対する検討業務に携わっていますが、入社1年目に、新規施設の設計業務に携わりました。その施設は、原子力施設の再稼働に向けて設置が義務付けられている「特定重大事故等対処施設」。発電所が意図的な航空機衝突などを受けたときに、原子炉損傷を防止し、放射性物質の放出を抑制するための施設であり、安全性確保の最後の砦ともいえるもの。設計にあたっては、当初何から手をつければいいのか戸惑いもありましたが、先輩方の指導のもと、地震応答解析から応力解析、部材設計までの設計プロセスの流れを学ぶことができました。特に、壁などの部材については、評価方針や部材の選定なども含めて初期段階から担当し、初めてのことでかなり苦労しましたが、周りの助言を受け最適な答えを探っていきました。竣工後、自分が設計したものが実際に形になった姿を見て、心から感動しました。

02

入社の動機

より高度な理論、解析が求められる原子力分野の魅力。原子力分野で多くの実績を有する鹿島に惹かれた。

学生時代は建築物の構造力学を専攻しました。「構造」の理論そのものの勉強をすることが好きで、就職活動でもその分野で企業を探していました。特に着目したのが原子力施設。原子力の施設や構造物は、高い安全性を追求するため、構造設計やFEM(Finite Element Method=有限要素法)解析、地震応答解析など、より高度な理論、解析が求められます。「構造」の技術者として成長できる分野と思ったのです。またゼネコンは、構造設計と研究開発のどちらも経験できる点に魅力を感じました。鹿島はゼネコンの中でも原子力分野で多くの設計・研究実績があること、加えて、先輩社員が楽しんで仕事をしている印象があり、ここなら自分の力を発揮できると思い、入社を決意しました。

03

今後の目標

「構造」の世界を究めて最適な提案を。
顧客から信頼される構造エンジニアに成長したい。

「構造」の世界は、地震動など実際の現象を数値に置き換え、理論的に精緻に解明していくところに面白さがあります。解析モデルやシミュレーションを通じて仮説を立て検証していく、そのプロセスこそが原子力施設の安全を担保することにも繋がっていきます。私は今後、この「構造」の世界を究めていきたいと思っています。入社以来、いろいろな経験をさせてもらいましたが、衝突解析や新規設計など経験が浅い業務もまだまだ多いと感じています。今後、幅広い業務に携わり、それらの知見を活かして構造的な合理性・施工性・経済性など全体のバランスを踏まえた案を提案できる、顧客から信頼される構造エンジニアに成長したいと考えています。

04

休日の過ごし方

休日は映画や旅行・温泉など、気分転換の時間。マイブームは散歩、新しい景色に出会える楽しさがある。

休日は仕事のことは一旦忘れて、映画やテレビを見たり、妻や友だちと旅行・温泉に出かけたり、気分転換できる過ごし方を心掛けています。また、平日はなかなか体を動かすような機会がなく、運動不足になりがちなので、近所を散歩やランニングをしています。特に最近のマイブームは散歩。一人のときはラジオを聞きながら歩きますが、頭の中がリセットされてリラックスするのに最高です。同じ道を歩いていても、新しい建物や道ができるなど、景色も変わっていきます。そうした、まちの変化を楽しみ、頭の中に新しい地図を描いていくことも散歩の面白さと感じています。

05

鹿島の社風

若手に仕事を任せる、多様な経験を積むことができる。社員が親切で温かい、成長できる環境がある。

私は入社1年目で、新規施設の設計を担当しましたが、新人や若手に重要な仕事を任せること、それによって成長を促す姿勢の中に、鹿島の社風が現れていると思います。私が所属する原子力部は、数多くの案件を抱えていますが、若手にとっては年次が若いうちから多種多様な業務に携わり知識や経験を積める環境であり、それが成長する力にもなっています。また、原子力部は土木設計本部や技術研究所など他部署の協力が必要な部署ですが、どの部署でも質問に対して丁寧に回答してくれます。親切で温かい風土、それも鹿島の社風の一つと言えると思います。

馬場大志

学生へのメッセージ

社会に出て、学生時代までで培った経験や知識が必ずしも直ぐに役に立つとは限りません。しかし私の実感では、学生時代に得た知識や経験は、今後の人生の中で糧になると思います。就職活動では、自分のやりたいことを考えて素直に取り組み、今という時間を大事に過ごしてください。その中で、鹿島に興味を持っていただければ幸いです。

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※原稿は取材当時のものです。