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サンドイッチ壁による住宅工法−−Cパネル工法
火事にも地震にも強い平成の「蔵造り」
品質の良い住宅を低コスト、短工期で建設することは万民の願いである。この願いを叶え鉄筋コンクリート並の耐震、耐火、耐久性を有し、しかも断熱性の高い住宅を施工できる全く新しい工法が「Cパネル工法」である。
Cパネル工法の由来
Cパネル工法の原型は、20数年前にフランスで開発された。その後部分改良を加えながらヨーロッパ、北米、東南アジアに普及し、戸建住宅、畜舎、倉庫、工場など多岐に亘る数多くの建物が建設されている。
欧米で住宅を造る場合、レンガやブロックを積んで芯を造り、その両面にモルタルやブラスターを塗って壁を仕上げるのが伝統的な工法である。Cパネル工法はこのレンガやブロックの代わりに断熱ボード(発泡スチロール)入りの立体金網を用いたもので、伝統工法の現代版と言える。日本でも、耐火建築工法として江戸時代に各地で多用された蔵造りがあるが、Cパネル工法はさしずめ「平成の蔵造り」である。
Cパネル工法の概要
Cパネル工法は、従来の鉄骨造、木造、鉄筋コンクリート造のいずれにも属さない特殊構造をしている。発泡スチロールの断熱ボードを芯材として持つ立体金網のパネルを建物構造の形状に建込み、壁の端部や窓開口の周辺を鉄筋で補強した後、その両面に特殊調合のモルタルを吹付けて壁状の構造を造る。壁はもちろん床や屋根、基礎梁や地下室にもこの工法を用いることができる。1階の床と屋根には木造や鉄骨造を用いてもよい。

Cパネル工法の適用分野
Cパネル工法は、壁式構造の2階建戸建住宅、3階建の集合住宅、保養施設などや、一般の建物の外壁や内部間仕切り壁などに適用できる。また、耐力壁の新設や増打ち、柱の補強などの補強工事、門、塀にも使うことができる。
〈ハウステンボス・フォレストビラ〉
テーマパーク、アミューズメントセンターとして人気のある長崎ハウステンボスの一角にフォレストビラ(鉄骨造2階建100戸余)が建設された。当初鉄筋コンクリートの外壁とする設計であったが、軽量化とレンガタイルの目地なし張りに対応するため、Cパネルに変更された。竣工後3年を経て、レンガタイルの割れも見られず良好な経過を辿っている。

〈奥尻島青苗地区集会所〉
北海道南西沖地震で甚大な震災を被った青苗地区に集会所を建設し、奥尻町に寄贈した。当社大阪支店の鹿栄会が中心となりボランティアで施工したもので、1993年10月中旬に着工、12月末に構造体を完成した。1994年3月には建物は竣工し、その後地域センターとして大いに活用されている。寒風の吹き荒ぶ中、勇猛果敢に取り組んだボランティアたちの勇気と熱意には尊敬の念を禁じ得ない。

サンドイッチ壁
Cパネル工法で造られた壁は、建築的に極めて効率のよい構造とされているサンドイッチ壁となっている。当社がこの工法の開発に取り組んだのもこの特徴に着目したのが理由のひとつである。
一般的に、壁式構造は面内強度に余裕があり、壁厚を小さくしても差し支えないが、コンクリートの充填性や壁板の安定性を確保するためにあまり薄くすることができない。Cパネル壁は、発泡スチロールをサンドイッチしているが、ラチスによる一体効果により安定性能は全断面がコンクリートの壁の場合とあまり変わらず、吹付施工なので、薄くても充填性が悪くなることはない。発泡スチロールの厚さの分だけ軽量化でき、壁厚も節約できる。また、吹付モルタルが断熱材をカバーしているのでコンクリート下地と同様の内・外装材の取り付けができる。火災時に発泡スチロールが燃えぐさになることもない。サンドイッチ構造は、これまで種々試みられたが、両面を一体化する繋ぎ材にコストがかかり、実用化が難しかった。Cパネルはサンドイッチ壁の経済化に成功したものである。
工法の特徴
1.鉄筋コンクリート並の耐震、耐火、耐久性を有する。
2.断熱性が高く、省エネとなる。
3.施工が簡便で小回りが効く。Cパネルの重量は5kg/平方mと軽く、 切断加工も容易。
4.一般の人でもかなりの部分を建設できる。
5.ローコスト、短工期(基礎工事を除き、構造体工事1階当たり2週間)
6.型枠不要で木材を浪費しない。
7.曲面の壁や不整形の開口も容易にできるフリーデザイン(自由寸法) である。

このCパネル工法は、阪神・淡路大震災で被災した方々の住宅建設に適用されようとしている。当社では火災にも地震にも強いCパネル工法の営業展開を積極的に図り、災害に強いリーズナブルな価格の住宅、施設を提供していく方針である。
写真は鹿島月報より転載
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