資源循環

資源循環ではこれまで、ゼロエミッション、Reduce(リデュース)、Reuse(リユース)、Recycle(リサイクル)の3Rを徹底することで最終的に廃棄物ゼロを目指していましたが、今後は、従来の3Rの取組みに加え、資源投入量・消費量を抑えつつ、ストックを有効活用して付加価値を生み出すサーキュラーエコノミーをめざします。

建設事業におけるサーキュラーエコノミー模式図

資源循環の仕組みを示すフロー図。 天然資源の投入抑制と他産業からの廃棄物受け入れを起点に、「生産(設計・建設)」「建物運用」「解体」「中間処理・再資源化」が大きな輪でつながるサイクルを描いています。 建物運用の段階では長寿命化、解体の段階では分別回収、中間処理の段階では再生利用や再利用を通じて再び生産プロセスへ戻す仕組みを表現しており、最終処分量をゼロにすることを目指しています。
資源循環の具体的な取組み事例。 「再生材利用拡大」として東北大学との共創研究所の建物外観、「廃棄物の分別/回収」として建設現場の分別ヤードの様子、「木造/木質化建築の拡大」として純木質耐火集成材FRウッドを使用したジューテック本社ビル、「コンクリートガラの再資源化」として路盤材等へ再資源化する施設の写真をそれぞれ紹介しています。

KPIと目標、ロードマップ

サーキュラーエコノミー実現に向けたKPIとロードマップ。 上段のKPIでは、再生材使用率を2026年度に40%、2030年度に60%、2050年度にサステナブル調達100%とする目標を掲げています。また、建設廃棄物再資源化等率を2026年度に97%、2030年度に99%、2050年度に100%とすることを目指しています。 下段のロードマップでは、設計・調達段階での再生材使用や木造化の拡大、施工段階での廃棄物発生抑制や再資源化技術開発などの施策を、2050年のサーキュラーエコノミー実現に向けて継続的に推進する計画を示しています。

KPIに「再生材使用率」「建設廃棄物再資源化等率」を採用し、目標を段階的に上昇させることで2050年度のサーキュラーエコノミーの実現を目指します。また、設計/調達/施工の各段階での取組みを設定し、着実な対応を実施していきます。

※1 再生材使用率=再生資材を使用した割合
※2 サステナブル調達=サプライチェーン上の環境、社会に配慮した建材の調達
※3 建設廃棄物再資源化等率=建設廃棄物のマテリアルリサイクル+ケミカルリサイクル+サーマルリサイクルの割合

現場における資源循環・有効利用


建設現場のゼロエミッションの基本は、省資源に努めたうえで建設工事から発生する廃棄物量を抑制し、分別・リサイクルを推進して、埋め立てられる最終処分量を削減することです。
環境への影響を軽減するため、梱包材を用いない資材搬入や、現場での加工を減らすプレキャスト、仮設廃材の発生を極力抑える工法の採用など、省資源や効率化のさまざまな取組みを行っています。

また鹿島では、建設現場発生土について、現場内・現場間での再利用を推進しているほか、国土交通省の官民有効利用試行マッチングに参加しています。さらに、一般社団法人日本建設業連合会の建設副産物部会に参加し、他社との情報共有や協働の取組みを進める等、業界全体での廃棄物削減、資源の有効利用に貢献しています。

ライフサイクルを通じた環境負荷の低減


新築、リニューアル、解体といった建物のライフサイクルでは、それぞれの段階で資材投入や廃棄物発生などの環境負荷が生じます。鹿島では、独自に開発したLCA(ライフサイクルアセスメント)評価システムを用いて、建物の生涯にわたる建設関連の廃棄物を予測しています。使用材料や構工法を設計時に変更したり、より適正な廃棄物処理方法を選択したりして、リサイクル率の向上や最終処分量の削減、処理過程における環境影響の軽減に努めています。

より質の高いリサイクル~メーカーリサイクル活用推進


鹿島では、メーカーリサイクル(広域認定制度)の活用を推進しています。メーカー等が環境大臣の認定を受けて、自社製品である建材等の廃棄物(製品端材など)を回収し、リサイクルまで適正処理する制度のことで、同じ製品へのリサイクルが可能になることから、より質の高いリサイクルといえます。

たとえば石膏ボードの場合、鹿島の現場から回収され、メーカーの工場で紙と石膏粉に分離し、紙は段ボール等に、石膏粉は再び石膏ボードの原料へとリサイクルすることができます。このように廃棄物を元の資材に再生することを水平リサイクルといい、資源循環社会創出の鍵となる取組みです。

よりエコな建設資材~副産物利用コンクリートの開発


主要な建設資材であるセメントは、非エネルギー起源のCO2排出の大きな発生源となっています。

鹿島は、セメント使用量を削減するため、製鉄副産物の高炉スラグの配合割合を大幅に高めた環境配慮型コンクリートを開発しており、その普及拡大により資源循環とCO2排出削減に貢献しています。