安全衛生・環境・品質に関する方針

安全衛生・環境・品質の統合マネジメントシステム


鹿島は、2003年4月にそれまで安全衛生・環境・品質各分野で運用していた方針を統合し、共通の基本方針のもとで運用しています。安全衛生に関しては「建設業労働安全衛生マネジメントシステム(COHSMS)」の、環境に関しては全社でISO14001の認証を受け、品質については土木部門・建築部門それぞれでISO9001に準拠しています。

これらを踏まえて、施工部門では、土木・建築それぞれに3つのマネジメントを統合したマネジメントシステムを展開しています。これにより、各現場で総合的な生産効率の改善が総合品質の向上につながり、より高いレベルで社会や顧客のニーズに応えられると考えています。

安全衛生(S)

鹿島では「建設業労働安全衛生マネジメントシステム(COHSMS)」に準拠して安全衛生管理を行っています。

前年度の実績や状況をもとに、必要に応じて安全衛生方針を見直し、当年度の全社的な安全衛生目標と計画を策定しています。「計画(Plan)→実行(Do)→評価(Check)→改善(Action)」のサイクルを回し策定した全社方針から、各工事事務所、それを支援する本社・支店、そして協力会社のそれぞれが重点実施事項を絞り込みます。各現場では、この重点実施事項を基盤に、工事安全衛生方針・目標・計画を立案し、協力会社とも共有して施工を進めています。

安全衛生管理のPDCAサイクル図。 中心にPDCAの円があり、内側が「工事事務所」、外側が「本社・支店」の役割を示しています。 Plan(計画): 安全衛生方針・目標の設定、計画の策定。 Do(実施): 安全衛生計画の運用。 Check(点検): 安全衛生点検・監査、協力会社の評価、原因調査と改善。 Act(見直し): 規程の見直し。 これらを通じて、システムの基本事項と補完事項を継続的に回していく仕組みを表現しています。

鹿島は、ISO14001に準拠して、環境マネジメントシステムを運用しています。環境委員会(サステナビリティ委員会の下部専門委員会)のもと、土木、建築、環境、エンジニアリング、研究開発の5部門で推進し、部門横断的な課題については、環境マネジメント、施工環境、資源循環、自然再興の4つの部会のほか、省エネ法対応などもワーキンググループを組織して活動しています。

環境マネジメント体制図。 サステナビリティ委員会(委員長:社長)と環境委員会(委員長:環境本部長)を主軸とし、その下に「土木」「建築」「環境エンジニアリング」「エンジニアリング」「研究開発」の各部門が連なっています。 各部門は、管理本部や設計本部から支店、そして実際の現場へと管理系統がつながっており、部門横断的な課題対応(環境マネジメント、施工環境、資源循環、自然再興)や事務局(地球環境室)と連携して、全社的な環境管理を推進する体制を示しています。

2023年度にSDGsの課題解決のための鹿島グループの重要課題(マテリアリティ)を見直しました。特に環境については、新しい環境ビジョンを踏まえ「脱炭素社会移行への積極的な貢献」から「脱炭素・資源循環・自然再興への貢献」としています。新しいマテリアリティとTCFDシナリオ分析から、環境に係る「リスクと機会」を以下のとおりとしています。なお、「リスクと機会」は毎年見直し、環境委員会で承認されています。

マテリアリティおよびTCFDシナリオ分析に基づく、気候変動のリスクと機会(抜粋)。 左側には、マテリアリティとして「防災技術の提供」や「脱炭素・資源循環への貢献」、TCFDシナリオ分析として「炭素税対応」や「新市場に対応した技術開発」を掲げています。 右側にはこれらに関連する詳細リストがあり、リスクとして「激甚化災害による生産性低下」や「資材コスト増」、機会として「省エネ設計による競争力獲得」や「温暖化適応技術の市場拡大」など、経営への具体的な影響を分類して示しています。

鹿島では土木部門・建築部門それぞれで、ISO9001の認証を受け、品質マネジメントを行っています。なお、本社関連部署・技術研究所・建築設計本部・支店におけるISO9001は両部門に含まれています。土木工事・建築工事それぞれでマネジメントシステムを運用し、マニュアルや実施要領を整えています。

鹿島では現場での「現場で・現物を・現実に」という三現主義こそが総合品質管理の原点であると考えています。各工程において、鹿島社員が確認すべき項目と協力会社が実施すべき内容を区分したうえで、関係法令を上回る鹿島基準で測定等の検査・確認を行い、必要に応じて記録を残しています。これらの検査や確認は、三現主義に基づいて現場のみならず、本社・支店の関係部署がそれぞれの視点で重ねて確認することでより確実な品質確保に努めています。