海外駐在社員座談会

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成長と挑戦の海外勤務

鹿島では、アメリカ、ヨーロッパ、アジア、オーストラリアにある4つの統括現地法人を中心に海外事業を展開。中期経営計画に基づき、今後も積極的に事業を展開する方針です。海外で勤務する醍醐味ややりがいについて、現在シンガポールで働いている社員が語りました。

member

國本 麻実

事務系 2012年入社

KAJIMA ASIA PACIFIC HOLDINGS PTE. LTD.

横山 朋之

設備技術系 2012年入社

KAJIMA OVERSEAS ASIA(SINGAPORE)
PTE. LTD.

Kevin Loh

キャリア入社

KAJIMA DEVELOPMENT
PTE. LTD.

中嶌 誠門

土木系 2004年入社

技研シンガポールオフィス
KaTRIS

有坂 壮平

数理系 2015年入社

技研シンガポールオフィス
KaTRIS

石関 浩輔

設計系(構造) 2012年入社

技研シンガポールオフィス
KaTRIS

talk 01

新たなチャンスとして海外へ

海外勤務に至った背景を教えてください。

中嶌

技術研究所に勤務していた際、周囲の仲間がごく自然に研究のために海外へ出て行く様子を見ていたので、シンガポール勤務を打診されたときは二つ返事でOKしました。建設会社が研究所を持っているのは世界的に見てもユニークですので、「KaTRIS(鹿島技術研究所シンガポールオフィス)」でぜひ働きたいという思いも強かったです。

國本

学生時代に「いつかは海外へ」と思っていたことが、海外事業に実績のある鹿島を選んだ理由の一つでした。ですから、海外赴任はやっと念願がかなったという気持ちです。

石関

私は技術研究所で研究開発を行っていますが、欧州初の技術を応用して東南アジアの現場に適用した経験から、日本国内とは異なる技術のバックグラウンドやニーズ・シーズの理解を深めたいと思ったことが、シンガポールに赴任するきっかけになりました。

有坂

私は会社の制度を利用し、シンガポール国立大学に3年間留学していました。その際に、「The GEAR」ができ、留学後に異動を希望しました。「The GEAR」には先進的なセンサーが多数設置されていてそのデータを解析することで新しい価値を生み出せるのではないかと考えました。

横山

実は、そんなに強く海外勤務を希望していたわけではありませんでした。ただ、せっかく鹿島という大きな会社に入ったのだから、何か大きな挑戦をしたいと考えており、海外勤務はその絶好のチャンスと思いました。子どもがまだ小さかったので、家族で赴任するにはちょうどいいタイミングでした。

Kevin

私はシンガポールのローカルワーカーとして、鹿島に勤務しています。鹿島で働くのはこれが2度目で、最初は高級住宅建設のプロジェクトマネージャーとして参画しました。2度目となる今回は、過去の経験を活かしたビッグプロジェクトに参画できるということで、再び入社することにしました。

talk 02

現地をリスペクトし、

新たな学びを得る

現在のお仕事内容と、

その醍醐味を教えてください。

横山

シンガポールに来て4年が経ちました。現在は設備工事のマネージャーとして半導体工場新築工事に配属されています。やりがいとしては、お客様にいい建物を引き渡したときの達成感ですね。それは日本でも海外も変わりません。現在はマネージャーレベルでプロジェクトを牽引する立場にあり、より強い責任感を持って取り組むようになりました。英語はカタコトですが、現地のスタッフとコミュニケーションを取りながら仕事を進めるというのも、シンプルに楽しいです。

國本

私はシンガポールにある統括会社の財務部門に所属し、アジア地域にあるグループ会社の連結決算と業績管理の仕事をして5年目です。「The GEAR」ができたことでR&Dやオープンイノベーションなど業務の幅はずいぶん広がり、新しい投資やスタートアップとの協業など、私が携わる領域も増えました。その中で私に何ができるか、まだ模索中ではあるのですが、新しいことにも積極的にチャレンジしたいと思っています。

Kevin

建設管理のゼネラルマネージャーとして、施設管理チームを指揮しています。また、鹿島グループ以外の会社へプロジェクトマネジメントサービスを提供しています。日本企業の仕事の品質、丁寧さはシンガポールでも非常に高く評価されており、こうした品質を現地スタッフにおいても維持していくことを大切にしています。

横山

日本とシンガポールでは当然ながら法律や建築の工法も違うので、今まで常識と思っていたことが通用しないこともあります。郷に入れば郷に従えですから、現地の人々をリスペクトしながら新しいことを学んでいくことは、大きなやりがいです。

國本

それは私も感じています。日本とシンガポールでは会計基準も違いますから、シンガポールの会計基準を学んで会計処理を行い、それを再び調整して日本に報告するという経験を通じて、新しい知識を蓄積する面白さを感じています。

Kevin

日本から赴任された皆さんは非常に経験豊富で、言葉も流暢です。日本企業のやり方や日本文化だけでなく、日本企業が海外でどのように経営されているか、皆さんに学んでいきたいと思います。

talk 03

その国ならではの

強い技術を学ぶ

現在のお仕事内容と、

その醍醐味を教えてください。

石関

私はコンクリートの専門家として、日本で開発した低炭素コンクリートをシンガポールの現場に展開する仕事をしています。

有坂

私の専門は機械学習です。「The GEAR」のセンサーによって得られたデータを分析して、建物利用者のWell-beingの向上など新しい価値を創造することに取り組んでいます。

中嶌

私は「KaTRIS」がどうすればよりよい研究ができるか、研究成果をどのように世の中に役立てていくかという切り口で、事業部門との連携などを支援しています。

石関

技術開発の分野は国によって特徴や強みがあります。そうした新しい技術に出会えるのが大きな楽しみですし、同時にそれをどのように日本へ展開するか考えるのも醍醐味です。海外の技術をそのまま日本で使ってもうまくいかないことが多いので、どのように最適化していくかという課題はありますが、そういった課題も研究開発の面白さにつながっています。

中嶌

ローカルの研究者たちが何を考え、どのような価値観を持っているのか、そのコミュニティに混じって吸収することは、海外勤務でしかできないことです。そうした肌感覚は大切にしたいですね。

有坂

私は機械学習と建設業の両分野にまたがって仕事をしていますが、機械学習やAIの専門家は建設業のことをあまり知らず、逆に建設業の人たちは機械学習やAIのことに詳しくありません。ですから私が両者をつなぐブリッジにならなければと思っています。これはきっと国内と海外の関係にも言えることで、両者の相互理解が円滑なコラボレーションにつながるのではないでしょうか。

中嶌

「The GEAR」にいて面白いのは、国境を越えていろんな情報が自然に集まってくることです。まるで「The GEAR」自体がアンテナのようです。

有坂

確かに日本が優れている技術もあれば、シンガポールが進んでいる点もありますよね。そうした互いの強みを活かし、相乗効果が生まれるようにしたいと思います。

石関

もちろん文化や価値観、働き方の違いなど、ギャップはあります。しかしコミュニケーションを深めていくことでお互いに落とし所を見つけることは、十分に可能でしょう。時間はかかっても解決できないことはないと感じていますし、その結果、新しいものが生まれてくると確信しています。

message

ポジティブさを大切に

海外勤務に興味を持つ学生の皆さんに、

メッセージをお願いします。

横山

私が後悔しているのは、学生時代にもっと海外へ行っておけばよかったということです。異なる文化や価値観を実感することは、新しい気づきやモチベーションの向上につながると思います。

石関

海外の人と現地の言葉でコミュニケーションを取ることが大切ですね。シンガポールは中国語話者が多いので、最近中国語を勉強していますが、自分の言葉が相手に通じると勉強のモチベーションも上がります。

中嶌

そうですね。私も改めて感じたのは、語学の大切さです。シンガポールで働いていて、現地の方に日本語で話しかけられるとすごく嬉しいです。同じように我々が現地の言葉で話しかけることでコミュニケーションはずいぶんとスムーズになります。英語はもちろんのこと、中国語など、言葉を学んでおくのは重要だと思います。

國本

海外経験を重ねると、どんな環境の国に行っても自分は大丈夫という自信がつきます。柔軟に適応できる力を身につけておくと、海外で働く上でずいぶんと楽ですよ。

有坂

同感です。海外では日本では想定できないトラブルもありますが、むしろアクシデントを楽しむぐらいポジティブであることが大切です。あとは自分の専門性を磨いておくのも大切なことだと感じています。

Kevin

シンガポールは、皆さんが働く上で理想的な国です。もし赴任の機会を得たら、そのチャンスを最大に活かし、ぜひ現地の人々と積極的に交流してください。それによって視野は広がり、人生はより充実したものになるでしょう。皆さんの将来にとっても、素晴らしい経験となるはずです。

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