水環境ソリューション

上下水道施設

生活を支える社会インフラの再構築


国内の上下水道事業において、築50年以上経過し老朽化した施設が増加し、更新が必要な時期を迎えています。

鹿島は、長年培った経験と実績に基づくエンジニアリングを提供し、老朽化した施設の更新や運転・維持管理を含め、安心・安全な水環境施設をご提案します。

更新事業


公民連携により施設整備・更新を図ります

上下水道施設は、老朽化や耐震不足の問題より、更新需要が急増しています。しかし、地方公共団体にとっては、財政負担の増大や専門技術者の不足といった課題が顕在化しています。こうした課題の解決手法として、官と民が責任をもって得意な役割を分担しあう公民連携(PPP:Public Private Partnership)手法が導入されております。

事業整備手法(PPP/PFI)


図版:事業整備手法(PPP/PFI)の比較

主要なPPP手法

1.DB(Design-Build)
概要:民間が設計と建設のみを担当し、資金負担や施設の運転、維持管理は官が行う方式。
特徴:設計・建設を一括発注することで工期短縮やコスト削減が期待できる。

2.DBO(Design-Build-Operate)
概要:民間が設計・建設・運営を担当し、資金は官が負担する方式。
特徴:設計・建設・施設運営を一体化することで効率的に長期的な運転、維持管理業務品質の確保が可能。

3.PFI(Private-Finance-Initiative)
概要:民間が資金調達・設計・建設・運転、維持管理を一体的に担い、官は長期契約でサービスを購入する方式。
特徴:民間資金の活用により、官の初期投資負担を軽減。長期契約によりライフサイクルコストの最適化が期待できる。

4.コンセッション
概要:公共施設の所有権は官側に残したまま、運営権(利用料金徴収権など)を一定期間、民間事業者に付与する方式。
特徴:民間が運営・維持管理を担い、利用者からの料金収入で事業を行う。官は施設の所有権を保持しつつ、サービス水準や料金設定を契約で管理。

鹿島は上下水道施設等PPP/PFIにおいて、8施設の整備実績を有します。

上下水道施設の関連技術


嫌気・好気ろ床法

市町村が実施する下水道事業のなかでも小規模下水においては、財源および専門技術者の確保が困難であるため、維持管理費がかからず、運転管理の容易な下水処理方式が求められています。

嫌気・好気ろ床法は、電気料金・汚泥処分費・運転管理費などを他の処理方式に比べて大幅に削減できるとともに、供用率に合わせて段階的な建設が可能な下水処理方式です。また、将来の水質規制強化に伴う増改築も容易です。

特長

  • エネルギーの消費が少ない
    有機物の半分以上を酸素不要の嫌気処理で分解するため、省エネルギーです。
  • 汚泥発生量が非常に少ない
    嫌気槽で有機物がメタンガスと炭酸ガスに分解されるため、汚泥発生量が他の処理方式に比べて非常に少なくなります。
  • 運転管理が容易
    機械設備が少なく返送汚泥が不要で巡回管理にて対応できるため、運転管理が容易となり維持管理費も安価となります。
  • 敷地面積が少ない
    施設が立体的であるため、小さい敷地面積での建設が可能となります。
  • 安定した処理性能
    処理のための微生物はろ材に固定されており、処理機能は運転技術に影響されにくいため、処理性能が非常に安定しています。

処理フロー

図版:嫌気・好気ろ床法の処理フロー

処理フロー図

処理の流れ

  1. 自動スクリーン:流入汚水中のごみなどを除去し、後段の処理槽の機能低下を防止します。
  2. 流量調整槽:流入汚水の流量を調整しながら、汚水ポンプにより第1分配槽に送ります。
  3. 第1分配槽:系列ごとに配置した嫌気槽に汚水を均等配分します。
  4. 嫌気槽:皿状ろ材に嫌気性微生物を付着させ、この微生物により、汚水中の汚濁物をメタンガスなどに分解処理します。
  5. 第2分配槽:嫌気槽で処理された汚水を系列ごとに配置した好気槽に均等分配します。
  6. 好気槽:多孔質の粒状ろ材に好気性微生物を付着した生物膜により、汚濁物を除去します。
  7. 逆洗水槽:好気槽で最終処理された水は、好気槽ろ材の洗浄や場内の散水などに利用するため、この水槽に貯留します。
  8. 消毒槽:川へ放流する前に、大腸菌などを塩素で消毒します。
  9. 逆洗排水槽:好気槽の逆洗排水を一時貯留し、第1分配槽へ戻します。
  10. 汚泥貯留槽:嫌気槽から引き抜いた汚泥をここに貯留します。
  11. 土壌脱臭床:各施設で発生する臭気ガスを土壌中に生息する微生物により分解します。

嫌気性処理と好気性処理の違い


嫌気性処理

酸素を必要としない微生物によって有機物を分解・除去します。そのため、固液分離後の余剰汚泥が少なくなります。

図版:嫌気性処理のイメージ

好気性処理

酸素を必要とする微生物によって有機物を分解・除去します。酸素供給のため空気を送りこみますが、電力消費が多くなり、また、微生物が増加するため余剰汚泥が多くなります。

図版:好気性処理のイメージ
図版:嫌気槽・好気槽の概略

嫌気槽好気槽 概略図

資源循環(下水汚泥のバイオマス利活用)


下水処理場から排出される下水汚泥(濃縮汚泥)は年間約7,500万トンと膨大な量です。

そのほとんどは脱水処理や焼却処理による減量化ののち処分されていますが、従来の処理ではそれぞれに課題があります。また一方では、この下水汚泥をバイオマス資源として利活用し、下水処理場内および周辺地域へ熱や電力としてエネルギーを供給する取り組みが注目されています。

鹿島では下水汚泥を資源としてとらえ、汚泥消化や焼却が抱える課題を解決可能とした減量化技術や、地域の生ごみなどを集めバイオマス資源としてエネルギー活用する技術を保有しており、地域や環境にも配慮した一歩先を行く下水道施設の新たな価値の創造を目指して取り組んでいます。

実績紹介


水資源を有効に活用する インデックス


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