鹿島(会長兼社長:押味至一)は、新名神高速道路 大津JCT(仮称)~城陽JCTの現場において、建設機械の自動化施工システム「A4CSELⓇ」(クワッドアクセル)を適用し、自動ブルドーザと自動振動ローラによる盛土部の施工を進めています。このほど、地盤の締固め品質(乾燥密度・含水比など)を算出する管理手法「Geo-DX CompactionⓇ」(以下、本手法)の測定装置を自動運転で牽引する「A4CSEL AGV」(Automated Geo Vehicle、以下AGV)を新たに開発しました。
本手法は、2024年に成瀬ダム堤体打設工事のCSG※1を対象に施工面全域の締固め品質の管理手法として開発、実適用されたもので、これにより品質管理試験業務の省人化・省力化を達成しました。今般、高速道路工事への試験適用では、水分量を面的に測定するRI水分計と電気抵抗測定装置をAGVで牽引することで、盛土部の広域かつ面的なデータを無人でリアルタイムに取得、施工面全域の締固め品質の可視化を実現しました。
※1 Cemented Sand and Gravel: 現地発生材(石や砂れき)とセメント、水を混合して製造する材料
背景・目的
造成工事の盛土作業は、積込み、運搬、敷均し、転圧の4つの作業で構成されおり、転圧完了後には所定の品質が確保されていることを確認するため地盤の締固め品質管理試験を実施しています。
A4CSELは、これまでに自動バックホウによる積込み、自動ダンプトラックによる運搬、自動ブルドーザによる敷均し、自動振動ローラによる転圧まで、盛土作業を構成する作業の自動化を実現しています。そこに、品質管理の自動化を加えることで、盛土の施工から品質管理に至る一連の作業の自動化が可能となり、生産性が向上します。
造成工事を対象としたGeo-DX Compaction
本手法は、地盤の電気抵抗と水分量を測定して締固め品質を算出する品質管理手法です。今回、造成工事へ展開するため、新たに水分量を面的に測定する牽引式のRI水分計を開発しました。測定対象地盤上を電気抵抗測定装置とRI水分計を接地・牽引することで、地盤の電気抵抗と水分量を連続的に測定、その結果を利用して締固め品質を算出します。これにより広域かつ面的なデータがリアルタイムに取得でき、造成工事における締固め品質の面的管理を実現できます。また、本手法は非破壊で測定できるため、従来実施していた人力での削孔や試料採取を要する試験の省力化を実現できます。

測定装置の概要

A4CSEL AGV
今般、Geo-DX Compactionの測定装置を牽引するAGVを開発し、さらに自動走行する経路を自動で生成し、遠隔地から指示するシステムも開発しました。自動振動ローラが転圧したエリア情報を元に、エリア形状に応じた自動走行が可能です。
また、遠隔地から測定結果の確認を可能とし、品質管理業務の安全性向上、および牽引機の運転員1名の省人化を実現しました。
AGVの管制状況
今後の展開
鹿島は引き続き、自動化建設機械の機能・性能の向上ならびに適用機種を増強するとともに、現場環境に合わせて柔軟に対応できる汎用性の高いシステムへ発展させることで、普及展開を図ります。
(参考)
