ナイトプール
低層部屋上には都内のホテル最大級ともいわれる約2,000m2のガーデンプールが設けられている。デザインはビル・ベンスレーが担った。オーストラリア産の厚い砂岩が敷き詰められ，砂岩の持つ風格，上質なアイアンワークが生かされたアーバンリゾートプールとなっている。
プールサイドのガーデンカフェではドリンクや軽食も楽しむことができ，降り注ぐ光を浴びながらゆったりとリゾート気分を味わうことができる。2020年からはデイプールに加え，ナイトプールもオープンした。計算しつくされた照明計画とともに，夕暮れ時は上質な空間を演出している。
メインプールジャグジー
ガーデンカフェではドリンクが楽しめる
ガーデンプール鳥瞰。奥がメインプール，
手前が約50mの長さを誇るラッププール
メインプール
鉄板焼きレストラン「木場」
レストランは洋食・中華・和食・寿司・鉄板焼きとフルオーダーで揃っている。
クラシカルで明るい雰囲気の中，フレンチをベースとした洋食料理が楽しめるオールデイダイニング「ブラスリーハーモニー」。旬の素材を活かした伝統的な料理から現代感覚のエッセンスを加えたヌーベルシノワまで楽しむことができる本格広東料理レストラン「桃園」。ホテル最上階から望む東京の景色とともに食材の持つ風味・特徴を大切に，工夫を凝らして作る日本料理が堪能できる「さざんか」。同じく最上階の「白河」では，熟練の板前が握る寿司が堪能できる。目の前で焼き上げた魚介類や和牛などとホテル最上階からの景色を堪能できる鉄板焼きレストラン「木場」。
各レストランでは期間限定で開業30周年記念メニューが用意されている。
広東料理レストラン「桃園」個室
洋食「ブラスリーハーモニー」
日本料理「さざんか」個室
鹿島の歴史を紡いで
ホテル鹿島ノ森
代表取締役社長 兼
鹿島東京開発
代表取締役社長
大島信豊
2022年，「ホテル イースト21東京」は開業30年，「ホテル鹿島ノ森」は開業45年の節目の年を迎えました。この二つのホテルは鹿島の歴史に深くかかわっています。
「ホテル イースト21東京」がある深川は，明治初期から関東大震災まで，鹿島家が居を構えた地です。「深川の家」と言われ，現在の木場社宅の場所ですが，海水を引き込んだ見事な庭園は後楽園の風情があると評されました。二代目の鹿島岩蔵組長は，渋沢栄一らと共に深川区（当時）の区会議員を務め，その頃東洋のベニスと言われた深川・木場地域の発展に貢献しています。幼少期を「深川の家」で過ごした鹿島卯女名誉会長も特に思いを寄せ，母校であり，創立150年の歴史を持つ深川の明治小学校には，児童書や緞帳，記念樹などを寄贈し，足跡を残されています。
「ホテル イースト21東京」の場所は，この深川の地に，戦後，機材センター（豊住ヤード）用地として購入したものですが，時代も変わり，1992年，ホテル・商業・オフィスの複合施設に生まれ変わります。ホテルは，故鹿島昭一最高相談役の一貫した指導のもと，19世紀初頭ヨーロッパのビーダーマイヤー調の品位あるデザインを施し，質の高い料理とサービスの提供に努めてきました。開業以来，伝統を重んじる深川・木場地域の方々の「ハレ」の舞台としてご愛顧いただいています。
軽井沢の「ホテル鹿島ノ森」も鹿島ゆかりの歴史的な遺産です。明治期，アプト式の碓氷（うすい）線工事を担当した鹿島岩蔵組長は軽井沢に15万坪の土地を購入，植林を行い，六軒の別荘を作りました。軽井沢の貸別荘の嚆矢（こうし）です。現在，一帯は「鹿島ノ森」と呼ばれ，木々の緑豊かな軽井沢を代表する別荘地となっています。この「鹿島ノ森」にある旧軽井沢ゴルフクラブは，1920年，当時鹿鳴館に集う方々の避暑地のゴルフ場として開場し，100年を超える歴史的なゴルフ場です。戦後は米軍に接収され，敷地は分割処分目前の状況になりましたが，請われた鹿島守之助会長が土地を買い受け，1949年旧軽井沢ゴルフ倶楽部として再開しました。このゴルフ場の宿泊客用として1956年「鹿島ノ森ロッヂ」が誕生し，その後，1977年の新築を期に「ホテル鹿島ノ森」として開業しました。鹿島の迎賓館としても活用されています。2021年に大規模なリニューアルを行い，気持ちも新たに，「ホテル鹿島ノ森」に受け継がれてきた古き良き軽井沢の伝統や文化，これを何よりも大切に運営していきたいと思っています。
