[2020/05/21]
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第27回鹿島美術財団賞を2氏に贈呈
公益財団法人鹿島美術財団(理事長:鹿島昭一)は、第27回「鹿島美術財団賞」の受賞者を決定しました。
本賞は、美術研究の一層の振興を目的として1994年に創設されました。以後毎年、助成者の研究成果をまとめた論文(同財団刊行『鹿島美術研究』に掲載)の中から選考され、特に優れたものに贈呈しています。
こうした優れた美術研究に対して贈られる賞は国内に数少ないことから、本賞は「國華賞」(朝日新聞社関連)と並び、美術研究者の大きな関心を集めています。
このたび、高階秀爾 東京大学名誉教授をはじめとする5名の選考委員による審査の結果、2018年の研究助成54件のうち、次の2氏の論文が選ばれました。賞状と副賞50万円は、本年秋以降に開催予定の授賞式にて授与される予定です。
第27回鹿島美術財団賞 受賞者
《日本・東洋美術部門》
神田 惟(かんだ ゆい) 33歳
(東京大学東洋文化研究所特任研究員)
研究主題:新出のイマーム・ムーサー・カーズィム廟寄進銘及びペルシア語詩銘入り
真鍮製燭台について
《西洋美術部門》
藤﨑 悠子(ふじさき ゆうこ) 38歳
(武蔵野美術大学非常勤講師)
研究主題:ルネサンスのイタリアにおける「キリスト哀悼」彫刻群像表現の研究
なお、財団賞に次ぐ優秀者には、荏開津通彦(山口県立美術館普及課長)と長名大地(東京国立美術館研究員)が選ばれました。それぞれの研究主題は「中世絵画における猿曳の図様に関する研究」、「第二次世界大戦下におけるピエール・マティス画廊の役割―ヨーロッパとアメリカの美術交流を中心に―」となります。
鹿島美術財団は、美術の振興をはかり、もって我が国の文化の向上、発展に寄与することを目的に1982年に設立されました。全国の若手・中堅の美術研究者を主な対象に、美術に関する調査研究助成、出版や国際交流の援助、並びに美術講演会開催などの美術普及振興を行なっています。その実績は、これまでに約2,600件、総額約20億6,000万円にのぼります。
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