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プレスリリース

[2023/11/30]

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「平常時」も「災害時」も活用できるカートを開発

~街の安心・安全の向上とさらなる賑わい創出に活用~

 鹿島(社長:天野裕正)は、東京都港区とともに、当社の本社群が立地する港区赤坂地域において、東京都が推進する「地域を主体とするスマート東京先進事例創出事業」に取り組んでいます。このたび、その一環として、「災害時」だけでなく、「平常時」の生活をより豊かにするフェーズフリーな街での活用が期待されるカートを開発しました。
 本カートは、本田技研工業株式会社(以下、Honda)が開発した着脱バッテリー式ポータブル電源「Honda Power Pod e:」のプロトタイプを搭載しており、平常時には屋内外問わず電源を有しない場所での電源として、災害時には非常用電源として利用できます。また、スペース・エクスプロレーション・テクノロジーズ社(以下、スペースX社)の衛星インターネットアクセスサービスが利用可能な受送信設備を内蔵しており、平常時はもとより、災害時に通信インフラが遮断した場合でも情報通信手段として利用できます。
 これらの特長を活かし、平常時には電源のない屋外マルシェなどのイベントで、災害時には非常用電源と情報通信網の整備が必要とされる避難施設等で、本カートをインフラとして活用することが期待されます。
 鹿島は今後も、赤坂地域において、同地域に関連する諸団体・事業者、港区赤坂地区総合支所、鹿島グループ各社と連携し、同地域の住民への安全・安心でより利便性の高い環境の提供、ならびに街の一層の賑わい創出に向け、本カートのさらなる機能向上に取り組んでまいります。

※ 平常時(日常時)や災害時(非常時)などのフェーズに関わらず、適切な生活の質を確保しようとする概念

「平常時」の利用イメージ

「平常時」の利用イメージ

「災害時」の利用イメージ

「災害時」の利用イメージ

開発の背景

 近年、「フェーズフリー」の考えの下、「平常時」も「災害時」も変わることなく活用できる商品やサービス、そしてアイデアが創出されています。
 鹿島でも、もしもの「災害時」だけでなく、いつもの「平常時」の生活もより豊かにするとの視点に立ち、赤坂地域において、同地域の住民、関連する諸団体・事業者、地域行政の各ニーズに基づき、地域に根付き・寄り添った、街の安心・安全を高めるサービス基盤を開発しています。こうした中、このたび、平常時も災害時も変わることなく活用でき、日常時と非常時の両方の価値を同時に高めることができるカートを開発しました。

本カートの概要

 本カートは可搬式で、一般的なエレベータにも搬入できるサイズです。Hondaの着脱バッテリー式ポータブル電源「Honda Power Pod e:」を搭載しているため、発電機とは異なり、電源利用時に有害な一酸化炭素を含む排気ガスが発生しません。このため、建物の内外を問わず幅広いシーンで活用できます。大規模停電が発生した際にも、系統電源と同水準の高品質な電気を供給できます。

カートの外観

カートの外観

 また、スペースX社が提供する衛星インターネットアクセスサービスを利用できる受送信設備を内蔵しています。このため、災害時に通信キャリアの通信サービスが万一遮断された場合でも、代替の情報通信手段として利用できます。
 カート前面には、12.9インチのタブレットPCを装着でき、手軽かつタイムリーに必要な情報を受信・表示できます。さらに、ポータブル電源にモニタを接続することで、より大画面での情報表示も可能です。

今後の展開

 本カートは、平常時・災害時を問わず、多くの人が集まる公園や学校などの公共施設での利用のほか、平常時には電源のない屋外イベント等で、災害時には非常用電源と情報通信網の整備が避難受入施設として必要とされる大型施設での活用が期待されます。
 鹿島は今後、赤坂地域の住民や在勤者、事業者、行政、来訪者などとの対話を通じて、グループ一丸で本カートの機能をさらに向上させ、他の地域でのまちづくりにも本カートを活用してまいります。


(製作関係者等)

製作主体  : 鹿島建設株式会社
製作協力  : 本田技研工業株式会社
製造主体  : 株式会社Andeco
製造協力・カート筐体デザイン  : 有限会社ブリューナク

(カートの仕様)

サイズ  : W:約70cm D:約100cm H:約95cm(カゴ台車での運搬可能なサイズ)
ベース筐体  : スチールフレーム
その他備考  : ブレーキ付き車輪によって、可搬性を向上

※ 各種仕様や寸法については、変更の可能性があります

プレスリリースに記載された内容(価格、仕様、サービス内容等)は、発表日現在のものです。
その後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。

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