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原始的な丸太橋
はじめ人類は、切り倒した木や、他から運んできた倒木を川や谷に掛け渡し、原始的な丸太橋を作りました。これこそ現代の「桁橋」の原形です。
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丸太橋をつなぐ川の中の石
1本の丸太で届かない川では、川の中に頭を出した石を利用し、2本の丸太でつなぎました。「橋脚」のはじまりです。
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モンキーブリッジ
猿の群れが谷に渡るときにつくるモンキーブリッジ。その光景が人類に谷を渡るもう1つの方法を教えてくれたのです。それが「吊橋」です。
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蔓にぶら下がり谷を渡る古代人
はじめは、木の蔓などを使った天然のロープを谷に張り渡し、これにぶら下がるようにして、渡っていたようです。
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3本ロープの吊橋
やがて改良が加えられ、3本のロープを使い、歩いて渡れる吊橋も出現します。
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ユタ州の天然アーチ
アメリカ・ユタ州にある巨大な天然のアーチ。後に誕生する石造りのアーチ橋は、こうした自然がつくった石のアーチがヒントになったもの、と考えられています。
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石造りのアーチ橋・煉瓦造りのアーチ橋
メソポタミア文明創世記の紀元前4000年頃、すでに石造りのアーチ橋が、さらに紀元前2200年頃には、ユーフラテス川に煉瓦造りのアーチ橋が架かっていたとも伝えられています。
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丸太橋・吊橋・アーチ橋
なんと、私たちの祖先は、その経験と知恵によって、遥か数千年の昔に、現代の橋の主要な形式のほとんどを、既に作り上げていた、というわけです。 やがてこれらの橋は、後の土木技術や測量技術の進歩、鉄・コンクリートといった新しい素材の開発などに加え、今日の環境保護といった新しいテーマとも取り組みながら、時代とともに進化を続けてきたのです。街を、文化を、そして人々の心をつなぎながら。