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プレスリリース

[2018/12/20]

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コンクリートの表層品質を向上する「美(うつく)シール®工法」を
港内工事に適用

~中防内5号線橋りょうほか整備工事に大規模適用~

 鹿島(社長:押味至一)は、2014年に積水成型工業株式会社(大阪市北区、社長:矢野英伸)、東京大学石田哲也教授と共同開発したコンクリート表層品質を向上させる「美シール工法」を、コンクリート構造物の塩害に対する長寿命化を目的に、東京港内に位置する中防内5号線橋りょうほか整備工事(東京都)の橋台・橋脚14本の壁面、約3,000m2に適用しました。
 なお、本工法は平成27年度土木学会賞技術開発賞、2018年日本コンクリート工学会賞技術賞を受賞しています。

橋台・橋脚のシート撤去後の状況

橋台・橋脚のシート撤去後の状況

美シール工法の特長

 コンクリート構造物を長寿命化するためには、表層部の品質を向上させることが肝要です。表層部が緻密であれば塩分などの劣化因子が浸透しにくくなり、内部鉄筋の腐食を防ぐことができ、結果として、構造物の長寿命化につながります。美シール工法では、あらかじめ内側に高撥水性シートを貼りつけた型枠を建て込み、そこにコンクリートを打設します。脱型後はシートがコンクリート側に残置され、コンクリートの表面を一度も外気にさらすことなく長期間にわたって湿潤状態を保つことができます。このため、コンクリートの表面気泡が低減し、緻密な仕上がりになります。
 今回構築する橋台・橋脚は東京港内に位置し、塩害に対する高い耐久性が求められることから、本工法を採用することとしました。

中防内5号線橋りょうほか整備工事での適用効果

 中防内5号線橋りょうほか整備工事のうち、橋りょう工事における橋台・橋脚14本の壁面部約3,000m2に美シール工法を適用しました。美シール工法を適用した表面は、従来工法に比べ表面気泡が約1/5程度に低減し、より緻密であることが確認できました。また、美シール工法で最長80日間養生した表面と従来工法を用いた表面を対象に透気試験(空気の通り易さを指標とした試験)を実施し、比較した結果、美シール工法を用いた表面は透気係数ランクが「良」となり、コンクリート表層部がより緻密で高い耐久性を有することが確認できました。

図

今後の展開

 本工事への適用により、美シール工法の実構造物への累計適用実績は約7,200m2に達しました。 適用実績全てにおいて、コンクリート表層品質の向上効果を定量的に把握、確認しています。
 鹿島は今後も、橋梁やボックスカルバートなど各種構造物に美シール工法を積極的に展開し、コンクリート構造物のさらなる品質向上と長寿命化に取り組んでまいります。

工事概要

工事名  : 平成27年度中防内5号線橋りょうほか整備工事
発注者  : 東京都港湾局
工事場所  : 東京都江東区青海三丁目地先 中央防波堤内側埋立地から中央防波堤外側埋立地まで
施工者  : 鹿島・IHI異業種特定建設共同企業体

(参考)
コンクリート表層品質向上のための「美(うつく)シール®工法」を開発 別ウィンドウが開きます
(2014年4月24日プレスリリース)
コンクリート表層品質向上のための「美(うつく)シール®工法」を現場に大規模適用 別ウィンドウが開きます
(2016年6月21日プレスリリース)

プレスリリースに記載された内容(価格、仕様、サービス内容等)は、発表日現在のものです。
その後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。

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