[2019/03/20]
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業界初!建設キャリアアップシステム(CCUS)の試験運用をスタート
入退場管理システムを開発、全国の現場にカードリーダーの設置を完了
鹿島(社長:押味至一)は、国土交通省が主導する「建設キャリアアップシステム」(CCUS)※の本運用開始(2019年4月)に先立ち、入退場管理システム「EasyPass」(イージーパス)を開発、全国にあるほぼ全ての土木・建築現場にカードリーダーの設置を完了し、CCUSとの連携に向けた試験運用を開始しました。
CCUSと連携可能な入退場システムの開発と、稼働中現場での試験運用は業界初であり、CCUSの普及拡大に向け、会社の枠を超えた本システムの展開を図ります。
※「建設キャリアアップシステム」(CCUS)は、(一財)建設業振興基金の登録商標です
建設キャリアアップシステム
CCUSは、国土交通省の主導のもと(一財)建設業振興基金が構築・運営する、建設技能者の就労履歴や資格情報を蓄積する業界共通のデータベースです。CCUSに登録された技能者には、各々固有のIDが付与された「建設キャリアアップカード」が発行され、現場に設置されたカードリーダーにかざすだけで、作業した現場やその際の職種・立場などの情報が記録されます。こうして蓄積された実績をもとに、技能者はキャリアに応じた処遇を受けることができ、また雇用する事業者の客観的な評価にもつながるため、建設業界全体での普及を図っています。
EasyPassの概要
CCUSの運用開始を前に、鹿島はいち早く入退場管理システムの開発に取り組みました。EasyPassは携帯電話網4G(LTE)を活用してCCUS本体のクラウドサービスと連携するため、通信設備を設けることなく電源供給のみで稼働します。このたび、本システムを301の建築工事現場と154の土木工事現場に設置し、CCUSとの連携に向けた試験運用を開始しました。
CCUSとの連携にあたってはアートサービス株式会社(神奈川県川崎市、社長:関本祥文)が提供するシステムを採用、また同社を中心としたEasyPassの販路も構築し、鹿島だけでなく、会社の枠を超えた幅広い展開を図っています。
鹿島独自の取り組み
鹿島はEasyPassの開発にあたり、CCUSの基本機能に加えて、技能者の入退場時間や労務実績などの情報を専用システムに「見える化」することで、現場運営全体の効率化を図っています。また、こうした労務データを一元的に収集し、現場だけでなく本社や支店において、職種ごとに技能者の過不足がリアルタイムに把握できる仕組みも構築しています。
先ごろ策定した「鹿島スマート生産ビジョン」では、「管理の半分は遠隔で」をコアコンセプトの一つに位置付けています。本システムで得られる技能者の入退場情報と、別システムによる現場内の位置情報やバイタル情報などとを組み合わせることにより、技能者の安全や体調を遠隔で管理する取り組みも推進していきます。
今後の展開
鹿島は引き続きCCUSの普及に努め、「技能とキャリアの見える化」を通じた建設技能者のキャリアアップに貢献するだけでなく、「事業者の施工能力の見える化」による、施工品質の向上を図ります。本システムの活用を含めた「鹿島スマート生産」を積極的に推進し、より魅力的な建設生産プロセスの実現を目指します。
(参考)
建築の生産プロセスを変革する 「鹿島スマート生産ビジョン」 を策定
(2018年11月12日プレスリリース)
プレスリリースに記載された内容(価格、仕様、サービス内容等)は、発表日現在のものです。
その後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。