ホーム > 企業情報 > プレスリリース > 資機材の管理・運用を効率化するシステム「KENLOGI」・「K-Field」を開発

プレスリリース

[2019/03/06]

999KB

資機材の管理・運用を効率化するシステム
「KENLOGI」・「K-Field」を開発

「鹿島スマート生産ビジョン」の実現に向け、資機材情報をデジタル化

 鹿島(社長:押味至一)は、既存の識別タグを活用してあらゆる資機材の現場への出入りを把握する在庫管理システム「KENLOGI」(ケンロジ)※1と、資機材の現場内での位置情報や稼働状況をリアルタイムに把握するシステム「K-Field」(ケイ・フィールド)※2を開発しました。
 「KENLOGI」と「K-Field」を併せて活用することで、建築現場に数多く存在する高所作業車など様々な資機材の在庫管理を、従来の人手による管理から飛躍的に効率化するとともに、位置情報や稼働状況をマップ上でリアルタイムに「見える化」することで、生産性の向上を図ります。

※1 株式会社ユニフィニティー(東京都渋谷区、社長:曽良俊介)との共同開発
※2 マルティスープ株式会社(東京都千代田区、社長:那須俊宗)との共同開発

各システムの画面表示例(左:「KENLOGI」、右:「K-Field」)

各システムの画面表示例(左:「KENLOGI」、右:「K-Field」)

開発の背景

 建築現場では、高所作業車やフォークリフト、立馬と呼ばれる脚立など、非常に多くの資機材が活用されています。現場内で資機材の在庫管理を行うためには、現場独自の二次元コードを活用して台帳を整備するなどしていますが、依然手作業に依存する部分が大きく、大きな労力を要しています。
 また資機材がいま、どこにあるかを把握するには、作業の進捗に伴ってその位置も刻々と変わっていくことから、正確かつリアルタイムな把握は困難なのが実情です。

資機材在庫管理システム「KENLOGI」の概要

 各レンタル・リース会社では、自社の資機材を管理するために二次元コードやRFIDなどの識別タグを活用しています。KENLOGIでは、各社毎に異なる資機材コードと当社の資機材リストとを紐付けることで、既存のタグをそのまま利用することを可能にしました。
 資機材の管理担当者は、PCやタブレット端末などのスマートデバイスからKENLOGIを活用し、現場内の在庫管理だけでなく高所作業車の貸出管理、資機材の揚重申請などが行え、従来の台帳管理に比べ、資機材の運用効率が飛躍的に向上します。
 なおKENLOGIは、株式会社ユニフィニティーが提供するアプリケーションを活用しており、様々なOSで利用が可能です。

資機材在庫管理画面

資機材在庫管理画面

二次元コードの読み取り

二次元コードの読み取り

リアルタイム位置情報システム「K-Field」の概要

 建築現場はその進捗に従って屋内作業が中心となるため、モノの位置情報を得るために一般的に用いられるGNSS(グローバル衛星測位システム)の活用は困難です。そこで本システムでは、管理したい資機材の一つ一つに小型で安価な「ビーコン」と呼ばれる発信機を取り付け、現場内の各層に必要数設置したゲートウェイ(受信機)との信号のやり取りにより、それぞれの位置を正確に把握します。把握した位置データは現場内に構築されたWi-Fiネットワーク網を通じてクラウド上に伝送され、現場全域にわたる資機材の位置が、現場事務所などのPC画面で、マップ上に「見える化」されます。
 また本システムでは、現場外のモノに対してGNSS発信器を取り付けることにより、現場敷地外の位置把握にも活用できます。例えば工事関係車両の運行状況などをリアルタイムにマップ上に表示することも可能になります。
 なおK-Fieldは、マルティスープ株式会社が提供する地図・地理空間情報プラットフォームを活用して開発しています。

リアルタイム資機材管理システム「K-Field」の概念図

リアルタイム資機材管理システム「K-Field」の概念図

現場適用状況

 先般策定した「鹿島スマート生産ビジョン」は、「全てのプロセスをデジタルに」、「管理の半分は遠隔で」をコアコンセプトとしており、こうした資機材情報のデジタル化と現場事務所など遠隔地での一元管理が実現のカギとなります。(仮称)鹿島伏見ビル工事現場をはじめとして、複数の現場でKENLOGIとK-Fieldの活用を進めています。
 鹿島伏見ビル工事では、高所作業車と立馬、台車など、合計およそ150台を対象にビーコンを取り付け、その全てがいま、どこにあるのか、PC画面やモニターで一目瞭然に把握しています。さらには全ての高所作業車にマグネットセンサを取り付け、そのつく・離れるによって稼働状況まで把握する仕組みも導入しています。
 これらにより、使われず放置されているような高所作業車が無くなり、従来に比べて資源の有効活用が図られています。今後は、作業員などの「ヒト」にビーコンを持たせることで、その動きや滞留場所を把握し、トイレや昇降設備、安全通路などの仮設計画に活かすことも検討しています。

高所作業車の稼働状況を把握する仕組み

高所作業車の稼働状況を把握する仕組み

タッチパネルモニター設置状況(鹿島伏見ビル工事現場)

タッチパネルモニター設置状況(鹿島伏見ビル工事現場)

今後の展開

 現場における「モノ」や「ヒト」の位置情報をデジタル化して蓄積していくことで、「いま、どこにあるか」だけではなく、「どのように移動したか」、「どのように使われたか」についても貴重なデータが得られることになります。このようなビッグデータとAIやIoTを活用し、「鹿島スマート生産ビジョン」の実現に活かしていきます。

(参考)
建築の生産プロセスを変革する 「鹿島スマート生産ビジョン」 を策定 別ウィンドウが開きます
(2018年11月12日プレスリリース)

プレスリリースに記載された内容(価格、仕様、サービス内容等)は、発表日現在のものです。
その後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。

ホーム > 企業情報 > プレスリリース > 資機材の管理・運用を効率化するシステム「KENLOGI」・「K-Field」を開発

ページの先頭へ

ページの先頭へ