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プレスリリース

[2019/05/08]

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全建築現場の労務稼働状況をリアルタイムに把握

「Buildee」の機能を活用、技能者不足への対策を強化

 鹿島(社長:押味至一)は、全ての建築現場に導入している施工管理支援サービス「Buildee」(ビルディー)の機能を活用し、各現場で記録される技能者の稼働データを加工・分析することで、職種毎の労務稼働状況やひっ迫度合を、支店や本社管理部門でリアルタイムに把握する仕組みを構築しました。本システムの活用で、技能者不足に起因する工程遅延や品質の低下に早期に対策を講じるとともに、建設キャリアアップシステム(CCUS)とのデータ連携も図り、先ごろ策定した「鹿島スマート生産ビジョン」のコアコンセプトである、「管理の半分は遠隔で」の推進に繋げます。

※「建設キャリアアップシステム」(CCUS)は、(一財)建設業振興基金の登録商標です

全国の現場における労務稼働状況の表示イメージ

全国の現場における労務稼働状況の表示イメージ

施工管理支援サービス「Buildee」

 建築現場では、数多くの協力会社が混在して作業しています。各々の作業内容や技能者の人数、使用する仮設設備などを協力会社間で情報共有し、安全かつ効率的に作業を行うために、毎日の「作業間連絡調整会議」は欠かせません。
 鹿島では1990年代より、作業間連絡調整会議の効率化に向けたICTツールの開発に取り組み、2013年に「e-現場調整Pro」を開発しました。2017年には、これをベースに株式会社イーリバースドットコム(東京都江東区、社長:髙橋巧)が鹿島の全面的な支援のもと開発したBuildeeを、全ての建築現場に導入完了しています。
 従来の作業間連絡調整会議では、協力会社の職長が手書きで作業予定を記入していましたが、Buildeeの導入により、スマートフォンなどの端末から場所を問わず作業予定を入力し、ICTを活用した効率的な作業間調整を行っています。また協力会社においても、自社が入場する現場の作業内容や作業人数を社内に居ながらに確認でき、さらにそれらを容易に集計できることから、Buildeeは元請だけでなく、協力会社の業務効率化にも寄与しています。

データ収集、および可視化の仕組み

 現場では、各協力会社の職長が翌日の作業予定や技能者の予定人数を、また作業当日には実際に作業を行った技能者数をBuildeeに入力しますが、これらのデータを加工・分析して、全国の労務稼働状況を支店や本社管理部門でリアルタイムに可視化します。また、このデータに付随している属性情報から、職種毎・地域毎・現場毎といった集計も容易に行えます。
 本システムを2018年10月から約半年にわたって運用してきましたが、職種毎の技能者数の把握だけでなく、予定していた必要人数と比較分析することで、技能者不足を即時に察知することも可能となりました。鹿島では、鉄骨溶接工や耐火被覆工、ALC工など、特に技能者不足が懸念される11職種を「クリティカル11(イレブン)」と称し、労務稼働状況を本・支店にて常時監視しながら技能者不足の兆候をつかみ、早期に対策を講じる体制を整備しています。

Buildeeを活用したデータ収集の流れ

Buildeeを活用したデータ収集の流れ

今後の展開

 鹿島はCCUSの普及のため、全現場にCCUS認定済のカードリーダーを設置し、技能者の就労履歴登録を推進しています。今後はBuildeeと、CCUSがもつ事業者・技能者データとの連携を図り、労務安全に係わる現場の日常管理業務に活用するなど、「鹿島スマート生産ビジョン」のコアコンセプトである「管理の半分は遠隔で」の推進に繋げてまいります。

(参考)
建築の生産プロセスを変革する 「鹿島スマート生産ビジョン」 を策定 別ウィンドウが開きます
(2018年11月12日プレスリリース)

プレスリリースに記載された内容(価格、仕様、サービス内容等)は、発表日現在のものです。
その後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。

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