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プレスリリース

[2019/07/11]

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全ての建築現場で施工中に発生するCO2排出量等を見える化

環境データ評価システム「edes」を開発、本格運用を開始

 鹿島(社長:押味至一)は、建築現場ごとの施工CO2※1排出量、建設廃棄物発生量、水使用量を月単位で集計して見える化する環境データ評価システム「edes」(イーデス)を開発し、本年6月より新規着工する建築現場から順次、本格運用を開始しました。本システムを各現場で活用することで、施工CO2排出量などの実績値を月単位で把握し、削減目標とのかい離や削減策の効果が確認できるようになります。これを基に、現場や支店ごとの実績値を比較、効果的な削減策を抽出し社内展開することで、「鹿島環境ビジョン:トリプルZero2050」※2に掲げるCO2排出量の削減に向けた取組みを加速させます。

※1 施工CO2 : 施工時に建設現場で発生するCO2
※2 鹿島環境ビジョン:トリプルZero2050 https://www.kajima.co.jp/csr/environment/target/index-j.html 別ウィンドウが開きます


edesの画面イメージ(延床面積あたりの施工CO2排出量)

edesの画面イメージ(延床面積あたりの施工CO2排出量)

開発の背景

 鹿島は、2013年3月に鹿島環境ビジョン:トリプルZero2050を策定、その後、2018年5月により高い目標数値に改訂し、『建設現場で発生するCO2排出量を2030年度の時点で2013年度比30%以上削減』を中期的な目標として、様々な活動を進めています。
 当社はこれまで、サンプル抽出した現場の施工CO2排出量から推計した施工高1億円当たりのCO2排出量原単位を求め、全社の年間施工CO2排出量を把握してきました。 一方で、効果的に施工CO2の削減を進めるためには、現場ごとの排出量を把握した上で、それぞれの状況に応じた適切な対策をタイムリーに行うことが必要ですが、排出量の算出に必要なデータ収集には、時間と手間がかかるという課題がありました。
 そこで鹿島は、施工CO2排出量の算出作業を短縮し、全ての現場の全ての工程で、排出量を月単位で把握し可視化できる、環境データ評価システムedesを開発しました。

edesの概要

 施工CO2は、約7割が建設機械の燃料由来で、残りの約3割が電力由来です。燃料由来の排出量を算出するためには、現場内で稼働する建設機械の種類・台数・稼働時間の情報が必要です。edesでは、全ての建築現場で運用している施工管理支援サービス「Buildee」(ビルディー)から、これらの情報を自動的に読み込むことで、施工CO2排出量の算出作業の大幅な効率化を実現しました。さらに、電力由来および土砂・廃棄物の搬出車両に使用する燃料由来のCO2排出量を加算することで、各現場の施工CO2排出量を月単位で把握することが可能です。毎月の実績を見える化した上で、使用量予測曲線を重ねて表示することで、現場内はもちろん、本社・支店においても施工CO2排出量の状況を管理でき、削減対策の検討に活用できます。

edesのシステムイメージ

edesのシステムイメージ

 本年6月より新規着工する建築現場を対象に本システムの運用を順次開始しました。併せて、これまで年数回の集計であった建設廃棄物量や、管理対象ではなかった水使用量についても月単位で集計し、現場ごとの環境データとして管理する体制を構築しました。

今後の展開

 鹿島は、鹿島環境ビジョン:トリプルZero2050の達成に向けて、全国の現場に順次edesの普及・展開を図り、2020年度を目標に土木現場を含む全ての現場に導入する予定です。edesを各現場で活用し、蓄積された環境データを分析・解析することで、効果的な施工CO2排出量の削減などの環境対策の抽出と全社展開を進めてまいります。

(参考)
建築の生産プロセスを変革する 「鹿島スマート生産ビジョン」 を策定 別ウィンドウが開きます
(2018年11月12日プレスリリース)

全建築現場の労務稼働状況をリアルタイムに把握 別ウィンドウが開きます
(2019年5月8日プレスリリース)

プレスリリースに記載された内容(価格、仕様、サービス内容等)は、発表日現在のものです。
その後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。

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