[2025/05/29]
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下水道光ファイバを活用した地中空洞化調査技術の開発を開始
国土交通省「令和7年度 上下水道科学研究費補助金」に採択
鹿島(社長:天野裕正)は、東日本電信電話株式会社(以下、NTT東日本)、国立大学法人東京大学生産技術研究所(以下、東大生研)、東京都下水道局および東京都下水道サービス株式会社(以下、TGS)と共同で、国土交通省が公募した「令和7年度 上下水道科学研究費補助金」に採択されました。
- 研究課題名 光ファイバケーブルを用いたセンシング技術による地中空洞化検知に関する研究
- 本研究の背景と目的
- 研究期間 2025年7月~2028年3月(予定)
- 各機関の役割
研究目的 | : | 光ファイバケーブルを用いたセンシング技術による地中空洞化検知モデルの確立 |
目指す姿 | : | 地下の空洞化を早期に検知し、地域住民の安心・安全を守る |
高度経済成長期に構築されたインフラ設備の老朽化が進行する中、埋設管の損傷などによる道路陥没が年間1万件を超えるなど、大きな社会課題となっています。
現在、道路陥没の起因となる地中空洞の発生を検知する技術として一般的に用いられているのは電磁波レーダ探査ですが、深度2m以上にある地中空洞を発見することは困難であるなど、人的被害につながる恐れのある地中深くの大きな空洞を早期に検知する技術が求められています。
本研究は、5機関での共同研究を通じて、通信用地下光ファイバケーブルおよび下水道光ファイバケーブルを活用し、光ファイバケーブルで捉える地盤振動特性の変化から異常を検知するモデルの構築・評価を行うことで、深度2m以上の地中で異変が発生した際に光ファイバで検知できることを明らかにしていきます。
光ファイバを用いた地中空洞検知イメージ
会社名 | 役割 |
NTT東日本 | 光ファイバセンシングデータの収集・モデル構築・モデル実証 |
東大生研 | 空洞化メカニズムの研究・モデル実験の実施 |
鹿島建設 | 地盤工学に基づく解析、振動・歪センシング、実験設備構築 |
東京都下水道局 | 下水道管きょの維持管理ノウハウを活用した空洞調査の評価、実証フィールド選定 |
TGS | 下水道光ファイバケーブルの運用ノウハウを活用した技術的支援 |
(参考)
国土交通省ホームページ 「令和7年度 上下水道科学研究費補助金の公募を開始
~上下水道分野における技術革新を推進します~」

(令和7年2月21日公表)
国土交通省ホームページ 「令和7年度 上下水道科学研究費補助金の採択課題の決定
~上下水道分野における技術革新を推進します~」

(令和7年5月20日公表)
鹿島の光ファイバで描く近未来のインフラ

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