[2026/03/16]
426KB
国内唯一の高温固定床式・小型メタン発酵装置「メタクレス・ミニ」を開発
食品廃棄物などからエネルギーを創出し、カーボンニュートラルに貢献
株式会社ヴァイオス
鹿島(会長兼社長:押味至一)は、株式会社ヴァイオス(社長:吉村英樹、和歌山県和歌山市、以下「ヴァイオス」)と共同で、国内で唯一の高温固定床式・小型メタン発酵装置「メタクレス®・ミニ」を開発しました。
これまで、食品製造工場や商業施設などから排出された少量のバイオマス※1のオンサイトでの利活用は、設置スペースの制約や導入費用などの理由から普及が遅れていました。「メタクレス・ミニ」は、高効率な処理性能を有しながら、装置のサイズがコンパクトであるため小スペースに設置できることが最大の特長です。本装置を導入することで、未利用バイオマスからのエネルギー創出とカーボンニュートラルへの取組みを同時に実現できます。
今後、本装置の普及展開を図り、カーボンニュートラルおよび循環型社会の実現に貢献してまいります。
※1 食品廃棄物をはじめとする有機性廃棄物
「メタクレス・ミニ」の導入イメージ
開発の背景
近年、カーボンニュートラル社会の実現やサーキュラーエコノミーへの移行に向け、企業の生産活動やサプライチェーンが見直されています。鹿島はこれまで、廃棄物を資源やエネルギーに変換する技術を開発し、バイオマスの有効利用、排水・廃棄物処理などのエンジニアリング業務に継続的に取り組んできました。特に、バイオマスからカーボンニュートラルエネルギーに変換するメタン発酵技術に関して、鹿島は1990年代から高効率な処理性能を有する高温固定床式メタン発酵装置「メタクレス」※2の開発・展開を進めてきました。メタクレスは多量のバイオマス(3t~100t/日程度)を排出する事業者・自治体向けの装置であり、現在、国内では最大規模の焼酎粕リサイクル施設をはじめ、15件以上の導入実績があります。今般、鹿島とヴァイオスは、少量のバイオマス(0.5t~3t/日程度)を排出する事業者のニーズにも対応できる、小型装置の共同研究開発に着手しました。
※2 鹿島が開発した高温固定床式メタン発酵システム。食品廃棄物等の未利用バイオマスを高温メタン発酵菌により高効率に分解処理し、バイオガスを取り出すことが可能
装置の概要と特長
鹿島がこれまで蓄積してきた高温固定床式メタン発酵技術のノウハウと、単独で開発した小型装置向けの新型固定床、ヴァイオスが保有する水処理関連設備の小型化・パッケージ化のノウハウを組み合わせ、コンパクトでありながら高効率処理が可能で、さらに、メンテナンス性にも優れた装置を開発しました。本装置の概要、導入による効果と特長は以下のとおりです。<装置の概要>
※3 触媒となる微生物が付着してバイオフィルムを形成するための土台となる資材
実証試験
メタクレス・ミニの性能を確認するため、和歌山県のヴァイオス敷地内において、実際のバイオマスを原料として用いた実証試験を行いました。その結果、一般的なメタン発酵装置と比較して、同量のバイオマスを処理するために必要な日数は1/3以下となりました。そのため、処理に必要な日数から計画される装置のサイズは最大1/3程度までコンパクトに納められます。
実証試験の状況
メタン発酵性能の比較
導入による効果
本装置を用いることで、少量のバイオマスからオンサイトでの再生可能エネルギーの創出、利活用が実現します。また、オプションとして単一事業所内だけではなく、周辺地域の未利用バイオマスも原料とすることで、より広範囲な再生可能エネルギーの地産地消も可能です。さらに災害時に対応できるシステムを構築することで、ライフラインが途絶えた時でも、一定の電気や熱の供給が可能となります。今後の展開
メタクレス・ミニはヴァイオスから販売を行います。同社は運転開始後のアフターサービス体制も整えているため、計画から設置工事、維持管理まで一貫して対応可能です。今後、本装置の展開を通して、カーボンニュートラルおよび循環型社会の実現に貢献してまいります。
(参考)
メタクレス(高温固定床式メタン発酵システム)
プレスリリースに記載された内容(価格、仕様、サービス内容等)は、発表日現在のものです。
その後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。

