[2026/05/29]
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木造と制震技術を融合させた「欄間制震システム」を開発
鹿島の木造フラッグシップビルとなる東北支店ビルで性能評価が終了
鹿島(会長兼社長:押味至一)は、日本の伝統的な木造建築技術と、長年にわたり研究開発に取り組んできた制震技術を融合させた、木造制震構造「欄間制震システム®」を開発しました。このたび、当社東北支店ビル(仙台市青葉区)への適用に向け、第三者機関による所定の性能評価が終了しました。
欄間制震システムは、木造の柱梁接合部を簡単なピン接合とし、上梁と下梁の間に配置したダンパの抵抗力を梁の軸方向に作用する力に変換して伝達します。これにより、木部材の剛性と耐力を最大限に利用して地震エネルギー(揺れ)を吸収する構法です。超高層ビルと同等の耐震設計基準を満足する、極めて高い耐震性を確保することが可能であり、また、多くの木材を使用するため、脱炭素・循環型社会の実現に貢献します。
新東北支店ビル外観
開発の背景
近年、脱炭素社会の実現や、ウェルネス志向の高まりを受け、木造木質建築への関心が高まるなか、建物利用者の快適性の確保が空間設計における重要な要求項目の一つとなっており、建物躯体の主要部材である柱や梁に木材を利用する動きが活発化しています。しかし、一般的な木造ラーメン構造※1の中高層建築では、柱と梁の接合部の剛性確保が難しく、耐震性に課題がありました。※1 柱と梁の接合部を強固に固定することで、骨組みそのもののフレーム(ラーメン)で建物を支える木造構造
欄間制震システムの概要と特長
欄間制震システムは、日本の建築様式にみられる「欄間」を想起させる、二段梁と制震ダンパで構成する木造制震ラーメン架構です。本技術の特長は次のとおりです。- 柱梁接合部は簡単なピン接合とし、ダンパの抵抗力を梁の軸方向力に変換して伝達。これにより、木部材の剛性と耐力を最大限利用しながら地震エネルギーを吸収
- 鋼製の制震ダンパは木造の多柱空間と調和する形状にデザイン
- 木梁と制震ダンパとの接合部は、木部材が可能な限り見えるようにシンプルな接合とし、意匠性と施工性を両立
- 耐震性向上のために配置した制震ダンパと下梁は、長期荷重を負担しないため、火災に対する対策は不要
デザインされた制震ダンパ形状
欄間制震システムの構造実験の様子
実験により得られた構造性状
東北支店ビルにおける制震効果
耐震設計には、超高層や免震の建物と同等の詳細な検証を実施する時刻歴応答解析ルートを採用し、第三者機関による性能評価が終了しました。解析の結果、制震ダンパがあることによって、揺れ幅が小さくなり、後揺れ時間も大幅に短縮できることを確認しました。
架構構成
時刻歴応答解析結果の比較
今後の展開
鹿島は今後、欄間制震システムをはじめ木造木質建築に資する各種技術開発に取り組み、お客様の様々なニーズに応えていくとともに、木材の利用促進を図ることで脱炭素・循環型社会の実現に貢献してまいります。計画概要
| 事業主 | : | 鹿島建設株式会社 |
| 所在地 | : | 宮城県仙台市青葉区二日町1-27 |
| 用途 | : | 事務所 |
| 敷地面積 | : | 1,606.02m2 |
| 延床面積 | : | 8,871.98m2 |
| 構造 | : | 木造(制震構造)一部鉄骨造 |
| 木材使用量 | : | 約1,800m3(躯体) |
| 規模 | : | 地下1階、地上9階 |
| 設計 | : | 鹿島建設株式会社 |
| 施工 | : | 鹿島建設株式会社 |
| 竣工 | : | 2029年 |
| ※計画概要は、今後変更となる可能性があります。 |
鹿島が「東北支店ビル」を新たな木造フラッグシップビルに建替え
(2025年5月27日プレスリリース)
プレスリリースに記載された内容(価格、仕様、サービス内容等)は、発表日現在のものです。
その後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。

