VOICE | 03

世界初の挑戦!
現場の最前線で
感じる、
難しさと
やりがい。

鹿島建設株式会社
機械部自動化施工推進室長
出石 陽一 YOUICHI IZUSHI

さまざまな専門技術者のチームワーク

私たち自動化施工推進室では、土木・機械・電気・情報などの専門技術者がチームとなって、自動化施工技術の開発と運用に取り組んでいます。その役割は大きく分けて3つ。まずは汎用建設機械に計測・制御装置を設置し、自動運転機械として稼働できるようにします。そしてその機械に熟練オペレーターの操作データやAI技術を活用して得たデータを組み込み、自律的な自動運転ができるようにします。さらに、複数の自動化機械を組み合わせて効率的に運用するための、自動化施工マネジメントを行っています。

私はこれまで、ダム工事をはじめ道路や発電所工事など、さまざまな工種の土木現場に携わってきました。その経験を生かし、自動化機械を効率的に動かすための自動化施工マネジメントを担当しています。

自動化の難しさがやりがいに変わる

A⁴CSELの現場導入にあたっては、難しさを感じる場面も多々あります。たとえば今はまだ全ての作業を自動化している訳ではなく、一つの現場の中に有人機械と自動化機械が混在するので、現場の中に自動化エリアを設けて安全を確保しています。

また、実験フィールドではうまくいったことが、実際の現場になると、環境や土質条件の違いから思うように機械が動かないことがあります。そのときはその場でデータを解析し、必要に応じてプログラムを変更しなければいけません。臨機応変に対応する難しさがある一方、「自分たちの手で作り上げている」という大きなやりがいも感じます。

機械を自動で動かすには、一つひとつの機械の動き方をデータで指示すると同時に、もっとも効率の良い組み合わせを考える必要もあります。そのように最適化を追求することで、作業員ではない私たち技術者が、自らの手で現場の生産性を上げることができるのです。これからの土木業界は、さまざまな分野の人にとって、非常に魅力ある業界・産業になっていくのではないでしょうか。

最適化による最高のパフォーマンス

チームでは、私のような土木技術者のほか、情報や機械、電気など、さまざまな専門分野の技術者が活躍しています。機械制御や作業の定式化、施工計画、施工管制など、全てを最適化することでA⁴CSELは最高のパフォーマンスを発揮します。そのためにはチーム内の活発なコミュニケーションが欠かせません。お互いの知識を共有しながら、現場の工場化という大きな目標に向け、高いモチベーションをもって取り組んでいます。

私たちが開発しているA⁴CSELは世界初のシステムであり、もちろんうまくいかないこともたくさんあります。重要なのは、目の前の課題を一つひとつクリアしながら、着実に実績を積み上げていくこと。「昨日はできなかったことが今日はできた」という喜びが、チーム全体を加速度的に成長させています。この自動化技術が確立されれば、国内外のインフラ整備にも大きく貢献できるはずです。私たちはこれからも失敗を恐れず、常に挑戦を続けていきます。

ホーム > 技術とサービス > 土木技術 > 土木をコードで書きかえろ。 > VOICE | 03 世界初の挑戦!現場の最前線で感じる、難しさとやりがい。

ページのトップへ戻る

ページの先頭へ

ページの先頭へ