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当社に関する素朴な質問も多く寄せられました。
そのなかから,意外と知らない疑問に答えます。
建設請負業者から下請の職方に,盆暮に与えられる印半纏のうち,のものは,群を抜いて権威を持っていたという。この半纏を着られるのは職人でも第1級の技量の持ち主と目された.
現在の作業服(ユニフォーム)は,創業150年を記念して企画され,1989年4月から使用されています。1980年代にブームとなったDC(Designer's & Character's)ブランドのひとつ“PASHU(パシュ)”を展開したデザイナー細川伸氏によるデザインで,「従来の作業服からエンジニアのユニフォームへとイメージを一新することにより,社内外へ鹿島の新しい方向性を提示し,企業のイメージアップを図る」ことを狙ったものです。
30年来使用されてきた茶色ベースの作業服から,作業服として斬新なネイビーブルー(冬服)を採用しました。オフィス空間でも受け入れられるようなデザインとし,機能性・安全性に優れ,外出時,通勤時に着用しても違和感のないことをコンセプトとしました。2010年には,現場で働く女性が増えたことから,細身の体型に合う3種のパンツが追加されています。
1989年から使用されているネイビーブルーの作業服(ユニフォーム)と以前の茶色ベースの作業服
制震の考え方が生まれたのは1950年代で,その理論は1960年,京都大学の小堀鐸二助教授らによって発表された「制震5原則」に始まります。これは建物自身が地震による揺れを制するという画期的なものでした。このなかには,地震力を建物に伝達させないという免震構造の考え方も含まれています。
1985年,当社は制震構造を実現する拠点として,小堀鐸二京都大学名誉教授を副社長に迎え「小堀研究室」を設立。翌年に広く社会に役立つ技術とするため,別会社・小堀鐸二研究所を設立しました。1989年には,世界初のアクティブ型制震装置を備えたビルを完成させています。これは,建物に設置されたセンサーが揺れを感知すると,建物上部に設置した錘を能動的(アクティブ)に制御して,地震や風による揺れを打ち消すシステムです。
今では超高層オフィスビルの標準装備となった制震構造。鹿島は,制震構造を世に送り出したパイオニアなのです。その精神は,今も受け継がれ,数々の制震技術を生み出しています。その一例が,既存の超高層ビルの屋上に巨大な“振り子型のおもり”を設置して長周期地震動を抑えるという画期的なアイデアから生まれた制震装置「D3SKY®」です。
※制震は“制振”と書く場合もありますが“地震の揺れを制する”という当初の理論から,当社では“制震”を使います。
世界初のアクティブ型制震「AMD(アクティブ・マス・ドライバー)システム」を備えた東京・京橋センタービル(旧京橋成和ビル)
新宿三井ビルディング(1974年竣工)への導入を進めている「D3SKY®」。日本で初めて,屋上に超大型制震装置(約1,800t)を設置する
ダイハツ工業・タントカスタムのCMで有名になった「ベタ踏み坂」は,当社が施工を担当した江島大橋です。島根県八束町の江島と鳥取県境港市渡町を結び,2004年10月から供用されています。全長1,446m,中央のスパン250mはプレストレストコンクリートラーメン橋として東洋一の長さを誇り,本誌2005年9月号の表紙でも紹介しました。
「ベタ踏み坂」は当社が施工を担当した江島大橋
本誌2005年9月号表紙
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