昨年完成した「東京駅丸の内駅舎保存・復原工事」に続き，今年9月，東京駅八重洲口に大屋根・ペデストリアンデッキ・みどりの窓口・店舗などからなる「グランルーフ」（東京都千代田区）が完成した。このほかにも，首都圏を中心に大型開発工事が多数行われており，長津田駅北口地区第一種市街地再開発事業「長津田マークタウン」（横浜市緑区）が3月に完成。「グランドプリンスホテル赤坂」跡地の「（仮称）紀尾井町計画」（東京都千代田区），鹿島カットアンドダウン工法^®により解体された「りそな・マルハビル」の建替え計画「（仮称）大手町1－1計画A棟新築工事」（東京都千代田区）が着工，都内最大級の再開発「二子玉川ライズ」（東京都世田谷区）の第2期工事の施工は最盛期を迎えている。

また，東日本大震災以降，免震構造建物の建設需要が急増している。中でも，防災拠点となる官公庁舎の免震化が急がれ，新築では「浦安市新庁舎建設工事」（千葉県）を受注。「半田市新庁舎建設工事」（愛知県），「佐野市新庁舎建設工事」（栃木県）の2件が着工した。既存庁舎の居ながらによる免震化工事も現在4件施工中で，来年3月には耐震改修（免震構造）および災害対応用建築設備強化工事を実施した「長野県庁本館棟」（長野市）が完成を迎える。

既存超高層オフィスビルの長周期地震動対策にも注目が集まった。「新宿三井ビルディング」（東京都新宿区）では，日本初となる超大型制震装置「D³SKY^®（Dual-direction Dynamic Damper of Simple Kajima stYle）」による長周期地震動対策工事が着工している。

このほか，マルイトが手掛けるホテルモントレシリーズ初のリゾートホテル「ホテルモントレ沖縄 スパ＆リゾート」（沖縄県国頭郡恩納村），「赤坂センタービルディング」（東京都港区），「東京理科大学葛飾区キャンパス」（東京都葛飾区），ヤマト運輸の総合物流ターミナル「羽田クロノゲート」（東京都大田区）など，色々なジャンルの建物で大型プロジェクトが竣工した。

海外関連では，北米現地法人KUSA傘下の建設会社バトソンクックがアトランタで施工した「SkyHouse Midtown」が完成し，賃貸が開始された。同一規格の超高層マンションを「SkyHouse^®」シリーズとして提供する第1号案件。バトソンクック・デベロップメント（KUSA傘下の開発事業会社）が，米国パートナーと協同で手掛け，様々な都市で展開する予定である。