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特集 気候変動に伴う激甚化・頻発化に備える 鹿島グループの水害対策

近年,地球温暖化の影響により,豪雨災害をもたらす大雨の発生頻度が大幅に増加している。
また海水温度の上昇は台風の勢力を強め,深刻な風水害を招いている。
今後もこのような水害の激甚化・頻発化の傾向が続くことが懸念されるなか,
多くの企業では災害発生に備えた適切なBCP(事業継続計画)を構築することが,
以前にも増して不可欠となっている。この社会的ニーズに応えるため,
当社グループが一丸となって取り組む水害対策支援の最新情報を紹介する。

図版:気象衛星ひまわり8号が捉えた令和元年東日本台風(2019年台風19号)

気象衛星ひまわり8号が捉えた令和元年東日本台風
(2019年台風19号)

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BCP策定支援に取り組む鹿島グループ

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総合建設業に携わる者として,当社は地震や水害など何か起きたときにはすぐに顧客のもとへ駆け付け,また国などから復旧支援要請があった場合にはそれに応える使命があります。その責務を全うするためにも,まずは土台である自社のBCPを確固たるものにしなければなりません。一般にBCP関連部署は総務系部門に置かれることが多いですが,当社は技術研究所内に自社のBCP検討にも寄与するBCP・リスクマネジメントチームを設置しています。技術立社として,研究開発した技術を広く社会に役立てていこうとする姿勢がここに表れています。

当社は日本初の超高層建築となった霞が関ビルディングを耐震構造で実現するなど,災害時にも安心して使い続けられる建物を実現する技術開発を長く続けてきました。現在も当社グループは地震動の研究や制震・免震技術の開発におけるトップランナーであると自負しております。

地震動のみならず,台風や水害,火災に対する取組みを統括的にまとめ,広く社会に提供し防災減災に貢献したいという思いから,数年前にBCP技術営業会議が立ち上げられ,前述のBCP・リスクマネジメントチームの発足へとつながっています。

BCPの構築は災害の予測・予防・対応という3つのフェーズで考えることが基本となります。当社グループの強みは,フェーズを横断したサービス提供ができる点にあります。例えば被災リスクの予測結果を基に,弱点を補強する予防を担い,リスクが高いときのソリューションも提案できるのです。

こうした切れ目のないサービス提供は,研究開発から設計,施工,アフターフォローまでの連携があってこそ成し得ます。加えて当社には不動産にかかわる広範なリスクマネジメントサービスを提供するイー・アール・エス,都市計画・まちづくりのコンサルティングを行うアバンアソシエイツ,建物の各種維持管理を担う鹿島建物総合管理といった幅広いサービスを提供するグループ会社があります。BCP・リスクマネジメントチームを中心として各部門とグループ会社が一丸となり,安心安全を叶えるBCPサービスを提供してまいります。

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