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プレスリリース

[2021/02/25]

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顔認証入退場管理システムの導入を推進

熱赤外線カメラ付きの新型システムを全国150現場に導入、登録者数が10万人超え!

 鹿島(社長:押味至一)は、現場に入退場する技能労働者の就業履歴を、正確かつスムーズに把握できる顔認証入退場管理システム(以下、顔認証システム)の導入を進めてきました。このたび、全国の150現場への導入を完了するとともに、本システムへの技能労働者の登録者数が10万人を超えました。
 顔認証システムに登録される正確な就業履歴を、当社が全建築現場で供用中の施工管理システム「Buildee(ビルディー)」を通じて、国土交通省等が主導する建設キャリアアップシステム(以下、CCUS)と連携させることにより、次世代の担い手確保策の一つである、技能労働者の処遇改善と現場運営のさらなる効率化を進めていきます。また、昨今の情勢を踏まえ、新型コロナウイルスの感染防止対策として、全ての技能労働者の入場時検温を行うため、熱赤外線カメラ付きの新システムも導入し、運用を開始しました。

顔認証システムによる認証状況

顔認証システムによる認証状況

システム構築の背景

 技能労働者の処遇改善に対応する各種の評価制度を活用し、全現場の技能労働者の動向を把握して、生産性を分析することにより、現場運営のさらなる効率化を進めるためには、各人の職務経験や就業実績の正確な把握が不可欠です。当社ではこれまで、技能労働者の入退場実績を紙ベースの情報で把握してきましたが、大規模な建設現場では多い日には数百人が入退場するため、入場者数の集計や事前申請の内容と実際の入場者との整合に大きな負荷がかかるなど、多くの課題がありました。

システムの概要

 当社は、正確かつスムーズな本人確認が容易に行える顔認証による入退場管理システムに着目し、試行を進めてきました。各現場が単独で運用するシステムでの有効性を確認後、2020年2月からは集計データを全社横断的に利活用できるシステムを開発し、現在、全国の建設現場へ展開を進めています。

 顔認証システムの概要は以下のとおりです。

  • 現場の出入り口付近に本システム装置を設置し、技能労働者の顔をカメラで撮影。あらかじめ撮影、登録した顔写真と照合することで正確かつ瞬時に認証。
  • 最新型のシステムでは、カメラに内蔵したSIMカードによるLTE通信を用いるため、設置に際して電源以外の配線工事が不要。
  • 新型コロナウイルスの感染防止対策として、新たに熱赤外線カメラを搭載し、顔認証と同時に検温が可能。
  • 検温に要する時間は約1秒程度と短く、スムーズな入場を実現。

 顔認証は非接触方式であり、ICカードのタッチ方式などと比べて感染リスクが低く、検温も無人で行えるなどのメリットがあることから、今後は熱赤外線カメラ付きの新型システムを順次導入していく予定です。
 

熱赤外線カメラ付顔認証システム装置

熱赤外線カメラ付顔認証システム装置

Buildeeとの連携

 当社では、現場内の作業間調整を行う施工管理システム「Buildee」を全建築現場に導入しています。今般、同システムに搭載された新機能「Buildee入退場管理」と顔認証システムを連携させることで、現場内の全技能労働者の入退場状況がリアルタイムに同システムに反映されます。さらに、同じく新機能「Buildee労務安全管理」を活用することで、労務安全書類の作成や管理の省力化、施工体制の明確化など、現場運営の合理化を図ることが可能です。
 また、当社が推進中の「鹿島スマート生産」では、「管理の半分は遠隔で」をコアコンセプトの一つに掲げていますが、Buildeeに集約された情報は、該当現場のみならず、本社・支店などの遠隔地からもリアルタイムかつ正確に把握・管理できます。これにより、入場者数の集計手間が著しく軽減されるとともに、各現場ごとの生産性分析などが可能となり、現場運営のさらなる効率化につながることが期待されます。

Buildeeの入退場実績確認画面

Buildeeの入退場実績確認画面

CCUSとの連携

 BuildeeはCCUSとも連携しているため、顔認証システムを利用することにより、「建設キャリアアップカード」をカードリーダーにかざさなくとも、技能労働者の就業履歴がBuildeeとCCUSに自動的に反映されます。このため、技能労働者はカードを常時携行する必要が無く、入退場時のカードのかざし忘れなどによる各システムへの就業履歴の登録漏れを防ぐことができます。こうして蓄積された就業履歴データをもとに、技能労働者はキャリアに応じた処遇が受けられ、これに対する雇用事業者の客観的な評価にもつながります。当社は、2019年4月時点で「建設キャリアアップカード」のカードリーダーを全現場に設置するなど、CCUSの普及を支援しており、本システムの導入は、この取組みをさらに推し進めることになります。

BuildeeとCCUS連携イメージ

BuildeeとCCUS連携イメージ

今後の展開

 2020年4月1日以降に着工する全ての現場に顔認証システムの導入を義務付けるなど、積極的に普及・展開を進めてきた結果、2021年2月末時点で150現場への導入と、技能労働者の登録者数10万人超えを達成しました。今後は、全ての建設現場への導入ならびに新型コロナウイルス感染防止対策の一層の強化に向け、本システムをさらに普及・展開していきます。併せて、技能労働者の登録者数を着実に増やすことでCCUSの普及・展開を図り、技能労働者のキャリアアップと処遇改善に貢献してまいります。

(参考)
建築の生産プロセスを変革する 「鹿島スマート生産ビジョン」 を策定 別ウィンドウが開きます
(2018年11月12日プレスリリース)

業界初!建設キャリアアップシステム(CCUS)の試験運用をスタート 別ウィンドウが開きます
(2019年3月20日プレスリリース)

全建築現場の労務稼働状況をリアルタイムに把握 別ウィンドウが開きます
(2019年5月8日プレスリリース)

プレスリリースに記載された内容(価格、仕様、サービス内容等)は、発表日現在のものです。
その後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。

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