地下埋設物を包みこむための工夫
地下水が流れ込もうとする原子炉建屋の地下には、設備の配管などの多くの埋設物が存在しています。これらの埋設物の両脇に複数の凍結管を設置することで、埋設物の上下の地盤にも凍土壁を造成し、地下水の流入を防ぎます。
印刷改ページ
施工手順
作業空間の確保、試し掘りによる地下埋設物の確認などを経て、適切な位置に凍結管を設置していきます。凍結管に冷却液の配管をつなぎ、凍土壁造成の設備が整います。凍結管の削孔の施工については、1本ずつ垂直施工精度に基づいて行い、設置状況を確認しています。
印刷改ページ
凍結しにくい場所への補助工法の活用
地中には部分的に水が通りやすい場所があり、そこに地下水の流れが集中するため、凍結しにくいことがあらかじめ想定されていました。そのための対策として、地中に薬液を注入することにより隙間を減らし、地下水を通しにくくして凍結を促進する補助工法を鹿島が実施し、凍結を完了させました。