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KAJIMAダイジェスト

concept 京都ヨドバシカメラ 京都の伝統との融合

写真:洋と和のデザインが融合する遊歩道。烏丸通から一段下がった空間が,駅前の喧騒の中に落ち着いた憩いの場を提供している

洋と和のデザインが融合する遊歩道。烏丸通から一段下がった空間が,駅前の喧騒の中に落ち着いた憩いの場を提供している

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京都ヨドバシビルは,京都駅前,かつて丸物(近鉄)百貨店として京都市民に親しまれた場所に計画された。周辺は東本願寺,枳殻邸(きこくてい)など歴史的建造物と近代的な建築が共存する地域である。ヨドバシカメラを核に,その他約90のテナントを有する大型複合施設として,2010年11月5日にオープンした。

建物外観は,梅田店,秋葉原店と受け継がれたヨドバシカメラのデザインを踏襲しつつ,京都らしさを表現する新たな工夫を取り入れた。

外壁のインド産御影石の濃淡のストライプと縦リブのデザインは,従来に比べてより繊細なピッチで再構成している。低層部の石積みのアーチには,京都の四季の風景を表現したステンドガラスをはめ込み,重厚さの中に京都の華やかさを演出。北面,西面の低層部には,全長約150m,高さ7mの壁面緑化を施し,京都古来の植生をベースに四季を通じて安定感のある緑を提供している。

写真:駅前の烏丸通からの夜景

駅前の烏丸通からの夜景

そのほか,エントランス周りやサインに取り入れた糸屋格子のデザイン,烏丸通に面したヴォールト天井を持つ遊歩道,七条通から2街区を経由する駐車場へのアクセス等々,これら様々な工夫は,ヨドバシカメラ藤沢昭和社長の当施設に対する思いを具現化した結果であり,12ヵ月という超短工期のなか,幾度となく打合せの機会を得て,一つひとつ作り込みを行った集積である。

オープンの朝,約2,000人のお客様の行列を目の当たりにし,当施設への期待を実感すると共に,市民に親しまれる施設として成熟していくことを確信した。

(浜田 優・湯本 修・谷口勝之)

写真:低層部ファサード近景

低層部ファサード近景

写真:北側の壁面緑化

北側の壁面緑化

写真:オープンカフェとステンドガラス

オープンカフェとステンドガラス

京都ヨドバシビル(京都市下京区)

梅田店,秋葉原店に続くヨドバシカメラの基幹店舗として2010年11月にオープン。

発注者:ヨドバシカメラ,ヨドバシ建物
総合プロデュース:プラネット社
基本設計:佐藤総合計画
建築設計:当社建築設計本部
設備設計:きんでん,三建設備工業,高砂熱学工業,東芝エレベータ(分離発注)
規模:S造(HeCT構法) B2,8F,PH1F 延べ73,046m2(関西支店施工)

 模型

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写真:浜田 優

浜田 優(はまだ・まさる)

建築設計本部
グループリーダー
主な作品:

  • クロステラス盛岡
  • 南砂町SC SUNAMO
  • イオンかほく SC
  • ラフェンテ代官山
  • アニヴェルセル表参道

写真:湯本 修

湯本 修(ゆもと・おさむ)

建築設計本部
チーフ
主な作品:

  • イオンかほく SC
  • サンストリート浜北
  • ルネサス 武蔵事業所

写真:谷口勝之

谷口勝之(たにぐち・かつゆき)

建築設計本部
チーフ
主な作品:

  • スマーク伊勢崎
  • けやきウォーク前橋
  • 千葉トヨタ穴川合同店

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