ホーム > KAJIMAダイジェスト > June 2016:特集「選ばれる医療環境へ──感動する病院づくり」

KAJIMAダイジェスト

選ばれる医療環境へ──感動する病院づくり

医療環境は大きな転換期を迎えている。日進月歩の医療技術。
ビッグデータやIoTで広がる新しいヘルスケアの可能性。少子高齢化と国民医療費の増大を背景に,
医療提供体制の抜本的な見直しも進められている。こうした変化の時代にあって,
患者と地域に選ばれる病院づくりはこれまで以上に重要な意味をもつ。

そうした病院づくりをめざし,新たに建設されたのが「眼科 三宅病院」だ。
名古屋市で年間6,000件以上の手術を行い,県内外から患者が訪れる日本屈指の眼科専門病院である。
理事長を務める三宅謙作先生は,新病院へ最初に足を踏み入れたときに,「感動した」と声に出して唸ったという。
この「感動」にこそ,選ばれる病院づくりのヒントがきっとある。
今月の特集では,三宅理事長から寄せられたメッセージをもとに,当社の医療施設担当者が
新しい医療環境の創造について話し合った。

*IoT(Internet of Things): さまざまな物が通信機能をもちネットワークにつながること。例えば血圧や心拍数,体温などを感知するセンサーとネットワークをつなぎ,健康状態を示すデータの保存やモニタリングを行うことで,健康維持や在宅での医療サービスへの利活用が可能になる。

改ページ

Message

写真:眼科 三宅病院 理事長 三宅謙作

眼科 三宅病院 三宅謙作 理事長

開業から60年にわたる歴史のなかで,増改築を繰り返した当院は,さまざまな問題を抱えるようになっていました。それらを解決する一貫性のある計画と,地震に対する安全性や設備の更新を図るべく,新病院の建設に踏み切りました。

私が重視したのは,患者さんが利用しやすい環境とすることと,現場スタッフの意見を十分に取り入れること,そして清潔感のあるシンプルなデザインとすることでした。完成した病院は,スタッフの意見が見事に集約され,まさに私のイメージ通り,シンプルで品のあるデザインになっていて感動しました。

患者さんへのきめ細かい配慮は,例えば「コントラストを強める」ユニバーサルデザインによく表れています。視覚的な面もそうですが,足で踏んだ感じや足音の響きに違いを出すことで,ロービジョンの方もエリアの変化に気づきやすくなっています。

新病院でとくに気に入っているのは,スタッフ専用通路です。この提案をはじめに聞いたときは,狭い敷地に不釣り合いではないか,その分のスペースで診察室や待合室を広くできないかと思いました。しかし完成してみると,スタッフの業務効率も格段に高まりましたし,大変便利。じつは私もよく使っています。

鹿島の病院建築のプロを信頼してお任せしたことで,計画の進行がスピーディだったことも印象深いですね。

新病院は,私も含めたスタッフの日々のモチベーションにも,いい影響を与えていると感じています。それが患者さんのQOL(生活の質)を高めることにつながっているのは間違いありません。

改ページ

写真:「眼科 三宅病院」 2階診察室待合

「眼科 三宅病院」 2階診察室待合

写真:清潔感のあるデザインの北面外観(夜景)

写真:特別病室

写真:入院患者さんのための病棟ホール

清潔感のあるデザインの北面外観(夜景)。特別病室(右上)と,入院患者さんのための病棟ホール(右下)

ホーム > KAJIMAダイジェスト > June 2016:特集「選ばれる医療環境へ──感動する病院づくり」

ページのトップへ戻る

ページの先頭へ