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山岳トンネル技術

重機周り作業員検知システム
「アラウンドウォッチャー®

重機と人との接触事故防止を目指したシステム

建設工事では、重機オペレータの死角に作業員が接近する可能性が高く、重機稼働時に重機と作業員が接触して事故を引き起こす恐れがあります。

これまでも重機と作業員の接触事故防止対策としては電波や超音波を利用したものがありましたが、乱反射による誤検知や、受信機と作業員の間に他の重機や機械が入った場合の検知漏れなどの問題があり、トンネルなどの狭い作業空間では十分に機能を果たすことは困難でした。これらの問題を解決するため、磁界を利用したICタグ方式を採用し、魚眼カメラ監視システムを組合せることにより、重機周辺の作業員の接近を適確に把握することを可能とした「アラウンドウォッチャー」を開発しました。

特許出願中

図版:狭隘なトンネル現場でのシステム稼働状況

狭隘なトンネル現場でのシステム稼働状況

キーワード

重機接触事故防止、ICタグ、魚眼カメラ監視システム、安全管理、RF-ID、安全装置
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システム動作フローと構成主要機器

①ICタグを身に着けた作業員が、重機に搭載した磁界発生装置から発せられる磁界内に侵入すると、ICタグから氏名、所属、IDナンバーなどの「タグ情報」と侵入した磁界に割り振られた「磁界番号」を発信します。

②タグ情報と磁界番号を、重機に搭載した受信アンテナが受けると警報を発します。

③警報表示は、重機に搭載したパトライトが回転し、オペレータ席モニターに誰が検知されたかを表示します。更にモニターには重機周囲全体の魚眼カメラにより重機周りの映像を表示します。

図版:アラウンドウォッチャー概念図

アラウンドウォッチャー概念図

図版:システム構成主要機器

システム構成主要機器

特長・メリットココがポイント

磁界発生装置が作業員を識別

  • 検知範囲を磁界で設定し、タグ情報と磁界番号を用いることで、電波や超音波方式のような乱反射による誤検知を防止しています。
  • 自機近傍のみに磁界を限定することができるので、複数の重機が輻輳した環境でも使用できます。
  • 運転手の持つICタグは、警報からは除外されるため、重機オペレータが頻繁に交代する作業環境でも有効に使用できます。
  • 作業員が障害物の陰となる位置に居ても検知できます。

図版:本方式動作範囲

本方式動作範囲

魚眼カメラシステムを併用

  • 重機の周囲360度を常にモニター画面で確認できます。
  • 重機とICタグで検知された作業員の位置関係を容易に確認できます。

図版:モニター表示画面

モニター表示画面

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適用実績

図版:新東名高速道路徳定トンネル

新東名高速道路徳定トンネル

場所:愛知県新城市

発注者:中日本高速道路

規模:上り線568m 下り線576m

リアルタイム切羽監視システム

多点式高精度距離計を用いてリアルタイムに切羽の安全を監視

山岳トンネル工事では、作業員が切羽に近い位置で作業にあたるため、安全管理上、常に切羽の状況をモニタリングし、地山の目に見えない微妙な変位を監視することが非常に重要です。

高精度レーザ変位計を利用したリアルタイム切羽監視システムは、あらゆる地山に対して、安全かつ高精度に切羽の状況をモニタリングできるシステムです。崩落前の計測結果から切羽崩落の可能性や崩落時刻を予測できるソフトも入れており、事務所でのモニタリング、坑内の避難警告システムを組み合わせることにより、24時間リアルタイムで切羽の安全性を監視することができます。

図版:リアルタイム切羽監視システム配置図

リアルタイム切羽監視システム配置図

キーワード

山岳トンネル、切羽安全監視システム、高精度レーザ距離計、岩盤崩落時刻予測、リアルタイム、多点計測
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リアルタイム切羽監視システムの概要

計測装置は「高精度レーザ距離計」と、それを水平方向に高精度で回転可能な「回転制御装置」からなります。そのため、レーザ距離計1台で任意の複数点における切羽押出し変位を高精度に計測することができます。さらに、東京大学大学院福井勝則准教授の提唱する「岩盤崩落予測時刻」を基に設定された管理基準値を用いることにより、切羽の崩壊の可能性や崩落予測時間をリアルタイムに予測することができます。この管理基準値は実際に鹿島の山岳トンネル現場における切羽押出し変位データを基に、その有効性を検証しています。これらの開発により、従来手法では予測が難しかった突発的な崩壊の可能性がある中硬岩地山や土砂地山も含め、あらゆる地山に対して、切羽の安全性をリアルタイムで評価することが可能となりました。また、レーザ距離計のターゲットの代わりに特殊スプレーを用いることで、計測作業の安全性・効率性を向上させることが可能となりました。

図版:装置外観とリアルタイム切羽監視システム概要図

装置外観とリアルタイム切羽監視システム概要図

特長・メリットココがポイント

突発的崩落の可能性のある
地山にも対応が可能

高精度レーザ距離計による常時計測により、従来では対応できなかった突発的な崩落の可能性がある地山にも対応が可能となりました。

  • 従来技術に比べ、約10分の1の誤差で計測可能です。(計測精度:約±0.3mm)
  • 回転制御装置、または複数台設置による多点監視が可能です。
  • 特殊スプレーの使用により、ノンターゲットの吹付面であっても、ターゲット使用時と同等の計測精度を実現し、効率性・安全性の向上を達成しました。

図版:従来手法との精度比較表

従来手法との精度比較表

図版:1日間での計測結果

1日間での計測結果

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リアルタイムに「岩盤崩落時刻」を算出

切羽の変位から変位速度・変位速度の逆数を評価することで、リアルタイムに「岩盤崩落時刻」を算出する手法を用いました。

  • 切羽崩落前の変位速度の加速度的上昇傾向に着目し、変位速度の逆数=「0」となる崩落時刻を算出します。
  • 実トンネルの崩落データで精度検証済みです。

図版:切羽変位および変位速度

切羽変位および変位速度

図版:切羽崩落時の様子

切羽崩落時の様子

図版:変位速度の逆数と崩落予測

変位速度の逆数と崩落予測

学会論文発表実績

  • 「多点式高精度レーザー距離計によるトンネル切羽変位計測」,第47回地盤工学研究発表会,2012年
  • 「突発的な切り羽崩落を高精度に予測」,日経コンストラクション,8月27日号,2012年

セーフチャージャー®

火薬の遠隔装填により火薬装填作業の安全性向上

山岳トンネル工事における発破掘削工程の火薬装填作業は、作業員が切羽から込め棒によって火薬を押し込む手装填が主流です。しかし、手装填では作業員が切羽に密着するため、肌落ち、落石等による災害が発生する恐れがあります。このため、近年、装填作業における安全性の確保が重要視され、遠隔装填技術の開発が望まれていました。

鹿島が開発したセーフチャージャーは、切羽から2m程度離れた位置からの遠隔装填を可能とし、切羽から2m以内で多く発生すると言われる火薬装填作業における労働災害を防ぐものです。また安全性向上を実現するとともに、確実な薬量管理、込め物装填が可能であり、カートリッジ式含水爆薬に対応する小型で安価な遠隔装填システムを初めて確立しました。

特許登録済

図版:システムイメージ図

システムイメージ図

キーワード

火薬、装薬、機械装填、遠隔装填、切羽、安全、掘削、ドリルジャンボ
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施工手順・採用工事

現在、様々なタイプの火薬装填装置、粒状やペースト状などの爆薬を装填するシステムが提案されているものの、汎用化されるまでには至っていません。本システムは、ドリルジャンボなど現行の作業設備に適合しやすいものとし、操作方法を簡便にすることで汎用性の高いものとしました。火薬は、トンネル発破で汎用されているカートリッジ式含水爆薬を使用するため、確実な薬量管理が可能です。また、雷管を取り付けた爆薬をパイプ先端に取り付けて装薬孔に挿入した後、所定量の爆薬、爆破効果を高める込め物の同時装填を可能とすることで、現行法規制を遵守したものになっています。セーフチャージャーは、これまでに長崎県指方トンネル(長崎県)、北海道開発局音威子府トンネル(北海道)、京都府北大河原トンネル(京都府)、三重県矢頭峠トンネル(三重県)等で使用されており、今後も引き続き現場での採用が予定されています。

図版:トンネル上半の火薬装填状況

トンネル上半の火薬装填状況

図版:トンネル下半の火薬装填状況

トンネル下半の火薬装填状況

特長・メリットココがポイント

安全性が格段に向上

切羽から離れた遠隔装填によって切羽作業の安全性が格段に向上しました。

  • 一般的に、トンネル切羽近傍での労働災害の80%以上が切羽から2m以内で起こるといわれています。
    本システムでは、切羽から2m程度離れた位置から火薬の装填ができます。これにより、切羽に密着して行う作業の時間が60%低減し、安全性が格段に向上します。

低コストで取り扱いが容易

小型かつ簡易な装置により低コストで取り扱いが容易です。

  • 装填機本体は、重さ7kg、全長40cm程度と小型で、ドリルジャンボに簡単に取り付けることができます。
  • 操作が簡便なため、手装填に比べて作業者の負担が軽減できます。

図版:装填機本体

装填機本体

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適用実績

図版:北海道横断自動車道大夕張トンネル

北海道横断自動車道
大夕張トンネル

場所:北海道勇払郡

竣工年:2009年3月

発注者:東日本高速道路

規模:内空面積(代表値)83m2
延長2,097m

図版:北大河原トンネル

北大河原トンネル

場所:京都府相楽郡

発注者:京都府山城南土木事務所

規模:内空面積(代表値)52m2
延長1,512m

図版:指方トンネル

指方トンネル

場所:長崎県佐世保市

竣工年:2010年10月

発注者:長崎県

規模:内空面積(代表値)68m2
延長1,190m

図版:矢頭峠トンネル

矢頭峠トンネル

場所:三重県津市

発注者:三重県津建設事務所

規模:内空面積(代表値)45.5m2
延長1,637m

図版:音威子府トンネル

音威子府トンネル

場所:北海道中川郡

発注者:国土交通省北海道開発局

規模:内空面積(代表値)76m2
延長2,699m

学会論文発表実績

  • 「カートリッジ爆薬装填機の開発」,火薬学会2008年度春季研究発表会,2008年

車両運行管理システム「スマートG-Safe®

工事用車両のリアルタイム運行管理と出来高管理の
自動化・運行計画の最適化を実現

車両運行管理システム「スマートG-Safe」は、ダンプトラック等の工事用車両にスマートフォンもしくはタブレットPCを設置し、走行中の車両の安全管理・運行管理をリアルタイムに行うシステムです。

速度監視・警告、走行中の注意喚起といった安全管理に加え、車両の位置・到着時間の把握や、運行管理者と運転手の双方向通信などが可能なシステムです。加えて、狭隘な道路におけるすれ違い管理、出来高管理の自動化、運行実績データの見える化・分析による運行計画の最適化など、現場のニーズに合わせた機能向上と応用により、工事用車両の安全な運行と作業効率の向上を実現します。

特許登録済

図版:車載スマートフォンと音声警告イメージ

車載スマートフォンと音声警告イメージ

図版:システム概念図

システム概念図

キーワード

車両、運行管理、安全管理、出来高管理、GNSS、GPS、見える化、最適化
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基本機能

速度監視・注意喚起

GNSSによってリアルタイムに速度を計測・監視し、区間ごとに予め設定した制限速度を超過すると運転手へ音声警告するとともに現場管理者にメールが自動送信されます。また、システムの地図上で設定した走行注意箇所を車両が通過すると、音声メッセージで注意喚起を行うことができます。音声メッセージには主に以下の種類のものが標準として用意されているほか、オリジナルに作成する事もできます。

  • 速度制限指示(法定速度以外での設定も可能)
  • 走行注意箇所(通学路指定等の注意喚起)
  • 通行ルート案内(現場への指定ルートを指示)

リアルタイムでの車両位置の確認と運転手との双方向通信による緊密な連携

工事車両の位置をGNSSにより把握し、車両の現在位置を現場事務所の運行管理画面および車載端末の地図上にリアルタイムに表示できます。また、運行管理画面から送信した任意のメッセージを車載端末で音声によって運転手に伝えることができるとともに、運転手は積込開始・完了、輸送開始・完了といった作業情報入力や緊急連絡を画面タッチで行うことができます。

運行管理者と運転手との双方向通信を可能とすることで、運行状況や道路・交通状況をいち早く把握し、作業の効率化と安全性向上を実現します。

図版:運行管理イメージ

運行管理イメージ

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特長・メリットココがポイント

狭隘区間で対向する工事車両のすれ違いを管理

「スマートG-Safe」では、運行管理画面と車載端末の両方に全車両の位置情報を更新間隔5秒で表示しています。対向する車両同士の位置をタイムラグ無く把握できるため、安全なすれ違い管理が可能となっています。積載物の有無判別(実車・空車)と仮想ゲート位置の工夫により、実車優先の管理ができます。

図版:狭隘区間でのすれ違い管理イメージ

狭隘区間でのすれ違い管理イメージ

積載物の管理と出来高管理を実現

何を、いつ、どこから、どこへ、どのくらい運搬したかを自動記録し、集計できます。集計されたデータから出来高を迅速かつ確実に管理することが可能となり、運行管理日報も自動作成できます。

図版:運行管理日報イメージ

運行管理日報イメージ

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他システムとの連携による管理の効率化

自社開発であるメリットを活かし、他の開発システムとの連携による機能拡張を積極的に進めています。

①「生コン打設管理システム」との連携

従来手入力していた生コン工場からの出荷、現場到着、打設開始、打設完了等の時刻情報を、「スマートG-Safe」の機能を用いて自動記録することを実現し、管理作業の大幅な省力化を図っています。

図版:「生コン打設管理システム」との連携

②トンネル坑内外のシームレス位置検知の実現

Wi-Fiとビーコン(発信機)によるトンネル坑内の位置検知システムと「スマートG-Safe」を連携させることで、車載端末1台で坑内外の測位方式や画面表示の切替えを自動で行い、各システムの操作や管理を坑内外の境界なくシームレスに行えるようにしています。

トンネル内外シームレス位置検知システム

図版:トンネル坑内外のシームレス位置検知の実現

③道路交通情報VICSとの連携による
所要時間予測精度向上

渋滞などの道路交通情報を提供するVICSと連携し、所要時間予測の精度向上に加え、走行可能な複数ルートの所要時間を走行中に随時比較し、最適なルートを選択することが可能です。

図版:道路交通情報VICSとの連携による所要時間予測精度向上

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適用実績

図版:横浜環状南線公田笠間トンネル工事

横浜環状南線
公田笠間トンネル工事

場所:神奈川県横浜市

工期:2016年4月~2024年3月

発注者:東日本高速道路 関東支社

規模:泥土圧式シールド工 
トンネル内径14.19m 施工延長3,448m およびU型擁壁

図版:平成29年度中間貯蔵(大熊1工区)土壌貯蔵施設等工事

平成29年度中間貯蔵
(大熊1工区)
土壌貯蔵施設等工事

場所:福島県双葉郡

工期:2017年5月~2021年3月

発注者:環境省

規模:受入・分別施設と土壌貯蔵施設の建設、除去土壌等の輸送・分別処理・貯蔵処理対象物量1,194,900t

図版:大分川ダム建設(一期・二期)工事

大分川ダム建設
(一期・二期)工事

場所:大分県大分市

竣工年:2019年11月

発注者:国土交通省九州地方整備局

規模:中央コア型ロックフィルダム 堤高91.6m 堤頂長400m 
堤体積387万m3

図版:災害廃棄物処理事業(石巻ブロック)

災害廃棄物処理事業
(石巻ブロック)

場所:宮城県石巻市

工期:2011年9月~2014年9月

発注者:宮城県

規模:処理量 災害廃棄物232万t 
津波堆積物71万t 合計303万t 
対象区域(石巻市、東松島市、女川町)

学会論文発表実績

  • 「工事車両運行実績データの見える化・分析・活用方法」,土木学会,第74回年次学術講演会,2019年9月
  • 「車両運行管理システムによる運転支援と車両・輸送物のリアルタイム管理」,土木学会,第72回年次学術講演会,2017年9月
  • 「車両運行管理システムによるトレーサビリティ確保とすれ違い管理の実現」,土木学会,第71回年次学術講演会,2016年9月
  • 「車両運行管理システムによる輸送・出来高管理の実現と安全性向上」,平成27年度建設施工と建設機械シンポジウム論文集・梗概集,2015年12月
  • 「タブレット型GPS端末を利用した車両運行管理システム『スマートG-SAFE』の開発と適用」,土木学会,第68回年次学術講演会,2013年9月

トンネル内外シームレス位置検知システム

トンネル内外に関わらず
現場全体の車両運行を見える化し一元管理

トンネル工事では、複数の大型車両が坑内で稼動しており、安全の観点からクラクションを使った状況伝達など様々な対策がとられています。このような環境でお互いの位置関係を把握することは重要ですが、非GNSS環境下において、互いの位置関係を精度よくリアルタイムで把握する技術は確立できていませんでした。

本システムは、工事車両が坑内外どちらを走行しているのか自動判定し、GNSS(グローバル衛星測位システム)電波の届かない坑内においても、車両の相互位置や走行方向を正確かつリアルタイムに検知できるものです。あわせて、正確な車両の位置を見える化し現場事務所で一元管理することで、狭隘な坑内で限られた車両のすれ違い箇所を効果的に活用することや、リアルタイムな工事の進捗管理が可能となり、安全性と生産性の大幅な向上を実現するとともに働き方改革にも大きく貢献します。

図版:現場での適用状況

現場での適用状況

図版:現場事務所での車両位置モニタリング状況

現場事務所での車両位置モニタリング状況

キーワード

トンネル、屋内測位、位置検知、Wi-Fi、ビーコン、運行管理、見える化、働き方改革
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本システムの概要

本システムは、タブレット端末を利用し、坑内外を走行する全ての車両の位置をシームレスに把握し、一元管理します。坑外では、既存のタブレット端末を使った車両運行管理システム「スマートG-Safe®」の一部機能を活用してGNSSで測位する一方、坑内では、今回開発したWi-Fiとビーコン(発信機)の電波強度をハイブリッドに組み合わせた測位アルゴリズムを適用し、最大時速30kmに達する車両を正確かつリアルタイムに測位します。現在のトンネル工事では、坑内にデータ・音声通信用のWi-Fiアクセスポイントを設置することが標準となっているため、測位用に新たにアンテナを設置する必要はありません。また、坑内外走行の判定は車両に搭載するタブレット端末が自動的に行うため、システム切替え操作などは必要なく、ドライバーは運転に集中できます。

図版:坑内外シームレス位置検知のイメージ

坑内外シームレス位置検知のイメージ

特長・メリットココがポイント

坑内の安全性向上

坑内でドライバーが見るタブレット端末画面は、トンネル内部の構造をデフォルメ表示し、すれ違い箇所や交差部を判別しやすくしています。加えて、入坑中の全車両の位置・種類・走行方向を表示するため、坑内の状況を正確に把握できます。また、タブレット端末を利用してドライバーと現場管理者との双方向の通信も可能です。さらに、坑内での緊急時に、現場管理者から全ドライバーに発信する「緊急時一斉メッセージ」や、ドライバーから現場管理者と全ドライバーに発信する「緊急ボタン」の機能を備えています。

図版:坑内でのドライバー画面

坑内でのドライバー画面

車両の運搬延べ台数に応じた工事の進捗管理

本システムは、車種毎の切羽への到達回数を自動カウントできるため、トンネル掘削の進捗状況のリアルタイムかつ正確な把握が可能です。例えば、「あとダンプトラック2台でずり出しが完了」、「吹付け完了にはまだ4台のアジテータ車が必要」、といった情報を関係者間で共有できるため、よりタイムリーに次の行動に繋げることが可能となります。

図版:切羽到達回数をカウントし、トンネル掘削の進捗状況をリアルタイムに把握

切羽到達回数をカウントし、トンネル掘削の進捗状況をリアルタイムに把握
(ダンプトラック:ズリ出し、アジテータ車:吹付け)

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本システムの効果

坑内における車両の相互位置ならびに他車の種類・走行方向の正確かつリアルタイムな把握が可能なことから、坑口から坑内、坑内の交差部への進入可否などが判断しやすくなるとともに、限られた車両のすれ違い箇所を効率的に利用できるため、坑内での走行がスムーズになります。これにより、トンネル掘削の1サイクルタイムあたりの車両の待機時間が10%程度削減され、工事全体における生産性の大幅な向上を実現します。さらに、何ら操作することなく坑内外をシームレスに測位できるため、ドライバーの負担が軽減され、安全性が向上します。

適用実績

図版:平成29-32年度 日下川新規放水路工事

平成29-32年度 日下川新規放水路工事

場所:高知県高岡郡

工期:2018年1月~2021年3月

発注者:国土交通省四国地方整備局

諸元:NATM トンネル延長2,850m 幅員7.0m 掘削断面積55m2

学会論文発表実績

  • 「トンネル内外における車両位置検知システムの開発」,土木学会,第75回年次学術講演会,2020年9月
  • 「トンネル内外における車両位置検知システムの開発」,土木情報学シンポジウム,2020年9月
  • 「坑内外を走る車両位置を一元管理」,日経コンストラクション,2020.7.27号

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