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PUE
エネルギーの高効率化を実現します。
大量の電力を消費するデータセンターでは、近年PUE(Power Usage Effectiveness)という指標を用いて建物・設備の電力消費効率を評価しています。PUEとは、データセンターの省電力化を推進する業界団体「The Green Grid」などが提唱する指標であり、データセンター全体の消費電力を、サーバーなどのICT機器の消費電力で割った値で求めることができます。
つまり、PUE=1.0(DC全体の消費電力量とIT機器の消費電力量が同等)が理想ですが、実際はサーバー冷却用の空調消費電力やサーバー電源等のロスが存在するため、いかに建物・設備のエネルギーの無駄を無くし、PUE=1.0に近づけることができるかが重要となります。
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キーワード
- PUE、The Green Grid、EPA、省エネ、省電力
PUE低減に向けて
空調消費電力量を抑える
PUE低減のためには、データセンターの消費電力量の内訳で、サーバーの電力量に次いで大きな比率を占めるサーバー室の空調電力量を抑えることが重要となります。
鹿島では、PUE低減に寄与する様々な省エネルギー手法をご提案致します。
省エネルギー手法
莫大なエネルギーを消費するデータセンターにおける
最適省エネ手法をご提案します。
データセンターにおける消費エネルギー量は、一般的なオフィスビルの約7倍と非常に大きく、これをいかに削減していくかが喫緊の課題となっています。
データセンターにおけるコストで最も大きなものが電気代といわれており、データセンター事業者にとって電気代を削減することが、コスト競争力を高める上で、避けては通れない重要な課題となっています。
莫大なエネルギーを消費するデータセンターにおける最適省エネ手法を鹿島がご提案します。
データセンターにおける消費エネルギー量
特長・メリット
- PUEとエネルギーコストの低減を実現!
データセンターごとに異なる立地や規模、周辺環境などを考慮して、最適な省エネ手法を計画します。 - データセンターの省エネリニューアルも可能!
稼働中のデータセンターのエネルギーコスト低減についてもご相談ください。省エネ診断と省エネリニューアルが可能です。
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キーワード
- 消費エネルギー、地球環境、エネルギー問題、コスト競争力
空調エネルギー消費量の削減
データセンターごとに立地や規模、周辺環境などを考慮
一般的なデータセンターでは、サーバー類の消費エネルギーに次いで大きいのが空調に関わるエネルギーです。この空調関連の消費エネルギーの削減は、PUEの低減とともにデータセンター全体のエネルギー消費量の削減にも寄与します。
鹿島では、データセンターごとに立地や規模、周辺環境などを考慮して、最適な省エネ手法を計画し、環境性、経済性に優れたグリーンデータセンターをご提供します。
省エネ手法のポイント
- 外気冷房:冬期および中間期の冷涼な外気を利用して、サーバーの発熱を除去することで、空調熱源のエネルギーを削減します。
- フリークーリング:冬期および中間期に、冷却塔を利用して冷水を製造することで、空調熱源のエネルギーを削減します。
- 高効率機器:熱源機器やパッケージ空調機、ポンプやファンに高効率の機器を採用します。
- 冷水大温度差送水:冷水の往き・還り温度を大温度差とすることで、ポンプの搬送動力を低減します。
- 大温度差送風:コールドアイルとホットアイルを分離し、空調の給気・還気の温度を大温度差とすることで、ファンの搬送動力を低減します。
- ローカルリターン空調
:鹿島独自技術のローカルリターン(局所循環)空調システムにより、空調搬送動力を低減します。
- エネルギーの見える化:データセンターに特化したBEMS(Building Energy Management System)により、データセンターのエネルギー消費の見える化を行い、運用後のチューニングによる省エネも可能とします。
省エネルギー手法例
データセンター用外気冷房システム
冬期、中間期の外気を有効活用して、
空調の熱源エネルギーの大幅削減を可能とします。
冬期、中間期の冷涼な外気を利用して、サーバー類を冷却することで、空調の熱源に関わるエネルギーの削減を図ります。
鹿島が開発した外気冷房の制御システムを導入することにより、外気冷房時の温湿度環境の適正化や省エネルギー効果の最大化を図ることが可能です。
外気冷房時の温湿度環境や省エネルギー効果などについては、鹿島技術研究所内の実証施設において、検証を行っています。
ASHRAE(米国暖房冷凍空調学会)によるデータセンターの推奨温湿度条件を採用すると、東京においても年間の半分以上は熱源を停止して、外気冷房を行うことが可能です。
外気冷房システム概念図
特長・メリット
- 確実な温湿度環境の維持と大幅な省エネルギーが可能!
鹿島が開発した外気冷房の制御システムは、外気冷房時であっても確実な温湿度環境の維持と空調熱源エネルギーの削減による省エネが可能です。
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キーワード
- 空調、外気冷房、省エネルギー効果の最大化
外気冷房の実証試験
外気冷房システムの実証施設を構築
鹿島は技術研究所に外気冷房システムの実証施設を構築し、以下のような項目についての実証試験を行ってきております。
- 温湿度環境の適正化
- 省エネルギー効果の検証
- 外気空気質がサーバー類に与える影響の確認
この実証試験により、外気条件が変動してもサーバーへの給気温湿度を適正に保つことや具体的な省エネルギー効果などを実証しています。
実証施設写真(サーバー室)
実証施設写真(外気冷房空調機)
ローカルリターン空調システム
鹿島が開発したローカルリターン空調(局所循環空調)システムにより、
空調の搬送エネルギーの大幅削減を可能とします。
高負荷化が進むデータセンターにおいては、サーバーの発熱を処理するために莫大な風量が必要となります。この大風量を循環させるための送風機の搬送エネルギーは、データセンターのエネルギー消費を押し上げる大きな要因となっています。
このような背景を受け、鹿島が開発した技術がローカルリターン空調システムです。このシステムにより、一般的な大風量の空調機の替わりに小型の局所循環空調機をサーバーの近傍に設置することで、送風機にかかる抵抗を小さくし、搬送エネルギーの削減を実現。局所循環空調機を床下に設置することで、平面的な空調機設置スペースが不要となり、従来よりもサーバー室面積を広く確保することが可能となりました。
特許出願済
ローカルリターン空調システム概念図
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キーワード
- 空調、省エネルギー、局所循環、搬送エネルギー
搬送動力の極小化
小型の局所循環空調機をサーバーの近傍に設置
データセンターにおいては、サーバー室の両側に大風量の空調機を設置して、サーバー類を冷却するという方式が主流となっています。鹿島が提案するローカルリターン空調システムでは、従来の大型空調機の替わりに小型の局所循環空調機をサーバーの近傍に設置することで、送風機にかかる抵抗を小さく抑え、搬送エネルギーの極小化を図ります。
ローカルリターン空調機
特長・メリット
- 一般的な空調方式に比べ、
約50%の省エネルギー・省CO2が可能!
ローカルリターン空調システムは、送風機の搬送エネルギーの極小化が可能です。
ローカルリターン空調システム省エネルギー効果
- サーバー室面積の有効率向上
ローカルリターン空調システムは、一般的な空調システムで必要となる空調機械設置スペースを平面的に確保する必要がないため、サーバー室面積の有効率向上が可能です。
外構における環境負荷低減
建物周囲の気温を抑えて空調効率を高めヒートアイランドを抑制します。
空調効率を高めるためには、空調機本体の機器性能を向上させることに加えて、室外機を設置する部分や外気取り入れ口廻りの温度上昇を抑えることも重要なポイントになります。鹿島の保有技術の中から、データセンターの空調効率向上とヒートアイランド抑制に効果を発揮する技術をご紹介します。
赤坂KIビル屋上庭園
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キーワード
- ヒートアイランド、空調効率、外気、温度抑制、ポーラス、空隙、保水、打ち水、気化熱、蒸発
保水性ポーラスコンクリートKAELパネル®
KAEL(Kajima Anti-Energy Loss)パネルとは
KAEL(Kajima Anti-Energy Loss)パネルは、軽量保水性ポーラスコンクリートによる成型パネルです。吸水・透水・通気ならびに蒸発散機能を備えたパネルを、屋上に直接敷き込み固定することで、屋上の高温化を防止し、室外機の熱効率向上に寄与します。
- メサライト、カキ殻、植物繊維をセメントで結合したポーラス状平板(600×600×50mm)
- 吸水、透水、保水、通気等の多機能と表面の遮熱コーティングで高温化を防止
- 軽量化(25kg以下/1枚)、透水率80重量%、保水率10重量%
- 圧縮強度5.0N/mm2(歩行可能)
- 風による飛散防止のため、固定金具を使用
- パネルと屋上床の間に空気層を形成
KAEL パネル®の特長
パネル単体
パネル敷設状況
KAELパネル®による温度抑制効果
KAELパネル®が施工された物件で、屋上面の温度を測定したところ、パネル設置部分は18~20℃温度上昇を抑える効果があることを確認しています。
KAELパネル®による温度抑制効果のイメージ
※KAELパネル®は鹿島の独自技術です。 特許登録済 商標登録済
ウェットコンクリート
土と同程度の温度上昇に抑えることが可能
植物繊維を混入した「ウェットコンクリート」は耐久性、強度を変えることなく、保水率15 ~ 20%を保持する保水コンクリートです。「打水の効果を持続するコンクリート」の湿潤保水機能は、ヒートアイランド対策や外気取入時の温度調節効果が期待できます。地上面の舗装部分や、免震層犬走り部分などに採用することで、建物周辺の気温を抑えることが出来ます。ウェットコンクリートは96 時間を経過しても、約12%の保水率を維持し湿潤状態を保ちます。普通コンクリートに比較し約5℃の低温化が期待され、土と同程度の温度上昇に抑えることが可能です。
温度上昇の抑制検証例
保水率の持続検証例
※ウェットコンクリートは鹿島の独自技術です。 特許登録済
保水性舗装アクアクール
路面温度の上昇と蓄熱を抑制
保水性舗装アクアクールは、開粒度アスファルト舗装の空隙に充填された保水材が雨水等を保水・吸収し、その水分が蒸発する際の気化熱により路面温度の上昇と蓄熱を抑制するアスファルト舗装系の保水性舗装です。
保水性舗装アクアクールの特長
- 保水材が雨水等を保水・給水し、その水分が蒸発する際の気化熱により路面温度の上昇と蓄熱を抑制します。
- 保水性スラリーに高炉スラグ粉末を使用した、環境にやさしいエコ商品です。
雨天時に蓄えた水分が晴天時に蒸発・気化することで舗装を冷却し、舗装温度の上昇を抑えます。
アクアクールの効果
※アクアクールは鹿島道路(鹿島建設関連会社)の独自技術です。 特許登録済