ホーム > KAJIMAダイジェスト > April 2011:東日本大震災に寄せて

KAJIMAダイジェスト

東日本大震災に寄せて

このたびの東北地方太平洋沖地震により被災された皆様に,心よりお見舞い申し上げます。一日も早い復旧と皆様のご健康をお祈り申し上げます。

時間を経るごとに,信じ難い数字とともに,巨大地震の猛威の全容が明らかになっていく。2011年3月11日は,数多くの災厄が最悪のかたちで現実になってしまった日として,私の脳裏に刻まれました。

日本の脆弱な風土は,常に災害と背中合わせにあり,建設業の歴史は自然災害との対峙の歴史といっても過言ではありません。わが国の高度で多彩な防災技術は,世界の最先端を行くまでになりましたが,今回の東北地方太平洋沖地震は巨大津波を伴って,私たちの想定をはるかに上回る,世界最大級の規模で襲来しました。長年積み重ねた英知と技術をもってしても,この未曾有の大災害を防ぐことはできませんでした。

それでも各国のメディアは,「甚大な被害に直面しながらも日本人は,冷静で自助努力と他者との調和を保ちながら礼儀を守っている」と報道。ウォール・ストリート・ジャーナル紙は社説で,日本が長年,建築面で大地震に備えてきたことを解説し「日本ほど自然からの大攻撃に耐えて,生き残るための用意をしてきた国はない」と論評しました。

この国難というべき大災害への日本の対応を,各国が固唾を呑んで注目しています。私たちの生活の安全と安心確保のための技術は,災害予防の面と同様,発災後の迅速な復旧活動にも発揮されてきました。いまこそ建設業界は総力を挙げて国や自治体の要請に応え,できる限りの復旧・復興支援活動で,その使命と責任を果たさなくてはなりません。

当社もすでに,東北支店の社員をはじめ,本社・各支店から多くの技術者や支援要員を被災地に派遣して,復旧・復興作業に当たっています。蓄積した技術とひたむきな努力が,被災地の住民の皆様の辛苦を分かち合う大切な支援にもなるのです。どうか一層のご尽力をお願いいたします。

復興のための作業は長期にわたることが予想されます。被災後の多くの制約の中で奮闘する社員の努力に敬意を表するとともに,本社・各支店の皆さんにも,この未曾有の大災害を乗り越えるために,積極的な支援体制の継続をお願いいたします。

社長 中村満義

ホーム > KAJIMAダイジェスト > April 2011:東日本大震災に寄せて

ページのトップへ戻る

ページの先頭へ