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水の色彩

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図版:マングローブの赤い川(べツィボカ川,マダガスカル)

マングローブの赤い川
(べツィボカ川,マダガスカル)

今月は驚くべき地球の水の色を宇宙から。
迫力ある赤い色に目を奪われる画像はアフリカ東岸のインド洋に浮かぶ島,マダガスカル島にあるベツィボカ川の河口を撮影したもの。世界で4番目に大きいこの島の中央には3,000m近い山々が連なり,その東側は熱帯雨林,西側はマングローブやサバンナが広がる。島のほぼ中央に位置する首都アンタナナリボに源流をもちマングローブの林を通り抜けるベツィボカ川は,その堆積物に含まれる酸化鉄の色から赤褐色になり,絵に描いたような複雑なデルタ河口を形成している。

地図:べツィボカ川、マダガスカル
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図版:宇宙から見える水彩画(グレートソルトレイク,アメリカ)

直線で分けられた水
(グレートソルトレイク,アメリカ)

有機的な前の画像と異なり,抽象画のような世界を見せるのは,アメリカ西部,ユタ州にあるグレートソルトレイク。湖を横断する鉄道を通すために,岩や砂利を埋め立てた堰堤が築かれた。橋が架けられた3ヵ所のわずかな切れ目を除き南北の水の移動が難しくなっている。そのため,このように直線で区切られた光景がつくられているのだ。画面右側,北部では赤い色素を産出する藻類が多いために赤みがかった色に,画面左側,南部では藍色の藻類が繁茂しており青緑色に,宇宙からもはっきりと二分された色を見ることができる。

地図:グレートソルトレイク,アメリカ

T.A.R.O.

衛星画像のスペシャリスト集団。東京・日本橋にて超小型衛星の設計・製造・運用を行うアクセルスペース社のビジネスチーム。画像は,24時間365日,高度500kmの上空から地球観測(リモートセンシング)を続ける同社開発の超小型人工衛星「ほどよし1号機」が撮影したもの

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