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特集 「魅せる」建築技術とデザイン

図版:交差点の新しい顔となった〈銀座シャンデリア〉

交差点の新しい顔となった〈銀座シャンデリア〉

建物の顔をつくりあげるファサード。
そこには美しい意匠にくわえ,風雨や熱,
経年変化などから建物自体を守る機能性が求められる。
今月はこうした建築物の「仕上げ」に着目。
魅せるデザインをつくる
さまざまな鹿島の技の粋を紹介する。

銀座シャンデリア(銀座三越本館 外壁一部改修工事)

場所:
東京都中央区
発注者:
三越伊勢丹ホールディングス
基本設計:
三越伊勢丹プロパティ・デザイン
実施設計:
当社建築設計本部
工期:
2020年2月〜2020年7月(東京建築支店施工)

日本で最も有名な商業地の中心にある,東京・銀座4丁目の交差点。昨夏そこに新たな名所が誕生した。交差点に面するデパート三越銀座店のファサードが「銀座シャンデリア」として大きく様変わりしたのだ。

シャンデリアは,アルミパネルを押出し成形し,粉体塗装によって風合いのある加工に仕上げられた。ろうそくの炎は鋳物ガラスでできており,下部から光ファイバーによって照射される。ライトアップされると,立体的な造形となって浮かび上がる。

既存の下地を活かしてアルミパネルを外壁に取り付けるにあたっては,重量を抑える一方で強度をもたせる必要もある。薄く仕上げながら重厚なイメージを表現するため,材料や構造の検証が行われた。計画から1年をかけて,三越伊勢丹プロパティ・デザイン,当社建築設計本部,東京建築支店とメーカーが何度も試作を重ねて完成した。

レリーフの重厚さとシャンデリアの華やかさを,繊細な技術が下支えしている。

次ページ以降も,街の風景に彩りをあたえる建築物の仕上げやファサードに施されたさまざまな工夫や技術を紹介していく。

図版:押出しアルミパネルのレリーフと,ろうそくの炎を模した鋳物ガラスの造形

押出しアルミパネルのレリーフと,
ろうそくの炎を模した鋳物ガラスの造形

photo: Atsushi Nakamichi / Nacasa & Partners

改ページ

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