現在,建設市場では,激しい技術競争・コスト競争が繰り広げられている。
当社は,機電部門を構成する各組織と技術者の英知を束ね,部門としての総合力を発揮するとともに,土木・建築・研究部門との連携を強化することにより,これに対応している。
機械部
機電部門全体の中長期方針や年度施策などを策定。国内外のプロジェクトに対して技術開発,営業(受注)支援,施工支援を中核業務とする。
6月2日に,2010年度全社機電部門会議が開催され,全国から機電部門の責任者など41名が参加。機械部や各支店の重要課題について活発な意見交換が行われた。田代副社長は「技術提案の中で,機械や設備の重要性が高くなっている。失敗を恐れず,勝てる技術の開発にトライして欲しい」と強調した。
機械技術センター
当社は,受注競争力がある独自開発の機械を中心に保有している。それらの整備・改造・保管や新技術の実証実験などを行う組織。また,ICT(情報通信技術)を使ったGPS測量,重機の自動制御,施工管理などの効率化,省人・省力化のためのシステム導入を支援する。
カジマメカトロエンジニアリング
建設機械の設計・製造・据付・運転管理などを行うグループ会社。シールド機の1号機を1971年に制作し,これまでに230台を納入。築きあげてきた独自ノウハウと新たなアイデアで当社の受注力の一翼を担う。
支店
全国13支店に機電社員を配置。支店内の入札案件や工事の仮設・機械計画,見積り,施工指導,社員配置などから,機電安全,電気監理などの指導・管理を担当する。所属する組織内の連携に加え,プロフェッショナル同士の横のつながりを強化することにより相乗効果を高め,即効性のある支援ネットワークを創出する。
東京建築支店機材部では,現場のニーズにあった支援をするため「建方システム」を利用し,最適な施工方法の立案,安全性の検証を行っている。本システムは,技術研究所を中心として組織と職種を超え開発した。プロフェッショナル同士の横のつながりが生んだ支援システムである。
当社では,建設業で初めてとなる機電系の女子社員が活躍している。
機械部技術2グループ(橋梁)の塙悠希さん,東京建築支店(仮称)元赤坂Kプロジェクト工事事務所の八幡真純さん,東京建築支店機材部工事グループの櫻井香里さんだ。3人に話しを聞いた。
なぜ建設会社に入社したか?
八幡 学生時代からクレーンが大好きだったので,建設現場で働きたいと自然に思うようになりました。特に,トラスの美しさに惹かれ,街を歩いていても見入ってしまうんですよ。
塙 職人さんが好きだから!小さな頃から,手に職を持っている人に憧れていて自分もそうなりたいと。ジェット機のエンジン整備にも興味がありましたが,色々な機械に接することがでる建設業を選びました。
櫻井 ものづくりを仕事にしたいと漠然と思い,つくるなら大きいものをと思ったからです。
どんな仕事をしてますか?思い出に残る仕事は?
八幡 今の現場で仮設備全般を担当しています。仮設エレベータの据付けで,ミリ単位で単管の収まりが悪いところがあると気持ちが悪いんです。安全上は問題ないのですが——。階が上がる毎に精度を上げて,最上階では完璧にしたいと思ってます。
塙 2年間,技術研究所でメタンハイドレートや光ファイバーに関する研究開発,実験の工程管理などを担当していました。今は,橋梁関連の技術開発と施工支援を行っています。とは言っても,まだまだ勉強中という感じです。先日,圏央道・裏高尾橋の現場で,橋梁工事の流れとワーゲンの組立てなどを研修してきました。ものづくりの醍醐味に触れ,早く技術を身に付けなくてはと気が引き締まりました。
櫻井 羽田空港の新国際線ターミナルビルの現場で仮設エレベータの解体を任されました。計画通りに無事完了できた時は,本当に嬉しかったです。解体後の作業工程など様々なことを考えての解体でした。少しだけ先輩方のご苦労がわかった気がしました。
理想の上司像は?
3人 決断力があって,いざという時に適切なアドバイスをくれる人ですね。あと,厳しさとやさしさを持ち合わせる人でしょうか?
実際そういう人はいましたか?
3人 いましたよ!
将来の夢は?
八幡
海外の現場で働いてみたいです。
塙
大きな機械で大きなモノを造る仕事がしたいです。
櫻井
女性の機電社員が珍しくない会社にしたいですね。
3人 皆さん,機電のことをもっと知ってくださいね!!